ダイバーの皆さん、魅力いっぱいの海の世界を楽しんでいますか? 陽射しでキラキラ光る海面に飛び込み、浮力に身を任せれば、どんな悩みも忘れてしまいますよね。

でも「海は大好きだけど、髪とお肌のダメージが気になる…」という方はいらっしゃいませんか?確かに、長時間の海中滞在や強い日差しにさらされることで、乾燥や日焼け、髪のパサつきなどの悩みを抱える方も多いと思います。

そんな皆さんのために、今回はダイビングを楽しみながら「誰でも簡単にできる髪・肌ダメージ対策」を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

How I protect my hair and skin from the sea

髪のケア

ダイビング後、髪がぱさつく原因はズバリ!海水の塩分と紫外線にあります。塩は天然の研磨剤であり、塩分や紫外線によってダメージを受けると、髪のキューティクルが開いたり、剥がれたりします。キューティクルが整っていると髪は滑らかで光沢がありますが、ダメージを受けてキューティクルが乱れると、髪が絡まりやすくなり、ギシギシとした感触になります。

対策方法

これらの影響を軽減するためには、以下の対策を取ることが有効です。

【ダイビング前】

  • 髪を保護:ココナッツオイルやアルガンオイルを髪に塗り、髪の表面に薄い保護膜を作ります。塩この保護膜が塩水や紫外線、風などの外部環境から髪を守り、ダメージを軽減します。オイルを塗ることで髪の表面が滑らかになり、摩擦が減少します。
  • スイムキャップの使用:見た目はイマイチ?になってしまうかもしれませんが、シリコン製のスイムキャップを被ることで、髪が海水にさらされるのを防ぐことができます。
  • 三つ編みなどで髪をまとめる:髪と海水・紫外線の接触面積を減らすことで、ダメージを最小限に抑えることができます。

実際に、PADIインストラクター兼ダイブショップオーナーであるAlexandra Dimitriouさんは、ダイビングを楽しみながらも艶のあるきれいな長髪を維持しています。Alexandraさんは、「ココナッツオイルの効力は本当にすごいわ。ダイビング前に髪にココナッツオイルを塗るのは私の絶対ルール。ココナッツの甘い香りが私の夏の思い出の香りよ。それから私は髪が長いからダイビングのときは決まって三つ編みをしているの。髪と海水・紫外線の接触面積を減らすことで、ダメージを最小限に抑えることができるのよ。」とアドバイスをくれました。

Alexandra Dimitriou - hair

【ダイビング後】

  • できるだけ早く海水を真水で洗い流す:また、髪が海水に濡れている時間を極力縮めるため、エキジット後は早めに海水を洗い流すことも大切です。大きめの真水のペットボトルを持参し、ダイビング後はすぐに真水で海水を流すようにしましょう。
  • 弱酸性のシャンプーで洗う:海水は弱アルカリ性なので、海に入ったあとの髪は若干アルカリ性に傾いていると言われています。弱酸性のシャンプーやトリートメントを使うことで、正常な状態に戻してあげることができます。
  • すぐに乾かす:髪をまずタオルで優しく押さえるようにして水分を取り除きます。ドライヤーで根本からしっかりと乾かしてあげましょう。自然乾燥だと、完全に乾くまで時間がかかるため、絡まりやすくなり、切れ毛やダメージの原因になります。
  • トリートメントで潤い補給:保湿効果のあるアウトバストリートメントやヘアオイルを髪に塗布します。これにより、髪を保護し、乾燥を防ぎます。

肌のケア

紫外線はシワ・シミの原因であり、長時間紫外線に当たると肌に不可逆的なダメージを及ぼします。紫外線対策の必須アイテムはなんといっても日焼け止め。耳の後ろ、首の後ろなど見えない箇所にも忘れずに塗りましょう。そして、こまめに日焼け止めを塗りなおすことで、効果を維持することができます。ただし、潜る前に目の周りの日焼け止めは手で取るようにしましょう。でないとマスクに海水が入りやすくなり、海水に溶けた日焼け止めが目に入ってしみる可能性があります。

ダイビングを楽しみながら肌を紫外線から守るためには、適切な日焼け止めを選ぶことが非常に重要です。以下に、日焼け止めの選び方やその他の対策方法について詳しく説明します。

対策方法

【日焼け止めの選び方】

  • SPFとPA
    • SPF(Sun Protection Factor): SPFはUVB(紫外線B波)から肌を守る指標です。ダイビング時には、少なくともSPF30以上のものを選びましょう。長時間の日差しを浴びる場合や紫外線が強い環境では、SPF50以上がおすすめです。
    • PA(Protection Grade of UVA): PAはUVA(紫外線A波)から肌を守る指標です。PA+からPA++++までの4段階があり、PA++++が最も高い防御力を示します。PA+++以上のものを選ぶと良いでしょう。
  • ウォータープルーフ:長時間水に触れるダイビングでは、ウォータープルーフの日焼け止めが必須です。ウォータープルーフは水や汗に強く、長時間効果が持続します。
  • リーフセーフ(Reef Safe):環境への配慮も大切です。リーフセーフの日焼け止めは、珊瑚礁や海洋生物に有害な成分(パラベン(防腐剤)、ケイ皮酸(紫外線吸収剤)、オキシベンゾン(紫外線吸収剤)、カンファー抽出物(紫外線吸収剤))を含まないものを指します。美しい海を守るためにも、これらの成分が含まれていない環境に優しい製品を選びましょう。ダイビングエリアによっては、日焼け止めの使用を禁止しているところもあります。事前にチェックすることをおススメします。
    ⇒※関連リンク 海を愛するダイバーとして、サンゴに優しい日焼け止めを使いませんか?
Coral Reef Degradation


【日焼け止め以外のUVプロテクション】

日焼け止め以外にもさまざまな方法で日焼けを防ぐことができます。これらの対策を組み合わせることで、効果的に紫外線から肌を守りましょう。

  • ラッシュガード着用:UVカット効果のあるラッシュガードを着ることで、肌を紫外線から保護します。長袖タイプのものを選ぶと、より広い範囲をカバーできます。
  • 帽子やサングラスの使用: 紫外線を防ぐために、広いつばのある帽子をかぶりましょう。顔や首を日焼けから守ることができます。また、目からも紫外線は吸収されます。UVカット機能のあるサングラスを使用して、目を紫外線から保護しましょう。
a woman by the pool wearing PADI bucket hat

【ダイビング後のケア】

ダイビング後は、きちんと日焼け止めを落としてからタオルなどで肌を冷やし、火照りを鎮静させます。そして化粧水をたっぷりつけて肌に水分を補給させ、シートマスクなどでしっかり保湿ケアするのもマストです。※日焼けで肌がヒリヒリする場合は、化粧水などは控え、タオルで肌を冷やしましょう。症状がひどい場合は、皮膚科にご相談ください。


唇のケア

髪の毛や肌に比べると小さなパーツで見落としがちな唇。唇は表皮が薄く、外部からの刺激を受けやすいので、UVカット効果のあるリップを塗ってあげましょう。唇が日焼けすると、乾燥・皮剥け・ヒリつきなどの症状がおこります。また、移動中の電車内や車の中はかなり乾燥しますので、しっかりと保湿しましょう!


しっかりケアをすれば、ダイビングをしても美髪・美肌をキープすることができます。皆さん、ぜひ実践してみてくださいね!

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