沖縄本島の離島でダイバーから人気の石垣島と宮古島。どちらに潜りに行こうか悩んでいる皆さんに、それぞれの島の特徴とおすすめのスポットを紹介します。皆さんならどちらの島に潜りに行きたいですか?

あなたならどちらを選ぶ?

石垣島
・マンタなどの大物に会いたい!
・幅広いエリアを潜り回りたい!
宮古島
・ダイナミックな地形を体験したい!
・美しいサンゴ礁の海を楽しみたい!

憧れのマンタに会える海 石垣島

沖縄県の中では、本島と西表島に次いで3番目に大きな石垣島。その滞在エリアは「市街エリア」、「川平エリア」、「北部エリア」の3エリアに大きく分けられ、それぞれのエリアごとに特徴があるので、自分の好みに応じて選ぶことができます。

市街エリアは、ダイビングサービスや宿泊施設が数多く集まる、石垣島最大のダイビングエリア。離島桟橋や石垣港から出航し、北は川平方面、南は竹富島や黒島、新城島方面へ足を延ばすほか、高速のスピードボートを持つダイビングサービスは、海況が許せば西表島や波照間島方面へ遠征することもあります。川平エリアは、人気のマンタスポットに近く、マンタを狙いたい人におすすめ。北部は見事なサンゴの群生が楽しめ、豊かな自然に囲まれてのんびり過ごしたい人に最適です。「滞在は宿泊施設やアフターダイブが充実している市街にして、ダイビングは川平か北部のサービスを利用」ということも可能です。

Kabira Bay In Ishigaki Island Okinawa

憧れのマンタに高確率で会える!

石垣島がダイバーに人気の理由は、なんといっても憧れのマンタに高確率で会えるから。かなりの確率でマンタに出会えるスポットが島の周囲にいくつも発見されており、世界中からダイバーが訪れています。有名なのが川平エリアにある「川平石崎マンタスクランブル」、「マンタシティ」の2つのスポット。どちらも比較的水深が浅く、初心者から楽しむことができます。そのほか、「新城島(パナリ)ビッグコーナー」や、小浜島と西表島の間にある「ヨナラ水道」なども人気。マンタを観察する際には「根の上には上がらない」「マンタを追いかけない、触らない」などのルールがあるので、ガイドの指示に従って楽しみましょう。

Manta ray flying over the diver's head

川平石崎マンタスクランブル

世界有数の遭遇率を誇るマンタスポット。東西約600m、南北約200mの幅広いエリアに延びるサンゴの根にクリーニングステーションが点在しており、根の周りで待っていると、どこからともなくマンタが悠然とやってきます。もしマンタが現れなくても、マクロ生物が豊富なので、フィッシュウオッチングをじっくりと楽しめるのも魅力です。

マンタシティ

「川平石崎マンタスクランブル」のすぐ近くにあるスポットで、根の上がマンタのクリーニングステーションとなっており、比較的浅い水深でマンタを観察できるのが特徴。「川平石崎マンタスクランブル」と同じく夏から秋にかけてがベストシーズンといわれており、マンタが優雅に舞う姿を楽しむことができます。

広大な石西礁湖を潜り回る!

石西礁湖(せきせいしょうこ)は、石垣島と西表島の間に広がる広大なサンゴ礁海域。400種を超える造礁サンゴが分布しているといわれており、世界的にも貴重なエリアとなっています。市街エリアには高速のスピードボートを持つダイビングサービスも多く、その石西礁湖の魅力的なスポットにアクセスできるのが魅力。白砂の海底にサンゴの群生が美しい、南の島らしい水中景観が楽しめる竹富島や黒島、新城島方面に加え、海況が許せば西表島や波照間島方面へ遠征することもあり、極上の海を楽しむことができます。

パナリ竜宮の根

石垣島の北西に位置する新城島(パナリ島)周辺にあるダイビングスポットで、その名の通り、竜宮城のような美しい景観が特徴。真っ赤なリュウキュウイソバナに、キンギョハナダイやスカシテンジクダイが群れる華やかなシーンが多くのダイバーを魅了しています。浅瀬でクダゴンベやピグミーシーホースが目撃されたことも。

Luminous Cardinalfish and Coral in Ishigakijima
Wrightella tongaensis in Ishigaki jima Japan

トカキンの根

「トカキン」とは沖縄の方言で「イソマグロ」のこと。大物との遭遇率の高さが魅力のスポットで、水深30m付近から立ち上がる巨大な根の周囲を潜ります。潮当たりがいいため、スポット名の由来ともなっているイソマグロのほか、ギンガメアジ、ロウニンアジなど、大型の回遊魚が多く見られます。運が良ければハンマーヘッドシャークやマンタにも会えるかも。

