ユネスコ(国際連合教育科学文化機関、U.N.E.S.C.O.)に認証されている世界遺産は、物理的または文化的に高い価値を持っています。世界遺産に登録されると、人類が未来に残すべきものとして、顕著で普遍的な価値を持っていると認証されたことになり、ユネスコ世界遺産基金から世界遺産を保護するための資金が与えられます。

2016年12月現在で登録されている1052件の世界遺産のうち、海の世界遺産は49件。ダイバーなら一度は世界遺産の海でダイビングしてみたいですよね! それでは世界遺産に認定されているダイビングサイトの中から、人気の5つのサイトを見ていきましょう。

◆オーストラリア ― グレート・バリア・リーフ

Great Barrier Reef, Australia - Marine World Heritage Listed Site

オーストラリアに属する5つの世界遺産の海のうち、最も高い人気を誇るグレート・バリア・リーフ。この世界最大のサンゴ礁は、約2,900のサンゴ礁と900の島々からなり、総面積は344,400平方キロメートルにものぼります。グレート・バリア・リーフは1981年に世界遺産に登録され、サンゴ礁だけではなく、そこを棲みかとする1,500種以上もの海洋生物が保護対象となっています。この美しいアクアマリンの海で多種多様な生物とふれあうのは、世界中のダイバーの夢でしょう。

◆インドネシア ― コモド国立公園

Komodo Dragon at Marine World Heritage Listed Site

1980年、コモド国立公園は世界最大のトカゲであるコモドドラゴンと、そこに棲む生き物の保護のために設立されました。1991年に世界遺産として登録されたコモド国立公園は、コモド島、パダール島、リンチャ島から成り、広さ1,733平方キロメートルにも及ぶ公園です。周辺の海は透明度が高く、マクロから大物回遊魚まで楽しめる世界トップクラスのダイビングサイトでもあります。陸と海の両方を楽しみたい方はぜひ訪れてみてください!

◆エクアドル ― ガラパゴス諸島

Galapagos Islands - Marine World Heritage Listed Site

ガラパゴス諸島は、エクアドルの西、赤道直下の太平洋に浮かぶ火山島の群島で構成されています。 このエリアにはガラパゴス国立公園とガラパゴス海洋保護区があり、ハンマーヘッドシャークやガラパゴス・シーライオンを含む生物を保全するため、1978年に世界遺産に指定されました。大型海洋生物の楽園とも言われるガラパゴス諸島の海では、ジンベエザメ、マンタ、イルカなどさまざまな生き物に会うことができます。

◆フィリピン ― トゥバタハ岩礁海中公園

Tubbataha Reefs Natural Park - Marine World Heritage Listed Site

トゥバタハ岩礁海中公園は、1993年に世界遺産に登録された海洋生物と鳥類の保護区であり、タイマイ、アオウミガメなどのウミガメ類をはじめ、数多くの魚、サメ、クジラ、イルカ、鳥類の棲みかとなっています。手つかずの自然が残されるトゥバタハは、数々の素晴らしいダイビングサイトを有するフィリピンでも、ベスト中のベストといわれるダイビングサイトです。

◆フランス領ニューカレドニア ― ニューカレドニア・バリア・リーフ

Dugong in Marine World Heritage Listed Site

ニューカレドニア・バリア・リーフは、面積240,000 平方キロメートルのラグーン(環礁)を囲む、世界で2番目に長いサンゴ礁です。当地の固有種であるジュゴンやアオウミガメの棲息地を鉱業、農業、放牧業の影響から守るために、2008年に世界遺産に指定されました。ターコイズブルーに輝く海は、その多様な地形と生物で世界中のダイバーを魅了しています。

どの世界遺産の海も、ダイバーならぜひ潜っておきたいですね。実は私たちが住む日本にも、世界遺産の海があります。2011年、独自の生態が認められ、日本で4番目の世界遺産として登録された小笠原諸島。そこは海も陸も手つかずの自然に溢れており、ダイバーに最高の感動を与えてくれます。かわいいイルカたちと泳げるドルフィンスイムも大人気! 「ボニンブルー」と呼ばれる濃紺の海で、日本の世界遺産を堪能してみてはいかがですか?

世界遺産のダイビングサイトについては、お気軽にPADIダイブショップまでお問い合わせください。
また、海洋保護について詳しく知りたい方は、Project AWAREの活動をぜひチェックしてください。

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