愛くるしいフォルムとその賢さで、海の人気者のトップに君臨するイルカ。 その好奇心、驚異的なアクロバット技術、鋭い知性のみならず、人懐っこい性格と可愛い仕草に魅了され、イルカと泳ぎたくて水中世界に興味を持った人も多いのではないでしょうか。
実際、私たちはイルカ同士がどのようにコミュニケーションをとっているのか、彼らの社会的絆がどれほど深いものなのかを理解し始めたばかりで、画期的な研究と保護活動のおかげで、私たちはイルカについて日々多くのことを学び続けています。
本記事では、そんなイルカに事実に迫ります!これらのイルカに関する豆知識を知れば、あなたはイルカを今以上に好きになること間違いなし!
イルカに関する豆知識10
1. イルカは知的な生き物である
その遊び好きな行動で有名なイルカは、非常に知的な生き物です。実際、イルカの脳と体の比率は人間に次いで高く、鏡に映った自分を識別できる自己認識テストに合格する数少ない種のひとつでもあります。その上、イルカは他の動物よりもずっと早い段階で自分の姿を認識できるという結果がでています。
2. イルカは群れで行動し、社会性の高い動物である
彼らは主にグループで生活し、一緒に狩りをしたり遊んだりする高度に社会的な動物です。1,000頭以上の大規模なイルカの群れは「スーパーポッド」と呼ばれます。西オーストラリアのシャークベイでの研究では、何十年にもわたって1つのイルカの群れを追跡し、イルカも人間と同様に内向的から外向的までさまざまな性格を示すことが明らかになりました。
3. イルカは驚異的なコミュニケーション能力を持つ
イルカは非常に複雑で発達したコミュニケーションシステムを持ち、多くの科学者が今やこれを私たち人間が使う「言語」と同等とみなしています。海洋生物学者は、イルカの間での発話のやりとりがほとんど「二人の人間の間の会話に似ている」と観察しています。イルカはしばしば交互に声を出し合い、お互いを中断しません。
4. イルカは肉食で、素晴らしいハンターでもある
彼らの食事は主に、魚、イカ、甲殻類から成ります。体重が260ポンド(118キログラム)のイルカは、1日に約33ポンド(15キログラム)の魚を摂取します。イルカの群れ全体の飢えを満たすために、イルカたちは一緒に狩りをすることを学んできました。たとえば、そのような技術の1つに「ドライバーとバリア」というものがあります。一つのグループがイルカが魚を追いかけ、もう一つのグループがバリアとなって、獲物を囲い込みます。
5. イルカは匂いが分からない
並外れたの聴覚、鋭い視力、発達した触覚を持つイルカですが、嗅覚は非常に劣っています。イルカは人間の聴覚の上限よりも10倍以上の周波数を聞くことができます。さらに、イルカは遠くのまたは隠れた物体を正確に捉えるためにエコロケーションを巧みに使うことができます。音によるユニークな知覚を使って、人間が決して完全に理解することができない方法で世界を感じ取っています。
6. クジラとイルカとシャチは同じ仲間
イルカは鯨類と呼ばれる学目に属し、鯨類にはもちろんクジラも含まれます。さらに「ヒゲクジラ亜目」と「ハクジラ亜目」に分かれますが、「ハクジラ亜目」の「マイルカ科」にイルカとシャチは属しています。
7. ピンクのイルカがいる
世界の海には40種近くのイルカがいます。ほとんどの種のイルカは熱帯や温帯の海の沿岸域に生息していますが、淡水の河川に生息する種も5種いることが確認されています。
中でもピンク色をしたユニークなイルカは、アマゾン川に生息しており、正式名はアマゾンカワイルカ。 生まれたてのアマゾンカワイルカはグレーで、年を重ねる毎にピンク色の部分が増えていきます。 そのためアマゾン川では、さまざまな模様・体色をしたイルカが見られます。 全身ピンクのアマゾンカワイルカは、珍獣中の珍獣で、「幸運を呼ぶ生き物」として親しまれています。
8. イルカは尾びれから生まれてくる
多くの哺乳類は、盤を通じて胎児が母親の体内で発育し成長する”胎生”で、頭から生まれますが、イルカは尾びれから生まれてきます。
種類にもよりますが、イルカの妊娠期間は9ヶ月から17ヶ月です。出産後、イルカは信じられないほど子煩悩です。母イルカは子イルカが初めて呼吸をするために水面に上がるのを手伝い、子イルカと寄り添い、抱き合う姿も観察されています。イルカの種により異なりますが、子イルカ(赤ちゃん)は最長で2年間授乳を受けます。その後も子イルカは3年から8年間、母親と一緒に過ごすことがあります。
9. 自然界にはイルカの天敵がいない
イルカには自然界に天敵がほとんどいないと言われています。しかしながら、残念なことに、人間こそが彼らの主な脅威になっています。生息地の汚染、商業漁業での混獲、標的を絞った狩猟などが挙げられます。悲しいことに、2006年に長江イルカは「ほぼ絶滅」が宣言されました。
10. 口をつかって呼吸をしていない
イルカは哺乳類なので、呼吸のために水面に出てくる必要があります。陸上の哺乳類が口を使って呼吸と食事をするのとは異なり、イルカはそれぞれの役割に対して別々の穴を持っています。イルカは口を使って食事をし、ブローホールを使って呼吸します。これにより、イルカが食事をするときに水を肺に吸い込むことがなく、溺れるリスクが減少します。水分は、食べ物から補給しています。海の生き物の血と液体の塩分は、海水のおよそ三分の一になるそうです。
野生のイルカに会いに行こう!
イルカのことに詳しくなって、さらにイルカと一緒に泳ぐ憧れが大きくなったのではないでしょうか?イルカとの素晴らしい体験を求めて、今年こそ、憧れのドルフィンスイムに参加してみましょう。
ドルフィンスイムを楽しむ場合、イルカ達が水面付近まで来てくれるので、スノーケリングでも充分楽しめますが、フリーダイビングのスキルを身に付けておくと、より近くでイルカとふれあうことができるので、事前にPADIフリーダイバーコースに参加して、スキルを練習してから行くのもおすすめです。