スタティック・アプネア・トレーニングは、フリーダイバーが息止めの技術を向上させるためのトレーニングの一つです。このトレーニングでは、ダイバーは水面に浮かび、動かずにできるだけ長い時間、呼吸を止めます。目標は、息止めの時間を延ばすことと、可能な限り動かずリラックスした状態を保つことです。

トレーニングはまず短い息止めから始まり、慣れて自信がつくにつれて、息止めの時間を延ばしていきます。このトレーニングは通常プールか陸上で行われます。ダイバーは水面にうつ伏せになって浮かび、保温と浮力のためにウェットスーツを着用します。

スタティック・アプネア・トレーニングは、水中でリラックスし、呼吸をコントロールする方法を学ぶためのもので、より深くダイビングするための精神的な準備としても非常に有用です。さらに、このトレーニングは横隔膜や肺の柔軟性を向上させる効果もあります。


a diver practices static apnea breath hold freediving in shallow water with a trained buddy

スタティック・アプネア・トレーニングのヒント

スタティック・アプネア・トレーニングを効果的に行うためのコツを紹介します:

  1. 段階的な息止め: 最初は20~30秒程度の短い息止めから始め、慣れて自信がついてきたら徐々に息を止める時間を長くしていきます。
  2. プールでの練習: ウェットスーツを着用した状態でプールでスタティック・アプネアを練習し、水面にリラックスして浮くことができるようにしましょう。
  3. 陸上での練習: 陸上で練習する場合は、楽な姿勢で座るか、寝転んで練習しますが、体を完全に寝かせないように注意します。
  4. リラックスした呼吸: 酸素を効率よく使うために、息止めの前やその間は、ゆっくりとリラックスした呼吸を行います。
  5. リカバリー呼吸: 浮上した直後や息止めを終えた直後には、必ずリカバリー呼吸を行います。目的があって短い息止めを行った場合でも、全てのトライの後にこれを行うことで、リカバリー呼吸を自然に、スムーズに行えるようになります。
  6. リラックスした姿勢: 息を止めている間は、できるだけじっとリラックスしているようにしましょう。
  7. サポートとフィードバック: トレーニングを積んでいるバディやインストラクターに上達具合をチェックしてもらい、サポートしてもらいます。
  8. 継続的な練習: 定期的に練習し、時間をかけて少しずつ息を止める時間を長くしていきます。
  9. リラクゼーションとマインドフルネス: スタティック・アプネアのトレーニングにリラクゼーションやマインドフルネスのテクニックを取り入れ、落ち着いて集中できるようにします。
  10. 安全の確保: 常に安全に関する手順を守り、決して自分の限界を超えて無理をしないようにしましょう。
  11. 適度な休憩: セット間に適宜休憩を取り、決してやりすぎないように注意します。

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適切なトレーニングを行わないと起こりうるリスク

フリーダイビングは、水中世界を自由に楽しむことができる、刺激的で素晴らしいアクティビティです。また、フリーダイバーになることで、他にはないかたちで自然と一体となることができます。重い器材を使わずに潜ることで得られる無重力感や開放感は、とても心地良いものです。

しかし、フリーダイビングは危険を伴うスポーツであるため、安全手順に従うことが重要です。フリーダイビングは、身体と精神に大きな負担がかかるスポーツであり、ダイバーは十分なトレーニングを受け、これらの状況に適切に対応していくことが求められます。

フリーダイビングにおける主なリスクのひとつに、酸素不足によるブラックアウト(意識消失)があります。これは、ダイバーが息を止めている時間が長すぎたり、息の止め方を適切にトレーニングしていなかったりすると起こる可能性があります。これは、PADIフリーダイバー・コースで学ぶいくつかのリスクのひとつにすぎません。リスクを最小限に抑え、ダイビングをできるだけ安全で楽しいものにするためには、安全手順に従うことが大切です



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