あなたは自分がリーダーだとは思っていないかもしれませんが、水中を探検するダイバーとして、多くの人が見たことのないものを見、体験してきたことでしょう。あなたが水中のことについて話すとき、その言葉は他の人に影響を与えます。私たちは皆、変化をもたらす力を持っています。水中世界に対するあなたの情熱は、あなたの足跡をたどり、他の人々を鼓舞するための力として使うことができるのです。

あなたが持つ海の惑星とのつながりは、海にとってのパワーとなるのです。よい模範を示すことで、海を救うために人々の気持をふるい立たせることができるのです。

PADI®トーチベアラーになって、あなたの周辺に変化を起こしましょう。あなたの声で重要な問題に光を当て、海洋保護のために行動を起こすように人々を勢いづかせてください。私たちの行動の積み重ねが、前向きな変化のうねりを生み出すのです。

“地球にとって最大の脅威は、「誰かが地球を守ってくれる」と、地球にいる全員が考えることだ。”
– 探検家 ロバート・スワン

 

地元の海とビーチの管理人になろう

  • 常に後始末をし、他の人が残したごみは処理する。
  • サンゴ礁や沿岸の生息地に害を与えないようなボートの乗り方をする。
  • 地域のビーチクリーンナップやDive Against Debris®にボランティアとして参加する。
  • 野生動物の邪魔をしないように注意する。
  • 岩石、珊瑚、貝殻を持ち去らない。
  • スマートなタイドプーラーになり、掲示されているガイドラインをすべて守りましょう。


使い捨てのライフスタイルを捨てよう

Project AWAREスペシャルティでも「リデュース(減らす)、リユース(再利用する)、リサイクル」という言葉を学びますが、この言葉はステップであることを忘れないようにしてください。まずはごみを減らし、再利用できるものは再利用し、リサイクルは「最後」の選択肢であるべきなのです。

ストロー、使い捨ての食器、お菓子の包み紙、多くのビニール袋などはリサイクルできず、ほとんどのプラスチック製品は埋立地で分解されるまでに1000年もかかるのです。私たちが日常的に使っているビニール袋は分解に10〜20年、ペットボトルは450年もかかると言われています。また、プラスチックごみの大半は船で発展途上国へ運ばれ、世界的なごみ処理の危機を招いています。さらに、輸送中に海に流れ込むこともあり、海鳥、カメ、アザラシなどの動物がプラスチックと餌を間違えて死亡する事故も起きています。

他の人の模範となるよう、使い捨てのライフスタイルを捨てましょう。以下は、ごみを減らすのに役立つ再利用可能な製品のリストです。すでにお持ちの方は、プレゼントにもおすすめです。

ショッピングバッグ
トラベル用品
スナック用ポーチ
マイボトル
再利用可能なストロー

私たちの努力の積み重ねが、よい影響を与えるのです。コーヒーを飲む際に、紙やプラスチックのコップではなくマグカップに変えるだけで、ひとり当たり年間10キロもの埋立ごみを減らすことができます。

 

海を守る声となる

  • あなたの声を届ける
  • ソーシャルメディアで嘆願書、誓約書、キャンペーンを共有する
  • 地元のPADIダイブショップに環境問題について問い合わせ、適切な地域の代表者に連絡して行動を起こす
  • レストランのメニューやシーフードカウンターで絶滅危惧種を見かけたら、声を上げましょう(無料のシーフードウォッチアプリを使って選択肢を検討するか、サーフライダーの海に優しいレストランリストで食事をしましょう)。

 

サステイナブル(継続可能)な買い物

あなたの選択が重要です。たとえば、持続可能な魚介類を選べば、乱獲された魚種の需要が減り、絶滅の危機にある魚の個体数が回復し始めるかもしれません。持続可能な買い物をするための方法を、いくつかご紹介しましょう。

環境に配慮した旅行先を訪れ、地域社会が海洋生物の生息地を保護するための経済的なインセンティブを与える。珊瑚、べっ甲、サメなどの海洋生物を使用した商品は買わない。

可能な限りアップサイクル製品を購入しましょう。アップサイクル製品は、廃棄物を減らし、捨てられる可能性のある製品に価値を与えます。

  • 再生素材で作られたスイムウェア
  • 看板をリサイクルして作ったバックパックやメッセンジャーバッグ(特典:他の人と同じバッグを持つことはありません)。
  • ウェットスーツをリサイクルして作られたタブレット端末プロテクター
  • 100%再生紙を使用した分解ノートとスケッチブック
  • 海洋プラスチックから作られたサングラス

職場で:

  • 直接会う会議のために移動する代わりに、同僚やスタッフにビデオ会議を勧める
  • 環境に配慮したケータリングサービスを選ぶ
  • 社員や来客用に再利用可能なカップや調理器具を提供できるかどうか尋ね、自分も携帯して模範を示すこと
  • 芝生など水やりが必要な植物があるオフィスでは、代わりに緑化を提案する。

 

モノより体験を選ぶ

多くのPADIトーチベアラーに共通しているのは、モノを増やすよりも素晴らしい思い出が欲しいということです。アザラシと泳いだり、イルカを見たり、クジラの歌を聞いたり、これらは自然からの忘れられない贈り物です。

前に述べたように、旅する場所と選ぶ企業は重要です。PADI Travel®のエコオペレーターのリストや、PADI グリーンスターのダイブショップ、100% AWAREパートナーをPADIのホームページで検索してみてください。

 

海の保護に取り組む団体を支援する

あなたがどこに住んでいても、あなたの助けを必要としている団体があります。ボランティア活動、署名活動、個人的な募金活動など、海を守るために活動している団体を支援するためにできることは何でもしてください。
いくつかの団体をご紹介しましょう。

  • PADI AWARE : 冒険家たちのコミュニティによって運営されている、海洋保護のための世界的な運動です。
  • Surfrider : 海、波、ビーチの情熱的な保護者。
  • OCEANA : 世界の海の回復と保護に取り組む国際的なアドボカシー組織。
  • The Coral Restoration Foundation : 遺伝学的に多様な造礁サンゴの培養、移植、モニタリングを通じてサンゴ礁の復元に取り組む。
  • ロンリーホエール(Lonely Whale): 海のためにインパクトのある変化をもたらす勇気あるアイデアの団体。
  • チーム美らサンゴ : 沖縄・恩納村でのサンゴ苗の植え付けプログラムや沖縄県外における啓発イベントを通じて、「美ら海を大切にする心」をより多くの人々に広げることを目的に活動しています。恩納村漁業協同組合などの地元関係者の協力や、環境省・沖縄県・恩納村などの行政の後援を得ながら、生態多様性の宝庫であり、観光資源でもあるサンゴの保全に取り組んでいます。

海洋保護は大きな仕事です。だからこそ、私たちの海の惑星は、陸上と水中とで永続的な変化をもたらすような、あなたのような光を持つ人(トーチベアラー)を必要としているのです。

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