毎年6~7月に開催される「世界遺産会議」。日本にも数多くの世界遺産があり、2018年は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の登録が期待されていますが、昨年登録されたのが福岡県の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」です。

世界遺産「沖ノ島」への“聖地巡礼”ダイビングに注目!

沖ノ島は九州・福岡県の北西約60kmに浮かぶ島で、聖地として崇められている場所。およそ8万点の出土品が国宝として指定されており「海の正倉院」とも呼ばれています。「宗像神社境内」として島自体が御神体とされ、「女人禁制」「一木、一草、一石たりとも持ち出すことは許されない」など厳しい掟が。島の手前にある小屋島・御門柱・天狗岩も鳥居の役割を果たしているとして、世界遺産に登録されています。
世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群

そのロマンあふれる歴史は水中でも感じることができ、階段や祭壇と思われる構造物をダイビングで見ることが可能。文化財級の価値を持つ碇石なども発見されており、未開拓の部分も多いため、ダイビング中に歴史的な発見があるかもしれません。

※碇石とは・・・船の「碇(いかり)」の部材のひとつで、古代から中世にかけて木製の碇に使われたもの。交易船や軍船が訪れていた証拠となる貴重な資料です。さまざまな大きさ・形のものがありますが、長さ1~3m前後の方柱状のものが多いようです。

また、一般的な交通手段がなく、神職以外の上陸が許されていない沖ノ島周辺の海は、非常に透明度が高く、対馬暖流の影響から水温も付近の海より高め。壁のようになって視界を塞ぐ魚群など、ダイナミックな水中シーンも魅力です。見られる生物の種類も豊富で、ウミガメや大型回遊魚の群れに遭うことも! また、ソフトコーラルも生き生きと茂っており、まるでお花畑のような華やかな景観も楽しめます。

そんな沖ノ島を潜るベストシーズンは、まさにこれからの夏の時期。ときに40m以上とも言われる透明度の海の中で、ダイナミックな水中シーンを楽しみに、皆さんも潜りに行ってみませんか?

●写真・情報提供/ダイブショップ コスミック

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