よく、ダイビングをしたことのない友人や家族から、スクーバ・ダイビングを始めるためにはどうすれば良いのかと聞かれます。世界中にPADIダイブセンター・リゾートがあり、ダイビングを学ぶだめのコースもたくさんあります。まず、初心者のためのコースには、どのようなものがあるのかを理解し、自分に合ったものを選びましょう。

PADIディスカバー・スクーバ・ダイビング(体験ダイビング)
PADIディスカバー・スクーバ・ダイビング(DSD)は、10歳以上の子供と大人を対象とした、体験ダイビングのプログラムです。ダイビングの認定を得ることはできませんが、初歩的な知識やスキルを体験することができます。DSDは通常、半日から1日のプログラムです。「スクーバ・ダイビングに挑戦したいけれど、休暇中にライセンスを取る時間がない」という方にはぴったりです。また、本格的な認定コースに入る前に一度体験をして、水中での不安を取り除く機会としても最適です。
一般的なDSDプログラムでは、担当のPADIプロフェッショナルが、水圧の影響、水中でのコミュニケーションの仕方、器材の仕組み、安全なダイビングの楽しみ方など、詳しい説明があります。基本的な知識やスキルを理解した後、水中でのレッスンが始まります。まず、プールや穏やかな浅瀬などの「限定水域」で練習し、レギュレーターを使った呼吸の仕方や、器材を使った泳ぎ方などを身につけます。 また、PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースで学習する、簡単なスキルをいくつか学ぶことができます。十分な知識とスキルを身につけた後は、いよいよ海洋でのダイビング(任意)です!担当のPADIプロフェッショナルが浅瀬のダイビングポイントに案内してくます。あなたの夢が叶う時です!

PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コース
PADIディスカバー・スクーバ・ダイビングを修了して、ダイビングの素晴らしさに魅せられたなら、ぜひ、ダイバー認定を受けましょう!PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースを修了すると、世界中どこの海でも、水深18mまでインストラクターの引率を受けずにダイビングをすることができます(10~15歳の子供には特定の例外があります)。このコースはディスカバー・スキューバ・ダイビングよりも長いですが、その分、非常に有益で充実した内容です。
PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースは、通常3~4日で行われ、以下の3つの主要な要素で構成されています:
- 基礎知識の学習:ビデオレッスン、知識の復習、クイズ、ファイナル・エグザム
- 限定水域ダイブ:プールまたはプールのような環境で、水中で必要なスキルの習得と確認。器材の総脱着の仕方などを学びます。
- 海洋ダイブ:限定水域ダイブで練習・確認したことを海や湖などの自然環境課で練習します。
初心者レベルのダイビングに関するよくある質問
初心者レベルのダイビングに関するよくある質問にお答えします。
ダイビングが不安です。どうしたらいいですか?
不安を感じるのはごく普通のことです!PADIの「ディスカバー・スキューバ・ダイビング」プログラムは、安全に管理された環境でダイビングを体験する素晴らしい方法です。インストラクターは、あなたが快適で安全に感じられるようサポートする訓練を受けています。
泳ぎが得意ではありませんが、大丈夫ですか?
水泳が得意である必要はありません。ただ泳げればOKです。コースを開始する前にPADIインストラクターが水に慣れているかどうかの確認をいたしますので、泳ぎの苦手な方はご相談ください。ダイビングを始めたら水泳がうまくなったという方もいらっしゃいます。
料金はどのくらいですか?
PADI認可店(ダイブセンター/ダイブリゾート)が提供しているオープン・ウォーター・ダイバー・コースの平均価格は、およそ6~7万円です。
一般的にスキューバダイビング講習には、講習費・教材費・申請料・器材レンタルあるいは購入費・施設使用料等の費用と、海までの移動費や宿泊費等がかかります。こうした要素の違いから料金はショップによっても大きく変わってきます。
これら一定のコストが必ず発生することを考えると、法外に安い金額の講習はその内容や条件などに注意する必要があるでしょう。
PADI認可店の場合、オープン・ウォーター・ダイバー・コース情報の中で料金の内訳をすべて明記していますので安心してお選びいただけます。
年齢制限はありますか?
年齢10歳以上から受講可能です。(認定時の年齢が15歳未満の場合はジュニア・オープン・ウォーター・ダイバーのCカードが発行されます。)
上限については特に規定はありませんが、健康状態に応じてダイビング講習を始める前に診断書を提出していただく場合があります。
器材の購入は必要ですか?
ダイビングはその性質上「器材」に多くを依存するレジャーですので、自分にぴったり合った器材を使うことはとても重要なことです。使い慣れた自分の機材を持つことでストレスなくダイビングに集中でき、安全性においてもスキルを磨くうえでも大きなメリットがあるのです。
とはいえ、ダイビングを続けていくか迷っているなら、とりあえずレンタルを利用するのも賢明な判断かもしれません。いずれにしても器材を買う際は、信頼できるショップとよく相談し、納得してから買うことが大切です。

初めて水中で呼吸をするのは、とても感動的な体験です!ここで紹介したPADIプログラムでは、安全で楽しいダイビングの方法を学ぶことができます。ダイビングが生涯の夢だった方、ダイビングがどんなものなのか、少しだけ興味がある方、ご自分に合ったプログラムを選んで是非チャレンジしてくださいね。今すぐにお近くのダイビングショップに連絡して、水中の冒険に出てみましょう!
著者について
イギリス出身のリズ・ウィルキーは、2010年からアジア、オーストラリア、ヨーロッパを中心に執筆などの仕事をするかたわらダイビングをしています。 現在はPADI マスター・スクーバ・ダイバー・トレーナー(MSDT)を取得し、キプロスに在住。タイ、フィリピン、インドネシアでトレーニングを受け、オフシーズンには英語を教えています。リズについての詳細はこちらとこちらをご覧ください。