熱帯の海やサンゴ礁がダイビング・スポットに欠かせない存在であることは言うまでもありませんが、冷水域のダイビング・スポットもまた、ダイバーにとって素晴らしい機会を提供します。
実際、世界でも涼しい気候の地域には、素晴らしいダイビング・スポットがいくつかあります。ここでは、ニュージーランド、カナダ、イギリス、アイルランド、日本の冷たい海のダイビング・スポットを紹介します。
現在はまだ新型コロナウイルスの影響で行動にも制限がかけられていますが、自由に行動できるようになったらぜひ行ってみてください!
ニュージーランド
ニュージーランドは、北は亜熱帯から南は温帯まで、幅広い温度帯でダイビングを楽しむことができます。ニュージーランドへの渡航にはパスポートが必要で、国によってはビザが必要な場合もあります。
ミルフォード・サウンドは、海水の上に淡水層があるため、通常深海に生息する生物が浅瀬に生息しているフィヨルド(氷河による侵食作用によって形成された複雑な地形の湾・入り江)です。黒や赤のサンゴ、トゲウオなどを探してみてください。ダニーデンから車で30分のところにあるアラモアナ・モール(Aramoana Mole)も、美しい海洋生物、美しいカイメンの庭、魅力的なケルプの森(シー・ドラゴンの生息地)がある素晴らしいスポットです。
カナダ・ブリティッシュコロンビア州
カナダのウェストバンクーバーからフェリーで40分ほど行くと、太平洋で最も美しいダイビング・スポットに出会うことができます。サンシャイン・コーストは、年間日照時間が長いことから名付けられた、全長80キロ、エメラルドグリーンのワンダーランドです。
多くの島や入り江があり、レックダイブやドリフトダイブ、ジャイアントパシフィックオクトパス(ミズダコ)の巣窟などがあります。旅慣れたダイバーなら、グランドケイマンにいるのと姉妹のパウエルリバーのマーメイドを楽しめるでしょう。あらゆるレベルのダイバー、特に水中写真が目的のダイバーにとって、サンシャイン・コーストでのダイビングは忘れられない思い出になるはずです。
イギリス・アイルランド
イギリスとアイルランドを囲む海は、大胆不敵な冷水ダイバーにとって絶好のチャンスで溢れています。主要な陸地と何百もの小さな島々の間には、探検を求める海岸線がほぼ24,000キロも続いています。パスポートを手に、イギリスとアイルランドに270以上あるPADIダイブセンターとリゾートに行くのは簡単です。
この地域の冷たい海は、小さなタツノオトシゴから巨大なウバザメまで驚きに満ちていますが、この地域の海を冒険する最大の魅力は、多くの素晴らしい沈船への圧倒的なアクセスでしょう。この地域の豊かな軍事的歴史から、発見したい沈没船を選ぶことができます。スキャパ・フロー・ヒストリック・レックがあるところは、世界でも有数の沈船ダイビング・スポットです。
日本・北海道
日本の北海道はもちろん一年を通じて潜ることができますが、何といっても冬限定の楽しみである知床での「流氷ダイビング」。毎年2月~3月にかけての1ヵ月間、雪に閉ざされた北国のダイバーは、 遠く流氷の南限地オホーツク海の知床へと出向くのです。1年にたった1ヵ月しかできない贅沢なダイビング。それが「流氷ダイビング」なのです。
外気温マイナス15度、水温マイナス2度という過酷な条件下のダイビングは、一見困難や常識外と思う人もいるようですが、防寒と安全対策は十分な配慮をもってなされています。ですから、ひとたび海中に足を踏み入れると、そんな不安も驚きと感嘆、そして感激に変わるのです。
一見、大雪原野に見える流氷帯も、90%以上は海中部にあります。そのダイナミックさや氷を通して海中に差し込む光のコントラストは、幻想的なオーロラの世界です。
最近は、テレビでも有名になった氷の妖精「クリオネ」を見たいという方も多いですが、それが貝殻のない巻貝の一種であることは意外に知られていないようです。
寒流ならではの「オキアミ」の群れにも氷点下の海での生命の息吹を感じることができます。
PADIトラベル(日本)では、この「北海道・知床 アイス・ダイビング・ツアー」をご提供しています。詳しくは以下をご覧ください。
しれとこ流氷ダイブツアー2022 流氷の下はまさに幻想の世界。氷の妖精クリオネに逢えるかも・・・
また、北海道の「積丹」では海獣のトドをはじめ、ナメダンゴウオ、ミズダコ、ホッケ、ホテイウオなど、冬の北の海ならではの生物たちに会うことができ、「全国一きれいな水」に選ばれたクリスタルブルーの「支笏湖」では淡水のため透明な氷が張り、神秘的なアイスダイブを経験することができます。
ドライスーツがあれば大丈夫!
高品質のドライスーツがあれば、寒冷地でのダイビングも怖くはありません。ドライスーツを着てダイビングするコツを身につけることで、より快適なダイビングが可能になり、他の方法では行くことができないダイビング・スポットにも行くことができます。
ドライスーツでのダイビングを始めたいと思っている人は、PADIダイブセンター/リゾートに相談してみてください。
PADIドライスーツ・ダイバー・コースを受けて、もっと活動範囲を広げましょう。
ドライスーツを選ぶ際のポイントやタイプ別おすすめドライスーツについては、PADIウェブサイトの「ダイビング器材の選び方~ドライスーツ編」もご参考にしてください。