2012年と2013年にアニマル・プラネットは、人魚を題材にした2つのモキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)を放送し、多くの人々に人魚が本当に存在するという印象を与えました。
その当時関係者とアニマル・プラネットは訂正しようとしましたが、それは人々の人魚に対する関心を弱めるどころか、結果的に火に油を注いでしまうことになりました。
人魚や人魚伝説は特別新しいものではありませんが、ここ数年で人々の関心はかつてないほどに高まっています。その理由は何でしょうか?
おそらく答えは、あなたも人魚になれるからです。
というのも今日では、誰もが人魚の尻尾を手に入れることができ(「人魚 尻尾」とグーグルで検索すると何百とヒットします)、マーメイド・ダイビングコースを受講することができるからです。
動画をご覧になれば、マーメイドダイビングが最も急速に成長しているダイビングスタイルの一つであるだけでなく、年齢、文化、性別を問わず楽しめるものとして、また、他のスポーツと同様に真剣になって取り組めるスポーツであることが分かると思います。
人魚の神話は何千年も前から色褪せず、大衆文化の中で繰り返しテーマとなってきました。『スプラッシュ』、『青い海の伝説』、『人魚姫』、『リトル・マーメイド』などの人魚をテーマにした作品をご存知の方も多いでしょう。
マーメイドダイビングが近頃人気を博している理由を考えてみたところ、以下の4つのことが挙げられると思います。
マーメイドダイビングの登場
マーメイドダイビングは独自のダイビング形態であり、スクーバダイビング、テックダイビング、フリーダイビングと同じように、先駆者たちが器材やテクニックを他のダイビングスタイルから学んだり、適応させたり、発明するまでに時間を要しました。
新たなダイビングスタイルとして確立されるにつれ、正式なトレーニング方法や専用の器材が需要に応じて登場し、マーメイドダイビングの人気がさらに高まっていきました。
そして現在は他のダイビングと同様に、人気が人気を呼び、多くの人が楽しむようになってきました。
マーメイドダイビングは美しい
マーメイドダイビングはしばしば水中ダンスに例えられますが、それは優雅さ、フォーム、衣装、チームワークが重要だからです。また、ダイビングをしない人でも観て楽しむことができるため、パフォーマンス性も兼ね備えています。
他のダイビングにも芸術的な要素はありますが、マーメイドダイビングはそれ自体が芸術であると言える唯一のダイビングなのです。
マーメイドダイビングに必要なのは水だけ
ダイビングは海や湖、川などで行うことが主ですが、マーメイドダイビングはプールなど限られた環境でも行うことができます。これが新型コロナ感染症のパンデミック下でもマーメイドダイビングが成長し続けた理由のひとつです。
ロックダウンで旅行規制が施行されたとしても、地元にあるプールなどでできるマーメイドダイビングには関係ありません。
もちろん海や湖、川でマーメイドダイビングでもできますし、多くのマーメイドダイバーは自然の中でも楽しんでいます。(PADIアドヴァンスド・マーメイド・コースではこの点に焦点を当てて講習を行います。)
つまりは真夜中の猛烈な吹雪の最中でも、屋内温水プールさえあれば、心ゆくまでマーメイドダイビングを楽しむことがでのです。
マーメイドダイバーは海を救うことができる
ダイビングはおそらく最もインクルーシブなアクティビティであり、マーメイドダイビングはその中でも年齢や文化、性別を問わないアクティビティです。
フリーダイバーやスクーバダイバーだけでなく、人魚の芸術性、文化、神話、ファンタジーや衣装などの魅力に惹きつけられ、ノンダイバーをダイビングの世界に導いてくれる可能性を秘めています。
そして私やあなたと同じように、一度水の世界を体験すると、そこにいる生物や環境を大切にしたいという気持ちが生まれるはずです。多くの人々が海の擁護者、PADIトーチベアラーとして参加し、いずれはPADIフリーダイバーやPADIオープンウォーターダイバーのコースでダイビングの経験を広げていくことでしょう。
PADIマーメイドダイバーになることは、つまり人類と海のバランスを取り戻すための私たちPADIの活動への入り口となるのです。
あなたもマーメイドダイビングに挑戦してみませんか?
PADIマーメイドダイビングプログラムについては、お近くのPADIリゾートまたはダイブセンターにお問い合わせください。マーメイドダイビングプログラムに特化しているPADIマーメイド・センターもあります。
今まで「ダイビング」に興味がなかった方でも、マーメイドダイビングにあっという間に魅了されてしまうはずです。
Seek adventure. Save the ocean.
ドリゥ・リチャードソン