昨年から始まったこの取り組み。テーマは近年問題となっている「磯焼け」。
地元漁師や関係者との連携のもと、「ダイバーだからこそ実践できる活動」が展開され、参加者からも高い評価を得ています。
千葉県・西川名にある「西川名ダイビングサービス」を舞台に、今年も2日間で100名を超えるダイバーが集結し、海を守る一翼を担いました。

参加PADIショップ:
スーパースクーバ フィズトゥルーノースカレントブルー西川名ダイビングサービス湘南ダイブ葉山タンクサービスmic21千葉駅前店

イベントで終わらせない ― 継続こそ力

この石灰藻(サンゴモ類)の除去作業は、単なるイベントではありません。むしろここからが始まり。
石灰藻が海底を覆うと、カジメなどの海藻の胞子が着床できず、海の森は枯渇してしまいます。だからこそ、除去作業によって海藻の生育環境を整える必要があるのです。
これまでは地元漁師が素潜りで取り組んできましたが、水深10メートル程度が限界。広範囲の対応にも制約があります。
そこで登場するのが、ダイバーたち。彼らの活動が、まさに解決策となっています。

効果覿面 ― 海中の森・再生ダイブ

今年で2年目を迎えた本イベント。連続参加のダイバーによれば、水中の景観は明らかに変化しているとのこと。
石灰藻の範囲は縮小し、テングサなどの海藻が息を吹き返し始めました。
このまま継続すれば、海藻の繁茂を妨げていた要因が取り除かれ、海中の森は再び蘇る。
まさに本プロジェクトの名にふさわしい「海中の森・再生ダイブ」が現実のものとなりつつあります。


舞台は千葉県・西川名にある「西川名ダイビングサービス」
まずはブリーフィングでサンゴモの除去作業について説明
左がテングサ、右がサンゴモ

海から陸へ ― 贅沢な差し入れ

活動の楽しみは水中だけではありません。昨年は地元からのトコロテン、今年はなんとイセエビの味噌汁!
しかも出汁だけに終わらずに、一人ひとりに半身のイセエビが入るという豪華さ。
ダイブを終え、心地よい疲労感を抱えた体に染み渡るその一杯は、まさに至福の滋味でした。

継続は力なり ― 海の森を未来へ

今後は継続的に水中の様子を観察し、報告を重ねていきます。10月以降にはカジメの胞子が着床しやすい環境を整え、その定着や成長を毎月観察。特設サイトを通じて進捗を共有する予定です。

「イベントだけでは終わらない、継続してこその価値」。
この理念のもと、地元関係者や漁師、参加ダイバー、そして支援者とともに、海の森の再生を未来へと繋いでいきます。




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