PADIのコースは、一度つくられて終わりではありません。世界中の現場から寄せられる声や、時代の変化、ダイビングスタイルの進化を取り入れながら、少しずつ、着実に磨かれてきました。

今回は、そんな研鑽を重ねてきたPADIコースの中から、9人のPADIスタッフ自身が「これはおすすめしたい」と感じているコースをピックアップ。これからのダイビングを、より安心で、より楽しいものにするための選択肢をご紹介します。


Morihiko Saito – 中日本リージョナル・マネージャー

私のおすすめ:インストラクター開発コース(IDC)

泳げず、船酔いもしやすかった私が、ダイビングを「教える側」として本気で向き合うようになったきっかけは、最初に受講したオープン・ウォーター・ダイバー(OWD)コースで出会ったインストラクターでした。IDCは、スキルや知識を身につけるだけでなく、誰かの人生に影響を与える可能性を持つプロフェッショナルとしての姿勢を磨く場です。受講生と向き合う中で、自分自身も大きく成長できます。ダイビングの素晴しさを伝えたい!そんな方にぜひ挑戦してほしいコースです。


Reiko Akiyama – カードサービス

私のおすすめ①PADIマーメイド

小さいころから水の中で遊ぶのが大好きで、夏休みは海やプールで過ごしていました。もっと長く水の中にいられたら、と始めたのがスノーケリング。そこからスクーバダイビングにも夢中になり、インストラクターになりましたが、子どもの頃に無我夢中で海と遊んでいた感覚に立ち返り、魚にもっと近づきたいと思ったときに出会ったのがマーメイドです。安全に、そして楽しく水と親しめるプログラムで、お子さまから大人の男性まで幅広く楽しめます。ぜひ一度体験してみてください。

私のおすすめ②AWARE Dive Against Debris

インストラクターとして現場で働いていた頃、台風のたびに大量のごみが海岸に打ち上がり、再び水中へ戻っていく光景を何度も目にしてきました。当時はまだ体系的なコースはなく、スタッフだけで水中清掃を行っていました。しかし、お客様がごみを見つけることを前向きに楽しみ、自然と行動に移していく姿を見て、ダイバーにとって「海を知り、考える学び」につながる体験になると感じるようになりました。

AWARE Dive Against Debrisでは、普段の生活で出たごみがどのように海へ流れ着くのかというストーリーから、拾い方、分別、報告、処理の方法までを学びます。水中のごみ回収は、ダイバーだからこそできる活動です。ぜひ一緒に、海を守る行動を始めてみませんか。


Shuichi Kobayashi – インストラクター開発&クォリティマネージメント マネージャー

私のおすすめ:レスキュー・ダイバー・コース

ダイビングを長く続け、もっと上手くなりたい方におすすめなのがレスキュー・ダイバー・コースです。セルフレスキューを軸に、トラブルを未然に防ぐ考え方が身につき、体調管理や天候・海況への意識も大きく変わります。同時に受講する仲間とはチームとして支え合い、決して楽ではない課題を乗り越えることで、達成感と強い仲間意識が生まれます。その経験は、ダイビングの楽しさと安心感を次のレベルへ引き上げてくれます。


Hideki Kodaira – リージョナル・マーケティング マネージャー

私のおすすめ:ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー(PPB)SP

PPBは、すべてのダイビングの基盤となり、受講生のビフォー・アフターが最も実感しやすいスキル向上コースです。経験を重ねれば自然に上達しそうに思われがちですが、ファンダイブでは泳ぎ回ったり景色に夢中になり、浮力を意識する機会は意外と少ないもの。このコースで浮力コントロールにじっくり向き合うことで、一気にスキルアップできます。立ち泳ぎが減って疲れにくくなり、エア消費も改善。水底を巻き上げず、生物や周囲への気遣いができるダイバーへと成長できます。


Daisuke Ikoma – テクニカル・サポート・アドミニストレーター

私のおすすめ①:ドライスーツSP

四季のある日本の海では、ドライスーツを使いこなせるかどうかで、ダイビングの楽しみ方が大きく変わります。正しい知識と技術を身につければ、年間を通して快適に潜れるだけでなく、流氷下や高冷地など、より特殊な環境にも挑戦できるようになります。オープン・ウォーター・ダイバー・コースからドライスーツを使用している方でも、コースを受講することで、基本操作から緊急時対応、メンテナンスまでを楽しく集中的にマスターできます。

