CPR(心肺蘇生法)は、心停止の場面で患者の生存率を2倍にまで高める可能性がある、とても重要な救命技術です。そんなCPRを、自分自身も習得しておきたい――そう思ってこのページにたどり着いたあなた。素晴らしい第一歩です!でもきっと、「CPRって簡単に覚えられるの?」「実際にやるのって難しくない?」「どれくらいの時間で習得できるの?」などなど…気になることもありますよね。
ご安心ください!この記事では、CPRを学び始める前によくある疑問にお答えし、あなたが自信を持って命を救う一歩を踏み出せるようにサポートしていきます。

CPRを学ぶのは簡単?
答えは 「はい、簡単です」。
CPR(心肺蘇生法)は、誰でも学べるように設計された救命スキルです。実際、CPRを教える講習の内容もシンプルでわかりやすく、多くの人が短時間で習得しています。
それでもなお、「CPRは難しそう」と思っている人は少なくありません。これは、CPRにまつわるよくある誤解のひとつです。ですが実際には、大人も子どもも、数時間の講習でこの命を救うスキルを身につけることができます。
本当にそんなに簡単なの?と思ったあなたへ。成人に対するCPRは、次の3つのシンプルなステップで構成されています:
- 安全確認: 自分と傷病者の安全を確認します。
- 胸骨圧迫: 1分間に100〜120回のテンポで、30回連続で胸を強く圧迫します。
- 人工呼吸: 30回の圧迫ごとに、2回の人工呼吸を行います。
また、一般向けのCPR講習では、試験や合否判定があることはほとんどありません。だからこそ、「失敗したらどうしよう」と不安になる必要はありません。
本当に問うべきは、「CPRを学ぶのは簡単か?」ではなく、「あなたがCPRを知っていることで、どれだけの命を救える可能性があるか」です。

CPRって難しいの?
CPR(心肺蘇生法)は、大人から子どもまで、ほとんど誰でも行える技術です。
CPRには3つの基本ステップ(安全確認、胸骨圧迫、人工呼吸)がありますが、この中でも特に重要なのが胸骨圧迫です。胸をしっかり押すことで、心臓が止まっている間も、脳や臓器に血液を送り続けることができます。
ただし、この胸骨圧迫は多くの人が「一番難しい」と感じる部分でもあります。成人の場合、手のひら(手根部)を使って胸を約5cm(2インチ)沈むように圧迫し、1分間に100〜120回のテンポで繰り返します。
「間違ったCPR」でも、やらないよりはマシ?
CPRはよく「心臓を再び動かす技術」と思われがちですが、実際にはそうではありません。CPRの目的は、医療処置が施されるまでの“つなぎ”として命をつなぐことにあります。
つまり、相手を傷つけるような極端に不適切なやり方でない限り、間違ったCPRでも何もしないよりはるかにマシです。何もしなければ、その人は命を落とす可能性が非常に高いのです。
忘れないでほしいこと: 「不完全でも、CPRはやらないよりは絶対にいい」それだけで、誰かの命を救う可能性があるのです。

CPRはどのくらいの時間で習得できるの?
「できるだけ早くCPRを学びたい!」という方には、CPRの基本技術だけを学ぶ対面講習であれば、最短約2時間半で修了することができます。
CPRだけでなく、AED(自動体外式除細動器)の使い方も一緒に学べる「エマージェンシー・ファースト・レスポンス(EFR)CPR & AEDコース」は特におすすめです。
CPRは独学でも習得できる?
動画や書籍などを使って、CPRの理論(仕組みや手順)を自分で学ぶことは可能です。「どうして必要なのか」「いつ使うべきなのか」といった知識を深めるうえで、オンライン教材はとても役立ちます。
ですが――本や動画を見るだけでは、本当に“できるようになった”とは言えません。
実際のCPR講習では、認定を受けたインストラクターの指導のもとで、実際に体を使って練習します。多くの講習では、リアルな感触に近い高性能マネキンを使用し、いざという時に対応できる技術をしっかり身につけることができます。
成功率を左右するのは、「正しいCPR技術」が身についているかどうか。だからこそ、知識を得たら、必ず実技講習でスキルを磨きましょう。それが、あなたの大切な人の命を救う力になります。

CPRを学ぶベストな方法は?
CPR(心肺蘇生法)を正しく、安全に習得する一番の方法は、CPRや応急手当を含む公式の講習コースを受講することです。
世界中には、対面でCPRを教えてくれる信頼できる団体が数多くあり、その中でもエマージェンシー・ファースト・レスポンス®(EFR®)は、PADIが提供する国際的な救急ケアプログラムとして知られています。
EFRで受講できるCPR関連コースには、こんな種類があります:
- エマージェンシー・ファースト・レスポンス一次ケア・二次ケアコース: CPRの基本スキルと止血や骨折対応など応急手当もカバーするコース。
- エマージェンシー・ファースト・レスポンス 子供のためのケア コース: 子どもや乳児に特化したCPR・応急手当の知識を学びます。
- エマージェンシー・ファースト・レスポンス CPR & AEDコース: CPRに加えて、AED(自動体外式除細動器)の使用法を習得。