ダイビングは、私たちに美しい海中世界を探検する機会を提供してくれますが、気温・水温が下がる秋から春にかけては、寒さによってダイビングの楽しさが半減することのないように、適切な防寒対策を講じることが求められます。この記事では、これからの季節のダイビングを楽しみたい方のために、防寒テクニックを紹介します。これらの対策を理解し、実践することで、一年中ダイビングを楽しむことができるでしょう。

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1.ドライスーツを着用する

これからの季節のなくてはならないアイテムと言えば、ドライスーツ。 シリンダーの空気を中圧ホースでスーツ内部に取り入れ、空気の層で保温するため保温効果は抜群です。また、スーツの中に水が入ってこないため、体は乾いたままなので陸上の風も気になりません。ドライスーツを使いこなすには知識とコツが必要なので、はじめての方はPADIドライスーツ・ダイバー・スペシャルティ・コースを受けてみて下さいね。

Diver fingering the exhaust valve of a dry suit.

ウェットスーツの場合:サイズの合ったスーツを着用する

当たり前のことだと思われるかもしれませんが、体にジャストフィットしたスーツを選ぶのは、防寒においてとても大事なことです。ウェットスーツの仕組みは、あえて水を浸入させ、スーツと体の間に水の層を作り、その水膜を体温で温めてお湯のようにし、それが肌に当たることによって保温する、というものです。そのため、スーツが完全に体にフィットした状態でないと保温効果を発揮できません。また、エントリー直前に、ぬるいお湯をウェットスーツの上から体全体に浴びるのもオススメです。 そうすることによって、体温に頼らず、体とウェットスーツの間に温かい水の層を作ることができ、水中で体温をより長く維持できます。


2.アクセサリーの活用する

フード

体温は頭部から流失しやすいと言われていますので、フードを着用することで体温を効果的に維持できます。フードの素材にはネオプレンが一般的で、厚さによって異なる保温効果を提供します。中には、動物の耳がついたユニークなデザインのフードもあります。

ネックシール&リストシール

ネックシールとリストシールを使用することで、袖口からの隙間をしっかりと封じ、ドライスーツの隙間から冷たい水が侵入するのを防ぐことができます。どんなにフィットしているドライスーツでも、関節を曲げたときに出来るシワなどから水没してしまうことがありますよね。また、体型の変化があった時…そんな時に持っておくと安心なアイテムです。

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apollo – バイオネックシール

ドライスーツ着用時に首シールの内側に着用することで、バイオシールが関節を曲げたときに出来るシワや、血管などの凸凹部を吸収し、隙間をゼロにし、シール部分からの水没を防ぐことができます。

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apollo – バイオリストシール

手首からの浸水をシャットアウト。バイオシールは人間の皮膚と同じ柔らかな感触を持ち、肌のあらゆる曲面にも吸い付くようにフィットします。

グローブ

グローブは手の冷えを防ぐために重要です。厚手のダイビンググローブは手をしっかりと保温し、快適にダイビングを楽しむためのサポートをします。選ぶ際には耐久性やフィット感を考慮し、自分の手に合ったサイズを選びましょう。


3.陸上と船上でも防寒を怠らない

ダイビング前からきちんと保温防寒対策をすれば、水中で体温を維持できる時間が延びます。手袋や帽子、マフラーなども防寒に役立ちます。また、船上では、波や風で水しぶきがかかることがあります。防水性のあるジャケットやパンツを着用し、濡れないようにしましょう。休憩中の強い風当たりをカバーしてくれる、ボートコートや風防ジャケットもおすすめです。

male and female model wearing active shell jacket by world dive

World Dive – アクティブシェルジャケット

生地表面は水をはじき、撥水・防水性能と、内部に滞留した湿気を外部に放散する性能を兼ね備えた高機能素材「ブリザテック」を採用。ダイビングへの移動中や現地での休憩時間など、突然の雨や風をブロックします。


4.ダイビング前はしっかり食事を取る

空腹状態でのダイビングを避ける理由はたくさんありますが、食事を摂ることで体内からの温まる効果があります。また、ダイビングはたくさんのカロリーを消費するため、事前にしっかりとエネルギー補給をして挑む必要があります。特に寒い時期のダイビングは、体温を保つために更に多くのエネルギーが必要となります。特に温かいスープや料理を選ぶことで、体温を保持しやすくなります。ダイビング後や冷えた体を温めるために、暖かい食事を摂ることも大切です。


5.事前に器材の準備をしておく

寒冷な条件でのダイビングでは、暖かい状態で、事前に装備を整えておくことが重要です。毎回潜る前にすべての準備を済ませるのは難しいかもしれませんが、特に寒い環境でのダイビングでは、その事前準備がダイビングの快適さを大きく変えることがあります。もし現地に到着する前に装備が整っていれば、寒い風に当たっている時間が減り、より多くの時間を水中で過ごすことができます。


寒冷な環境でのダイビングは、適切な防寒対策があってこそ、快適で安全な体験になります。冬は、透明度があがり、透き通った水中世界を楽しむことができます。 以上の対策方法を参考にして、準備をしっかりと整え、寒さに負けずに素晴らしいダイビングライフをお楽しみください!

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