私のおすすめ②:エンリッチドエアSP

エンリッチドエアを使用することで、同一の深度・潜水時間において空気潜水と比べ、体内に蓄積される窒素量を減らすことができ、減圧症のリスクを低減できます。結果として、より余裕をもった安全なダイビングが可能になり、身体への負担軽減も期待できます。コースでは混合ガスの基礎知識にも触れるため、ダイビングの物理的な仕組みへの理解が深まるのも魅力です。eラーニングで事前学習ができ、短期間で取得できる点もおすすめポイントです。

私のおすすめ③:カバーンSP

ブルーホールやセノーテ、グロットの幻想的な写真に憧れたことはありませんか。薄暗い水中から水面を見上げた瞬間に広がる光と空間の解放感は、実際に体験したダイバーだけが味わえる特別なものです。。こうした環境には歴史的に貴重な文化財が残されている場所もあり、探究心をくすぐられます。一方で直浮上ができない環境にはリスクも伴うため、正しい知識とスキル、自信を身につけた上で挑戦することが、安全で安心な体験につながります。


Ryosuke Notomi – 西日本リージョナル・マネージャー

私のおすすめ:ボートダイバーSP

ボートダイビングでは、岸からは行けない沖合のポイントにアクセスでき、地形のダイナミックさや魚影の濃さなど、よりスケールの大きなダイビングを楽しめます。移動中には、沖側からの景色を眺めたり、流れる雲や海鳥と並走したりと、クルージング気分を味わえるのも魅力のひとつです。一方で、船上での行動やエントリー・エキジット、器材管理など、陸からのダイビングとは異なる配慮が求められ、「きちんとできるか」「周囲に迷惑をかけないか」と不安を感じる方も少なくありません。ボートダイバーSPでは、船の仕様に応じた乗船から下船までの流れを学び、安全に自信をもってボートダイビングを楽しめるようになります。


Tatsuya Kitsukawa – 東日本リージョナル・マネージャー

私のおすすめ:水中ナチュラリストSP

このコースを受講することで、これまで何気なく眺めていた水中世界が、まったく違った表情を見せてくれるようになります。生命の営みや生物同士の関係性、光や水深による生態の違いを知ることで、海の景色はひとつひとつ物語を持ち始めます。

理解が深まるほど環境保全への意識も自然と高まり、観察する楽しさが加わることで、毎回のダイビングがよりワクワクする特別な時間へと変わります。その積み重ねが、ダイビングを長く楽しみ続けるための大きな支えになると感じています。


Kim Changyoung – 沖縄リージョナル・マネージャー

私のおすすめ:サイドマウント・ダイバーSP

シリンダーを体の横に装着することで、驚くほど自由で快適なダイビングを実現できるコースです。水中でのバランスが取りやすく、狭い場所でも無理なく動けるため、洞窟や沈船だけでなく、通常のファンダイビングでも大きなメリットがあります。腰や肩への負担が軽減されることに加え、器材配置を工夫する楽しさも魅力のひとつ。スキルアップを実感したいダイバーや、新しいダイビングスタイルに挑戦したい方に、特におすすめのコースです。


Shinya Kitaoku – インストラクター開発&クォリティマネージメント

私のおすすめ:ダイブマスターコース

ダイブマスター・コースでは、自身のダイビングスキルをお手本となるレベルまで磨きながら、他のダイバーや自然環境との適切な関わり方、ダイビング理論について学びます。コースを通じて、ダイビング全般に関する経験と知識の幅が大きく広がり、ダイビングプロフェッショナルとして必要な素質が育まれていきます。プロメンバーの一員として迎え入れられることは、多くの方にとって人生の大きな転機にもなるでしょう。ダイビングショップのスタッフ(常勤やパートタイム)として活動してみたい方や、ダイビングを通じて仲間の輪を広げたい方におすすめのコースです。


PADIスタッフの多くは、かつて現場でインストラクションを行ってきました。講習を通してダイバーと向き合い、ときには悩み、ときには一緒に成長してきた経験があります。だからこそ、「どんな学びが役立つのか」「どんなコースが次につながるのか」を、実感をもってお伝えすることができます。

その経験を踏まえて選んだおすすめが、あなた自身のスタイルや目標に合った学びを見つけるための、次の一歩のヒントになれば幸いです。

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