新しい年が始まると、「今年こそ〇〇しよう」と、いろいろな目標を立てたくなりますよね。来年は、その中に、ダイビングに関する目標を加えてみるのはいかがでしょうか?
今回は、ダイバーの皆さんに向けた新年におすすめのスクーバ・ダイビング抱負アイデアをご紹介します。
1. プロのような中性浮力をマスターする
中性浮力は、エア消費が減ったり、ダイブタイムが長くなったり、水中写真や動画のクオリティがぐっとあげることに貢献してくれる大事なスキルです。
まずは、あなたのインストラクターに、自分の浮力について正直なフィードバックをもらってみましょう。この基本スキルにじっくり向き合う時間は、あなたのダイビングを大きく変えてくれます。
中性浮力を磨くには、PADIピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー・スペシャルティ・コースがおすすめ。考え抜かれたエクササイズを通して、「なぜ安定した中性浮力が取れるのか」というコツを、しっかり理解することができます。

2. ダイビングの世界をもっと広げてみる
スクーバ・ダイビングの魅力は、体験できる世界がほぼ無限に広がっていること。沈船ダイビングやナイト・ダイビングなど、これまでとは違うスタイルに挑戦することで、まったく別の角度からダイビングの魅力に気付くきっかけにもなります。
「新しいこと」といっても、何も遠く特別な場所へ行く必要はありません。今まで行ったことのない身近な海で潜ってみるのも立派なチャレンジです。
これまでウエットスーツで暖かい季節しか潜ったことないというかたもいるかもしれません。そんな方はぜひ、ドライスーツでのダイビングに挑戦してみてください!寒い季節ならではの海の表情に出会えるかもしれません。ぜひお近くのダイビングセンターに、今の季節にどんなダイビングやコースが体験できるか、聞いてみてください。


3. 海にやさしい習慣を、もうひとつ増やしてみる
ごみを出さない、使い捨てプラスチックの使用しない…など環境に配慮した暮らしを目指すことは、正直に言えば「言うほど簡単ではない」と感じることも多いですよね。ときには、ちょっと大変すぎる…と感じてしまうこともあるはず。
特に、便利な生活に慣れている私たちにとって、いきなり完璧にエコな暮らしへ切り替えるのは簡単なことではありません。新しい習慣が日常の一部になるまでには、どうしても時間がかかります。
大切なのは、無理をしないこと。「毎年ひとつ、海にやさしい行動を増やす」それだけでも、十分すごいことです。大きなことじゃなくていい。ひとつでOK。できることからでOK。
1年にひとつでも続けていけば、10年後にはどうなっているでしょう。きっと、あなた自身も、そして海も、今より少し良い未来に近づいているはずです。
4. ダイビング器材のケアをする
冬は、ダイビング器材のメンテナンスにぴったりの季節。しばらく潜る予定がない人も器材のお手入れをすることで、気持ちはしっかり“ダイビングモード”をキープできます。
ここで、すべてを網羅しているわけではありませんが、新年に見直したいチェックリストをご紹介します。
- レギュレーターの定期メンテナンス
年に一度のオーバーホールは基本。平均で約3週間ほど預かり期間がかかることも多いため、シーズン直前ではなく、余裕をもって出すのがおすすめです。 - ダイブコンピューターの電池チェック
電池交換が必要か確認しましょう。機種によっては、ユーザー自身で交換できるタイプもあります。 - ウェットスーツの状態確認
小さな裂けや傷であれば、ネオプレングルーを使って自宅で補修できる場合もあります。 - 器材の買い替え・アップグレード検討
使い続けて年数が経っている器材があれば、アップグレードのタイミングかもしれません。ダイビングショップやダイビングイベントで、実際に見て・触って・比べてみるのもおすすめです。
「どの器材が定期メンテナンスの対象なの?」「簡単な修理は自分でできる?」そんな疑問がある方は、PADI 器材スペシャリストコースを受講して、ダイビング器材について学んでみるのはいかがでしょうか?このコースは、海に潜らず認定を受けることができます。
5. 新しいダイブバディを見つける
スクーバ・ダイビングの素晴らしい魅力のひとつは、世界中から集まる新しい仲間と出会えること。とはいえ、気づけばいつも同じメンバーでダイブトリップを計画している……そんな“いつものパターン”にハマってしまうこともありますよね。
今年はぜひ、新しいダイブバディを見つけてみましょう。違う経験を持つ人と潜ることで、新しい視点や学びが生まれ、ダイビングの楽しさがさらに広がります。
また今年は、家族や恋人をダイビングの世界に誘って、一緒にダイビングに挑戦してみるのも素敵な目標。あなたが大好きな海の世界を、大切な人たちと共有できる特別な一年になるかもしれません。

