2025年11月9日(日)、和歌山県・串本町の串本港にて、水中清掃が行なわれました。
中心となったのは串本ライオンズクラブ(小森 正剛会長)。地元ダイビングショップ「バブルリングダイバーズ」の協力のもと、和歌山県内の各ライオンズクラブ、ダイバーや地域関係者など約60名が集結しました。まさに一致団結の取り組みです。

今回の活動の様子は、ライオンズクラブのウェブサイトにも掲載されました。
串本ライオンズクラブ 串本海中清掃アクティビティ


海と山が織りなす、自然豊かな串本

和歌山県・串本町は紀伊山地を背に、雄大な太平洋へと突き出す本州最南端の町。東京都・八丈島とほぼ同じ緯度に位置しています。
リアス式海岸が続く海岸線には奇岩・怪石が点在し、その景観は壮大無比。町全体が吉野熊野国立公園に指定されるほど、自然の価値が高い地域です。
ダイビングをはじめ、釣りやシーカヤック、夏の海水浴まで、海とともにある暮らしがこの町の魅力。その海を守る行動が、今回の水中清掃です。

名物のひとつ、橋杭岩(はしぐいいわ)。列を成して大小40余りの岩柱がそそり立ちます。その昔、弘法大師と天の邪鬼が賭をして、一夜にして立てたという伝説も伝わっています。吉野熊野国立公園地域にあり、国の名勝天然記念物に指定されています。
串本は、紀伊山地を背に雄大な太平洋に突き出した本州最南端の町。その先端に位置する本州最南端の地、潮岬は北緯33度26分、東経135度46分。これは、東京の八丈島とほぼ同緯度に位置します。
水中はトロピカルムード満点で水温も高く、本州随一である美しいテーブルサンゴの群生や珍しいスリバチカイメンが海底を飾る熱帯系の海。色鮮やかな南方系の魚が多く、黒潮に洗われるエリアだけに、回遊魚も多く大物狙いにも。

雨にも負けず、準備は着々

当日はあいにくの雨模様。それでも早朝から準備は進められました。
ライオンズクラブの皆さんは、テント設営から机や椅子の準備、昼食のBBQや飲み物の手配まで縁の下の力持ちとして大活躍。
雨脚が強まる場面もありましたが、海は穏やかで風の影響もなし。水中清掃には支障のない、まさに天佑とも言えるコンディションでした。

和歌山県内の各ライオンズクラブ、ダイバーや串本町役場・地域関係者など約60名が集結。
串本ライオンズクラブ会長の小森 正剛氏。
バブルリングダイバーズ串本の道井 洋之氏。

ダイバー20名、水中へ

水中清掃に参加したダイバーは約20名。
バブルリングダイバーズ串本のスタッフと参加者が合流し、準備を整えます。
開会にあたり、同ショップ代表であり串本ライオンズクラブのメンバーでもある道井洋之氏が挨拶とブリーフィングを実施。
無理のない範囲で、各自メッシュバッグに入る量のごみを回収する方針が共有されました。

タイヤなどの大型ごみは、水中でロープをかけ、陸上スタッフが引き揚げ。さらに、バスタブや絡み合ったワイヤーといった難物も出現しましたが、ここでユニックが登場。これもライオンズクラブの手配によるものです。
阿吽(あうん)の呼吸で作業は進み、この日回収された水中ごみは総重量370キロに達しました。

清掃のあとは、笑顔のBBQ

水中清掃は午前中で無事終了。昼食には、ライオンズクラブの皆さんがご準備された肉や野菜のBBQが振る舞われ、参加者同士が労をねぎらい合う和やかな時間となりました。

未来へつなぐ、継続の一歩

今回で4回目となる串本での水中清掃ですが、ライオンズクラブが主体となって取り組むのは初めてのこと。
この経験を機に、来年以降もライオンズクラブとダイバーとPADI AWARE(日本)が協力し、串本の海を守る活動を続けていくことを誓い合いました。
まさに継続は力なり。地域の手で守る海は、次の世代へと確かに受け継がれていきます。

協力:和歌山県内のライオンズクラブ:串本ライオンズクラブ(主催者)/紀伊田辺ライオンズクラブ南紀白浜ライオンズクラブ御坊中央ライオンズクラブ新宮ライオンズクラブ勝浦ライオンズクラブ、地元関係者:和歌山県、串本観光協会串本町役場バブルリングダイバーズ串本



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