水中で言葉が発せなくても、ハンドシグナルで会話を成立させることができるのがダイバー。日本では、水中ガイドがスレートに生物の名前を書いて紹介してくれることが多いですが、もしあなたが目撃した生物を、バディに伝えたいときはどうしますか?このブログでは、すべてのダイバーが知っておくべき海洋生物のハンドシグナルをご紹介します。
一般的なハンドシグナルは、生き物の外見や動き、名前から由来しているものが多いです。例えば、バラクーダの縞模様、ウツボの口、エンゼルフィッシュの「天使の輪」などなど。ASLなどの手話で陸上で使われるものと共通しているものもあります。
海洋生物のハンドシグナル
哺乳類、カメ、サメ、エイ
- サメ:手の側面を額に当てる
- ハンマーヘッドシャーク:拳を両側のこめかみに置く
- マンタ: 飛ぶように両腕をバタバタさせる
- ブルー・スポッティッド・エイ: もう片方の手の甲のランダムに指でトントンと叩く
- イルカ:人差し指を波打つように動かし、イルカの泳ぎ方を真似る
- アザラシ / アシカ:両腕を伸ばして拍手をする
- ウミガメ: グッドサインを作った両手を重ね合わせ、親指を回す
甲殻類や軟体動物
- タコ: 下を向けた指を触手のようにくねらせる
- タツ: 乗馬をイメージして、両手を上下に動かす
- ウツボ:親指以外の4本の指を揃えて、口をパクパクさせているように動かす
- カニ: ウツボと同じような手を両手に作り、カニのはさみをイメージして動かす
- ロブスター:両手の人差し指と中指ではさみのような動きをする
- エビ:エビの触覚をイメージして、人差し指をこめかみに当てて、上に向ける
- ウミウシ: ピースサインを作り、指先をくねらせる
- クラゲ: 触手のように指を開いたり閉じたりしながら手を動かす
その他
- オニダルマオコゼ:こぶしを作り、もう一方の手のひらの上に置く
- ナポレオンフィッシュ:こぶしをおでこに当てる
- ミノカサゴ:指を組んで、小刻みに動かす
- カサゴ: ミノカサゴのように手を組んだら、頭の上に置く
- ヤガラ:トランペットを演奏するように構え、指を動かす
- マグロ:缶切りを開けるように、片方の手でもう片方の手を回す
- バラクーダ: 片方の手で、もう片方の腕に沿って切り刻む
- エンジェルフィッシュ:頭の上に指で天使の輪の形を描く
- モンガラカワハギ: 引き金を引く要領で、人差し指を指して曲げる
- フグ: 両手を重ねて、両手を膨らませたり、萎ませる動きをします
- クロコダイル・フィッシュ: 手のひらを合わせ、指先で開いたり閉じたりする
おまけ
- 幼魚: 幼魚と表現したいときは、通常のハンドシグナルの前に、ゆりかごを抱く動作を加える。
もちろん、このリスト以外にもたくさんの海洋生物のハンドシグナルがあり、地域差や個人差もあります。
海洋生物のハンドシグナルを学ぶ理由
もしあなたのバディが必死に海中を指さしているなら、そこにはあなたが求めていた海洋生物との出会いが待っているかもしれません。しかし、ただ示されている方向を見ても、なんだかよくわからないことも…。そこで、海洋生物の正しいハンドシグナルを知っていれば、バディが指さしている生き物が何なのかが分かれば見つけやすくなります。
海洋生物のハンドシグナルを練習しよう
海洋生物のハンドシグナルは、どんなダイビングでも役に立ちますが、PADI魚の見分け方やPADI水中ナチュラリストなど、生物に詳しくなれるPADIスペシャルティ認定を取得すると、よりダイビングを楽しくすることができます。PADI eラーニングをご覧いただくか、お近くのPADIダイブショップまでお問い合わせください!