クリーンアップなど、ボランティア活動に参加する
海が好きだからこそ、今年は「潜る楽しさ」と「守る行動」を両立させる一年にしてみましょう。
ビーチや水中のクリーンアップなどの活動に参加し、海にあるごみを拾い、漂着物や海洋ごみを取り除くことで、ダイバーとしてできる、具体的で意味のあるアクションにつながります。

ダイビング関連のイベントや催しに参加する
マリンダイビングフェアやブルー・オーシャン・フェスなど、興味のあるダイビング関連イベントに足を運んでみましょう。そこには、あなたと同じように海を愛する情熱的なダイバーたちが集まっています。
イベントは、新しい出会いがあるだけでなく、大好きなダイビングについて、より深く知ることができる絶好のチャンス。器材、旅先、写真、水中映像、環境活動など、れまで知らなかった世界が一気に広がるかもしれません。
新年の抱負を続けるコツ
抱負を立てること自体は、実はそれほど難しくありません。本当のチャレンジは、それを続けること。ここでは、新年のダイビング目標を無理なく続けるためのヒントをご紹介します。
抱負は欲張りすぎない
レギュレーターのホースみたいに長い「ダイビング・バケットリスト」を作るのは簡単ですが、最初は多くても3つまでにしておくのがおすすめ。全部達成できた、という達成感を味わうことが、次のモチベーションにつながります。
相性のいい目標を組み合わせる
関連性のある目標をセットにすると、自然と行動しやすくなります。たとえばこんな組み合わせ。スキルアップと旅をつなげると、目標がぐっと具体的になります。
- 魔法使いのようにホバリングできるようになる
- ドリフトダイビングに挑戦する
- ハンマーヘッドシャークに会いに行く
現実的なゴールを設定する
もしダイビング経験がまだ多くない場合、外洋が荒れやすいエリアや、流れの強いポイントを選ぶのは、少しハードルが高いかもしれません。
外洋ポイントやディープな沈船ダイブを目指すのであれば、事前にアドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバーやディープ・ダイバー・スペシャルティなどを受講しておくと、より安心して楽しめます。
「行ってみたい場所」と「今のスキルレベル」。この2つのバランスを考えることが、ダイビングを長く、楽しく続けるための秘訣です。
それでも迷ったら、仲間に聞いてみよう
もしまだ新年の抱負が決まらないなら、身近なダイビング仲間やオンラインのダイバーコミュニティで聞いてみるのも一つの方法です。どんな目標であっても、私たちは、あなたがその抱負を達成できることを心から応援しています。
筆者について
Florineは、PADIダイブマスターであり、World Adventure Divers のダイブトラベル・ブロガー。南国の海から極寒の海まで幅広く潜り、
アドベンチャーダイビングとその土地ならではの文化体験、その両方を楽しめることを大切にしながら、ダイビング先を選んでいます。
さらに、「無理なく、予算を抑えながら旅を楽しむ方法」も発信しており、これから新しい海や旅に挑戦したいダイバーにとって、実践的で参考になる情報を届けています。


