2022年のAWAREカードのデザインはザトウクジラです。

海の環境保護に関わるなかで、地域によってはクジラがそのシンボルとして使われるようにもなりました。
日本や他のアジア、西欧諸国にも、クジラにまつわる神話や歌、文化が古くから伝わっており、昔から人々にはクジラに対する尊敬の意識があったように思います。
万葉集にクジラがうたわれているのは有名です。古くからクジラは「勇ましく、猛き魚」というところから“イサナ”とも呼ばれていました。時代は若いですが、伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)の「象と鯨図屏風」(1795年)では、勢いよく潮を吹くクジラと、うずくまって鼻を高々とあげた象とを対置させた水墨画で、クジラのもつ神秘的な力を感じます。

現在でも、クジラの生態については科学的な調査が継続して行なわれており、それに基づいて保護や管理が議論されるように各団体で働きかけています。
このカードを手にして、クジラについての知識を深めるきっかけにしてみてください。

AWAREカードの発行は、PADIダイブセンター/リゾート、PADIプロフェッショナルにお問い合わせ・お申し込みください。

 

撮影:ショーン・ハインリッチ(Shawn Heinrichs)

「空飛ぶクジラ(Flight of the Humpback Whales)」はトンガ王国で撮影された、ショーン・ハインリッチのコレクションのひとつです。
ショーン・ハインリクスは、アーティストであり、エミー賞を受賞した撮影監督、写真家、海洋保護活動家でもあります。海を守りたいという情熱と、人は自分の好きなものしか守れないという深い認識が、彼の目を見張るような荒涼とした作品を生み出しています。彼の映像は地域社会を変えてきました。彼は、手遅れになる前に行動を起こすきっかけになることが自分の作品を通じて人々に伝わるように願っています。海洋に関する著名な専門家であり、精力的な活動家でもあるショーンは、絶滅の危機に瀕した海洋種や生息地を保護するための世界的な活動において大きな力を発揮しています。彼の活動は、世界の最も遠隔地に潜入し、絶滅危惧種の取引を取り巻く人々や状況についての貴重な情報を提供しています。エミー賞にもノミネートされた、現代で最も注目されている環境ドキュメンタリー映画「Racing Extinction」では、中心的な活動家の一人であり、共同制作者でもあります。

「かつて私たちの海はクジラで埋め尽くされ、場所によっては船の航行が困難なほどでした。今日、クジラの数はかつての栄光の影に隠れています。感覚を持ち、知的で、極めて重要なこの種を保護するために全力を尽くすことは、私たちの義務です」と述べています。

 

AWARE オリジナルデザインのPADI認定Cカード(日本版)は、PADIダイバー認定時に一口500円以上の寄付をすることで入手できます。いただいた寄付金は、世界の海洋保全のために地域の活動を推進する非営利公益団体「PADI AWARE財団」に寄付されます。PADI AWARE財団は、PADIブランドの力を背景に、世界中の6,600のダイブセンターとリゾート、128,000人以上のプロフェッショナル・メンバーからなる世界最大のネットワークに支えられ、ダイバーとダイビング業界の影響力を活用して、気候変動・海洋生息地の喪失・デリケートな種の保護と保全など、海洋環境が直面する重要な脅威に取り組んでいます。

画像 (c)ShawnHeinrichs、@ shawnheinrichs、www.shawnheinrichs.com

 

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