奄美大島は鹿児島の南約380kmに浮かぶ亜熱帯の島で、東に太平洋、西に東シナ海を望むサンゴ礁の島。
島の大きさは沖縄本島、佐渡島についで日本で3番目に大きく、そのほとんどが山と森に覆われています。そのためアマミノクロウサギやリュウキュウアユといった珍しい生き物が生息していて、人の手にさらされていないこの島はよく「東洋のガラパゴス」にたとえられます。
そんな奄美大島より、季節のニュースが届きましたのでご紹介します。
世紀の大発見!奄美の海にしか現れない神秘
アマミホシゾラフグが作る産卵床「ミステリーサークル」は例年3月中旬から7月上旬まで観察できます。3月中旬に確認したところ、今シーズン最初のサークルを3つ発見したと、奄美大島にあるPADIダイブリゾートの「ダイビングショップ ネイティブシー奄美」さんよりご報告をいただきました。3つのうち、2つは3月下旬くらいに完成するであろうサークル、残りのひとつはすでに前の周期で産卵が終わったものとのことです。
ミステリーサークルの正体は?!
「ミステリーサークル」の正体は、体長約15センチの「アマミホシゾラフグ」という奄美大島でしか観察することができないフグの雄が作る産卵床です。アマミホシゾラフグは、ミステリーサークルの中央にある細かい砂に卵を産み付け、その後オスが卵の世話をします。
アマミホシゾラフグとは、奄美大島周辺海域に生息する固有種で、2012年に新種として和名が命名されました。ミステリーサークルはオスがメスに産卵してもらうために作る産卵床で、その大きさは直径約2mにもなります。美しい幾何学模様はまさに自然の芸術作品と言えます。
2015年には世界の新種トップ10にも選ばれたアマミホシゾラフグ小さなフグが、こんなに大きなミステリーサークルを作る!貝殻の位置もしっかりこだわっている様子が非常にかわいいです。翌日にはサークルの中央に卵が産みつけられていて、お世話するオスの姿。美しい幾何学模様はまさに自然の芸術作品と言えます。ぜひ、奄美大島でフグが作る芸術作品をご覧ください。
【 写真左から:3月中旬産卵後サークル、3月中旬作成中サークル、アマミホシゾラフグ 】
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