Big,Dogtooth Tuna Swimming

自然がつくり出す芸術に感動 宮古島

透明度の高い海と美しいサンゴ礁が魅力の宮古島。宮古島の周囲に加え、伊良部島・下地島周辺、島の北に浮かぶ八重干瀬周辺など、幅広いエリアにダイビングスポットが散らばっており、バラエティ豊かな水中景観を楽しむことができます。

八重干瀬エリアは、池間島の北約5~16kmに位置する、南北約10km東西約6kmの広大な海域で、大小100あまりのサンゴ礁が点在。どのサービスも利用するメジャースポットのほか、サービスごとにオリジナルスポットも持っており、星の数ほどのスポットがあります。夏がベストシーズンですが、海況がよければ冬でも潜りにいけることも。一方、伊良部・下地島エリアは雰囲気が異なり、迫力の地形が特徴。人気の地形スポットの多くがこのエリアに集中しており、アドベンチャラスなダイビングを楽しむことができます。そのほか、宮古島東部の大神島から東平安名崎までの広いエリアでは、特に沖合に浮かぶツフツワ干瀬周辺に、美しいサンゴスポットが数多くあります。

Miyakojima Island Bridge and Ocean with blue sky

迫力の地形スポットでアドベンチャー体験

宮古島でのダイビングで特に注目したいのは、他に類を見ないほどの無数の地形スポット群。下地島周辺の「通り池」「アントニオガウディ」、宮古島周辺の「エンジェルケーブ」など、実にさまざまな地形スポットが用意されており、自然がつくり出す迫力のシーンを体験することができます。天井に開いた無数の穴や亀裂からシャワーのように光が差し込むシーンはとても幻想的。ダイビングサービスによっては積極的にスポット開発を行っており、オリジナルスポットも多くあります。

アントニオガウディ

その芸術的な地形から、スペインを代表する建築家であるアントニオ・ガウディの名前がつけられたスポット。無数のアーチが複雑に重なり合っており、光と影のコントラストにより幻想的な雰囲気を醸し出しています。アーチをくぐり抜けたり、洞窟内を探検したりと、地形ダイビングならではの楽しさを満喫できます。

通り池

海と2つの池がつながっている不思議なスポット。下地島の壁にできた、水深22mから始まる横穴を天井づたいに奥へ。真っ暗な中を水中ライトを頼りに進んでいくと、ポッカリと丸いブルーの穴が頭上に見えてきます。これが「通り池」で、淡水と海水が混じったケモクラインがとても幻想的。水深が深く上級者向けですが、すぐ隣には規模が小さい「ミニ通り池」があり、こちらは初心者から楽しむことができます。

a diver going into the Toriike in Miyakojima Japan seeing chemocline

一面に広がるサンゴの群生を楽しむ

島の北、平良港からボートで1時間ほどの沖合に広がる巨大なサンゴ礁群「八重干瀬」。旧暦3月3日(サニツ)前後の大潮の干潮時に、海面から姿を現すことから「幻の大陸」とも呼ばれています。海底をびっしりと覆う色とりどりのサンゴにカラフルなトロピカルフィッシュが舞う、いかにも南の島といったシーンが魅力。まるで絵画のような美しい光景に、宮古島の海の豊かさを実感することでしょう。クダゴンベやカクレクマノミといった人気生物も数多く観察することができます。

Miyako Island's coral reefs growing healthily

ホワイトシティ

その名の通り白く美しい砂地が広がっており、そこに点在するサンゴの根にスカシテンジクダイやキンメモドキがキラキラ輝きながら群れる様子が美しいスポット。水深が浅く、透明度も非常に高いため、初心者から安心して楽しむことができます。じっくり探せばいろいろな生物を観察することができますが、のんびり漂っているだけでも楽しいスポットです。

★ハナダイアーチ

八重干瀬の北の方に位置するスポットで、浅瀬にサンゴが群生しており、そこに群れるキンギョハナダイやアカネハナゴイが見事。ときおり流れることもあり、ロウニンアジやイソマグロなどの回遊魚が見られることもあります。ウミガメやホワイトチップなどが姿を現すこともあり、フィッシュウオッチングも楽しいスポットです。

Many schools of snappers are swimming on the coral.

石垣島と宮古島、それぞれに魅力がたくさんあります。どちらか一方を選ぶのは難しいですが、どちらも行ってみるのがベストかもしれませんね。石垣島で大物生物との出会いや絶景のサンゴ礁を楽しみ、宮古島でダイナミックな地形でアドベンチャラスなダイビングを楽しむ…そんな夢のような贅沢を体験してみませんか?せっかくなら、どちらも訪れて二つの島の違った魅力を存分に味わいましょう!

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