Photo: TexasVox.org
多くの人が、より頻繁に運動することを心掛け、よりよい食事をし、飲酒量やタバコの本数を減らしたいと思うでしょう。しかし、今の状況を鑑みて、誰もが望むことは、使い捨てプラスチックの使用を減らすことです。
最近のレポートでは、次のことが判明しています:(参考記事:英語)
- リサイクルされるプラスチックはわずか9%
- 12%は焼却され、残りは埋め立てに使われたり海などの自然環境に投棄されます。
- これまでに生産されたプラスチックの約半分は、過去13年間だけで製造されたものです。
毎日使っている使い捨てのプラスチック製品を考えてみてください。また、ストローやレジ袋など、今まで何気なく使ってきたものを想像してみてください。もし今となってそれらが怖いことだと思うなら、あなたの個人的なゴミがこれ以上多くならないように日々気をつけるのと同時に、その大切さを他の人にも伝えましょう。
リサイクルで十分でない理由
残念ながら、プラスチックのすべてはリサイクルできません。三角形をしたリサイクルマークは、プラスチックの種類(1~7)のみを示しており、多くの種類はリサイクルできません。通常、No.2、4、5のプラスチックはリサイクルできますが、必ず地域の施設に確認してください。一般的に、発泡スチロール、ラップ、ビニール袋、生ゴミの入ったプラスチック類はリサイクルできません。また、再資源化には輸送、加工、再生産などに使うための多くのエネルギーが必要です。最後に、再生プラスチックを使用した製品は、再利用できないことがよくあります。
プラスチックの使用量を減らす簡単な方法
プラスチックの脅威から海を守る最善の方法は、使用するプラスチックの量を減らすことです。再利用可能なショッピングバッグ(マイバッグ)は、簡単に始められる第一歩です。以下に、ポジティブな影響を与える方法を紹介します。
1. ペットボトル飲料の購入をやめる
ペットボトル入りのミネラルウォーターが水道水よりも体によいという証拠はありません。しかし、ペットボトル飲料が環境に悪いという証拠は圧倒的に多いことがわかっています。
- 1リットルのペットボトルを作るには3リットルの水が必要です(参考記事:英語)。これには、実際に飲む1リットルの水は含まれていません。
- ペットボトル入りの水の輸送には、大量のCO 2が大気中に排出されます。
- ペットボトルのキャップはリサイクル可能ではありません。
地元の水道水の質に問題がある場合は、フィルター付きのピッチャーや水筒を使うのもひとつです。炭酸水が好きなら、ご自宅で簡単に作れるソーダメーカーを買うことも検討してください。
他の人にもペットボトルの使用を減らすよう奨励しましょう。会社が、会議などでペットボトル飲料を提供している場合は、ピッチャーと再利用可能なカップを検討するように依頼しましょう。
2. 飲料用のタンブラーを使用し、Kカップやコーヒーカートリッジを避ける
紙コップは最終的には生分解されますが、プラスチック製のカップは約1,000年分解されず、リサイクルできません。「Kカップ」 としても知られている1杯分のコーヒーカートリッジも、同様の問題を抱えています。おしゃれだったり楽しいマグカップがあるのに、なぜ使い捨てのコーヒーカートリッジやカップを使うのでしょうか。
3. プラスチック製のストローを使うのをやめる
ストローは、プラスチック汚染の最も悪質なひとつです。海洋生物に対して危険なだけでなく、米国ではリサイクルできません。日本では焼却処理されることが多いようです。
- オーシャン・コンサーバンシー(Ocean Conservancy)によると、プラスチック製のストローやカップは、海岸のゴミ拾いで集められた品物のトップ10に常に入っています。
- 海洋ゴミの80%は陸上から発生し、雨によって雨水管や下水管からの流れによって海までやってくると、NRDC(Natural Resources Defense Council/自然資源防衛協議会)は報告しています。
- あなたの生活の中でストローが必要なら、プラスチック以外の素材でできている(例えば生分解性のある竹ストローなど)を試してみてください。
4. 再利用可能なバッグへ切り替える
お金を節約し、再利用可能なキッチンバッグを探してみましょう。水漏れしにくいバッグ、食器洗い機や乾燥機で使えるバッグ、おやつ用の楽しいデザインのジッパーバッグなど、いろいろあります。
5. マイクロビーズを含む製品は使用しない
マイクロビーズとは、化粧品や家庭用洗剤に含まれる小さなプラスチックの粒です。超微粒子のために浄水場のフィルターも通ってしまい、結局は海や川に流れ込んでしまいます。その後、マイクロビーズは海洋生物(魚やカキ、最終的に人間によって消費される他の動物を含む)に摂取されます。スクラブ力が欲しい場合は、オートミールや重曹を使用した製品を選ぶようにしましょう。
6. 1ヶ月に一度やってみる
やってみたいことがたくさんあるようなら、一度にひとつの製品だけを使わないようにしてみてください。プラスチック削減の計画を立ててみましょう。まず、今月は使い捨てカップをやめ、来月には再利用可能なバッグを使い始め、その次の月はプラスチック製のストローを使わないようにするなどです。
または、1か月の間は使い捨てプラスチックを使うのをやめてみてください。1か月は無理という場合は、1週間または1日でもいいので試してみてください。あなたのダイビング仲間にも参加してもらい、誰が一番使い捨てプラスチックを使わないでいられるか、挑戦してみましょう。
Dive Against Debris®も忘れずに
ダイバーは、水面下で起きていることを陸上の人々に伝えるための独自の能力を持っています。2011年にProject AWARE ®がDive Against Debrisを立ち上げて以来、50カ国以上の3万人以上のダイバーが、海とそこに住む生き物を守るための準備を整えてきました。Dive Against Debrisスペシャルティ・コースに参加するか、PADIダイブセンター/リゾートに問い合わせして、次のクリーンナップ活動を手伝いましょう。
この記事を読んでいる皆さんが、プラスチック汚染を減らすための一歩を踏み出し、その目標を他の人たちと共有すれば、前向きな変化に向けた大きな一歩となるでしょう!