ダイビングを始めたばかりの頃は、器材をすべてレンタルする人がほとんど。その後も、少しずつマイ器材をそろえたり、レンタルと組み合わせながら潜るダイバーを多く見かけます。
まずはマスク、スノーケル、フィンなどの軽器材から揃えるのが一般的で、なかでも高価なレギュレーターは購入をを迷う傾向があり、そのため、「重器材はレンタル、軽器材はマイ器材」というスタイルを選ぶダイバーも少なくありません。
ですが、「慣れ」「衛生面」という視点で考えると、マイレギュレーターを持つことには大きなメリットがあるんです。
マイレギュレーターを持つことのメリット
衛生面での安心感
レンタルレギュレーターは、もちろんショップでしっかりと洗浄されています。それでも、自分以外の人が使ったマウスピースをくわえることに抵抗があるという方は多いのではないでしょうか。特に、レギュレーターは口に直接触れる器材。「しっかり洗われているとわかっていても、少し気になってしまう」――そんな声を耳にすることも少なくありません。
一方で、マイレギュレーターなら、「使用後の洗浄や保管も自分で管理できる」、「衛生面の不安がなく、気持ちよくダイビングに集中できる」という大きなメリットがあります。
器材トラブルを防ぎやすい
レンタル器材は毎回使用するメーカーやセッティングの状態が異なり、ホースの取り回しや残圧計の位置、吸い心地や口当たりなどに微妙な違いがあります。そのたびに慣れ直す必要があり、最初の1本目で「なんだか落ち着かない」と感じることも。初心者は、緊張感につながることもあるでしょう。
一方で、自分のレギュレーターを使うと、毎回同じ配置・感覚で潜れるため、小さな違和感に気づくことができて、トラブルを未然に防ぐことができます。
例えば、マウスピースのフィット感も一定のため、口が疲れにくく、水の侵入も少なくなります。さらに、器材のクセや音の違いを自分で把握していることで、異音やエア漏れといったトラブルの兆候にもすぐ気づけるようになります。
こうした“自分のレギュレーター”は、快適さと安全性の両方を高めてくれる、まさに頼れる相棒です。
レンタル vs 購入 結果的にどちらがコスパが良い?
「買うと高い」と思われがちですが、ダイビングは長く楽しめるアクティビティなので、長期的に見るとコスパが良い可能性があります。試しに計算してみましょう。
例えば、レギュレーターセットの価格帯は10万円〜30万円前後で、レンタル料が1日あたり約2,000〜3,000円とすると、年間10回以上潜る人であれば、3~5年ほどで元が取れる計算になります。
さらに、定期的にオーバーホールを行えば長く使い続けられるため、“買って終わり”ではなく、ダイビング相棒としての愛着も生まれます。

購入するタイミングの目安
レギュレーターは「いつ買うべき?」と迷う方も多いですよね。実際のところ、ダイバーがどんなタイミングでマイレギュを持つのが良いのか、その目安を紹介します。
タイミング①:ダイビングのたびに、ストレスや緊張感を強く感じることが続くとき
呼吸とストレスや緊張感には、深い関係があります。陸上でも緊張すると呼吸が浅くなるように、水中でも「息がしづらい」と感じるだけで体はすぐに反応し、心拍数が上がったり、浮力調整がうまくいかなくなったりします。
レンタルレギュレーターを使っていて、「吸うたびに少し違和感がある」「潜り始めに落ち着かない」といった状態になる場合、こうした“呼吸への小さなストレス”が、実はダイビング全体の不安感につながっています。
もし潜るたびに呼吸に意識が向いてしまう、あるいは緊張や疲労を強く感じることが続くようなら、それはマイレギュレーターを持つタイミングかもしれません。
自分のレギュレーターなら、リラックスして潜れ、“呼吸のストレス”から解放された本来のダイビングの楽しさを感じられるようになります。
タイミング②:ダイビングの回数が増えてきたとき
オープン・ウォーター・ダイバー講習の頃は、レンタルで十分。でも、月に1回以上潜るようになってきたら、マイレギュ購入を検討する価値ありです。頻繁に使うほど“自分の器材”に慣れることができ、呼吸感やホースの取り回しにも安定感が出てきます。旅行先でも、自分の器材を持っていけばセッティングもスムーズで、ストレスフリーに潜れます。
タイミング③:ステップアップコースに挑戦する前後
アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバーやレスキューダイバー、スペシャルティ・コースなどに進むと、ダイビングスタイルも広がります。マイ器材という安心感が、新たなスキルを身に着ける自信を高めてくれます。このタイミングは、レギュレーター購入のベストチャンスといえるでしょう。
特に、レスキュー・ダイバー・コースを受ける前には、レギュレーターのみならず、すべての基本器材は揃えておくのがおすすめです。このコースでは器材の着脱の機会が多いので、使い慣れた器材を持っていることは、非常に重要です。
レギュレーターの選び方のポイント
初めて選ぶときは、見た目やブランド名だけで決めず、自分にとって呼吸しやすいかを最も大切にしましょう。呼吸抵抗が軽いからといって必ずしも吸いやすいとは限らないため、モニター品で、実際に試して自分の呼吸に合うものを選ぶのがおすすめです。また、耐久性や軽さを左右する素材にも注目を。最近では、海水に強く軽量なチタン製レギュレーターが人気です。さらに、マウスピースのサイズや形状が合っていないと口が疲れたり水が入りやすくなったりするため、自分の口にフィットするタイプを選びましょう。
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