「微笑みの国」と呼ばれるタイは、世界屈指の人気旅行地。荘厳な世界遺産、絶品タイグルメ、豊かな自然環境、ユニークなエンターテインメントなど、魅力がたくさん。 また、言わずと知れた世界屈指のダイバーズ天国であり、ワールドクラスの海で憧れの生き物たちとの出会いが待っています。 常夏のイメージがあるタイですが、エリアごとに雨季と乾季があり、シーズンによって天候と海況が大きく左右されます。
各エリアのおすすめスポットとベストシーズンをご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
【タイの東側】 タイ湾エリア―ユニークな海中環境が世界中のダイバーを魅了
ベストシーズン:2月から10月頃
サムイ島(Samui Island)
サムイ島はアジア有数の人気リゾート地。 ヤシの木が多いことから「ココナッツ・アイランド」とも呼ばれる美しい島です。 真っ白な砂浜、静かな入り江、各国のグルメレストラン、タイの伝統ストリートフード、豊富なナイトライフ、豪華なスパとマッサージのお店、おしゃれなヴィラなど、サムイ島には「リゾート地」の全てが詰まっています。
サムイ島周辺のおすすめスポットはセイルロック(Sail Rock)。 水深30mからそびえたつ帆岩の周りには、さまざまな生き物が生息しており、魚影の濃さに圧倒されるでしょう。 また地形もおもしろく、水深5~20mにあるチムニー(竪穴洞窟)には小魚の群れが集まっており、チムニーに差し込む光も神々しく美しいです。 さらに、洞窟を抜けるとそこにはツバメウオの壁やバラクーダの渦が待ち構えています。 ジンベエザメの出現率も高く、運が良ければカジキマグロに遭遇することも。 ぜひ訪れてみて下さい。
タオ島(Koh Tao)
サムイ島から船で約2時間。 「アジアで最も美しい島№1」として名を馳せるタオ島が見えてきます。 東京23区よりも小さいこの島には、純白に輝く砂浜、透明度抜群の海、緑あふれる小山など、秘境アイランドの魅力が凝縮されています。 また、タオ島は、世界中のダイバーが憧れる「絶対的聖地」でもあり、たくさんの外国人ダイバーが長期滞在しています。 タオ島は年間300日が晴天と、天気に恵まれているだけでなく、海もとても穏やかなので、どのレベルのダイバーでもお楽しみいただけます。
タオ島はジンベエザメに遭遇できることで有名ですが、そんなジンベエザメ狙いの人に特におすすめなのがチュンポン・ピナクル(Chumporn Pinacle)。 タイ湾随一の魚影を誇り、運が良ければピナクルを回遊するジンベエザメと一緒に泳ぐ夢が叶います(ジンベエザメのベストシーズンは3月~5月)。 また、ピナクル(隠れ根)はイソギンチャクの絨毯で覆われおり、そこには無数のクマノミが生息しています。 その根の周りをギンガメアジ、ピックハンドルバラクーダの大群が通り過ぎ、多種多様な生物観測ができる、贅沢なダイビングができるでしょう。
【タイの西側】 アンダマン海エリア-タイが世界に誇るダイビングメッカ
ベストシーズン:11月から4月頃
プーケット(Phuket)
タイ最大の島・プーケットは、「アンダマン海の真珠」と呼ばれる人気観光地。 美しい砂浜ビーチ、絶品レストラン、絶景ポイント、刺激的なナイトライフを求めて世界中の旅行客が集まります。 ダイビングももちろん魅力のひとつであり、特に2月から5月はジンベエザメに会える絶好シーズン。 ぜひダイビングプランを立ててみましょう!
プーケットから行けるおすすめのポイントは、レオパードシャークが見られることで有名なシャークポイント(Shark Point)。 初心者からベテランダイバーまで楽しめるポイントです。 1992年から海洋保護区となっており、生き生きとしたソフトコーラルやウミウチワが水中世界を彩っています。 そしてその周りには色とりどりのリーフフィッシュ達が集まり、まるで万華鏡のような景観を造り出しています。 目玉であるレオパードシャークはよく砂地で休んでいるので、距離を保ちながら観察してみて下さい。 シャークポイントは、プーケットの中でも群を抜いて魚影が濃いポイントであり、ミノカサゴ、ウツボ、タコなど豊富な生物相が見られます。
シミラン諸島(Similan Islands)
9つの島々で構成されたシミラン諸島は、海洋国立公園に指定されています。 圧倒的な魚影の濃さと多種多様な海洋生物に加え、見事なソフトコーラルが群生する水中は、まさに夢に見た海中世界。
数あるダイブポイントの中でも特に有名なのが、リチェリュー・ロック(Richelieu Rock)でしょう。 タイを代表する名物ポイントで、水深約35mから垂直に突き出た岩の根があり、その表面には色鮮やかなソフトコーラルが群生しています。 無数にある岩の割れ目にはフリソデエビなどのレアなマクロ生物が数多く生息し、ギンガメアジの群れなど圧倒的な魚影が岩の周りを取り巻いています。 透明度、魚影の濃さ、大物の遭遇率、サンゴの美しさなど全般において世界クラス。 2月から4月にかけては、ジンベエザメに出会えるチャンスも。 ダイバーなら一生に一度は訪れてみたい海です。
エレファント・ヘッド・ロック(Elephant Head Rock)も、リチェリュー・ロックと並ぶ有名ポイント。シミランの7番目と8番目の間にある島で、シンボルは海面から象の形をした岩です。 地形派にはたまらないスイムスルー(トンネル状のリーフ)が点在し、岩の隙間から差し込む青い光がなんとも幻想的な景観を作り出しています。 また、大物や大きな魚群なども期待でき、ダイナミックなダイビングが楽しめるでしょう。
シミランの美しい自然を守るため、島々での宿泊は禁じられています。 最も近いリゾート地は、プーケット国際空港から車で約1時間の場所にあるカオラック(Kaolack)。 美しいビーチと澄んだ海広がるカオラックですが、素朴な雰囲気が残るリゾート地です。 そこを拠点としてデイトリップ、またはダイブクルーズに参加してみてはいかがでしょうか。 アフターダイブはマッサージやスパで疲れた体を癒し、絶品タイ料理を楽しみましょう。
その他にもユニークなダイビングスポットがたくさんあるタイの海。 次のお休みにぜひ出かけてみませんか?