ダイビングを始めたばかりの頃は、世界の海の広さや多様さにワクワクする一方で、「自分はどんな風にダイビングを楽しめばいいんだろう?」と迷うこともあります。
世界にはさまざまな海の環境があり、挑戦できるダイビングスタイルも多種多様。行ってみたいダイビングエリアや、出会える水中生物も無限に広がっています。
ここでは、MSD取得に向けておすすめのPADIスペシャルティ・コースを厳選してご紹介します。目標達成へのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。

マスター・スクーバ・ダイバー(MSD)とは?
まずは基本から。マスター・スクーバ・ダイバー(Master Scuba Diver:MSD)とは、どのような認定なのでしょうか。
MSDは、経験とトレーニングの両方を積み重ねることで到達できる認定です。この称号を取得しているダイバーは全体の2%未満とも言われており、レクリエーショナル・ダイビングにおいて到達できる最高レベルのひとつとされています。
MSDを取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。
- PADI レスキュー・ダイバー(または同等資格)を取得していること
- PADI スペシャルティ・ダイバー認定を5つ修了していること
- 50本以上のダイブ経験がログブックに記録されていること
スペシャルティ・コースには多くの種類があり、選択肢はさまざまです。だからこそ、「どれから受ければいいの?」と迷ってしまう方も少なくありません。次の章では、自分の興味やダイビングスタイルに合わせて選べる、MSD取得におすすめのPADIスペシャルティをご紹介します。

オールラウンドなダイビングスキルを身につけたい方へ
もっとたくさん潜りながら、バランスよくスキルアップしたい方におすすめなのが、以下の定番スペシャルティです。
- エンリッチド・エア・ダイバー — エンリッチド・エアを使用することで、1本あたりのダイビング時間を延ばし、水面休息時間を短縮できるようになります。酸素濃度を高めた空気を呼吸することで、体内に吸収される窒素量が減り、無減圧限界を有効に活用できるのが大きなメリットです。
- ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー — 中性浮力は、一生かけて磨いていくスキルとも言われます。このコースでは、ウエイト調整、トリム(姿勢)、フィンキックなどにじっくり向き合い、水中での動きやすさと安定感を大きく向上させます。「思い通りに浮力をコントロールしたい」方におすすめです。
- ディープ・ダイバー — 最大水深40mまでのダイビングに必要な知識とスキルを学びます。ディープダイブの計画方法、ガス管理、窒素酔いの兆候の理解など、安全に深場を楽しむための実践的な内容が身につきます。
- ナイト・ダイバー — 太陽が沈んでからこそ始まる、水中のもうひとつの世界。夜になると、昼間とは違う生き物たちが活動を始めます。夜間ダイビング特有の環境を安全に楽しむためのスキルを身につけ、ナイトダイブならではのワクワク感を存分に味わいましょう。
- 水中ナビゲーター — ガイドがいないときや、自分でコース取りをしたいときに心強いスペシャルティです。自然の目印、コンパスの使い方、実践的なナビゲーションスキルを学び、水中での行動に自信が持てるようになります。

海洋保全に関わりたいダイバーへ
海の自然に強い関心があり、未来の海のために何か行動したいと感じている方もいるのではないでしょうか。たとえば、海洋保護区(MPA)の設立やサンゴ礁の保全活動など、ダイバーだからこそ関われる分野は数多くあります。ここで紹介するPADIスペシャルティは、すべてマスター・スクーバ・ダイバー(MSD)取得にカウントされるだけでなく、海を守るための実践的な知識と行動力を身につけられるコースです。
- PADI AWARE® スペシャリスト — 海にポジティブな変化をもたらすために、ダイバーとして何ができるのかを具体的に学ぶコースです。日常のダイビングやライフスタイルの中で実践できるアクションを知ることができます。さらに、コース受講費の一部は、PADI AWARE財団が推進する保全プロジェクトに活用されます。
- Dive Against Debris® — 「海洋ごみを拾う」を、意味のある保全活動に変えるスペシャルティ。安全に海洋ごみを回収する方法を学び、回収データを記録・報告することで、海洋ごみやプラスチック汚染対策に役立つ科学的データとして貢献できます。
- 魚の見分け方 — 「オレンジ色で、頭に何かついてた魚…」そんな表現から卒業したい方におすすめのコースです。魚の形・模様・動きといった特徴から、主要な魚類グループを識別できるようになります。海洋生態系や生き物同士の関係をより深く学びたい場合は、水中ナチュラリストとの組み合わせもおすすめです。
- サンゴ礁の保護 — サンゴ礁という複雑で繊細な生態系について学び、ダイバーとしてどのようにサンゴの保全や再生活動を支援できるのかを理解します。美しいサンゴ礁を未来につなぐための知識を身につけたい方に最適です。
- PADI AWARE サメの保護 — サメが好きな方、またはサメについてもっと知りたい方へ。誤解されがちなサメが、海洋生態系のバランスを保つ上で果たしている重要な役割を学びます。彼らが直面している脅威や、ダイバーとしてできる具体的な行動について理解を深めるコースです。

ダイビング体験の幅を広げたい方へ
「いつもと違うダイビングに挑戦してみたい」「新しい世界を見てみたい」そんな方におすすめなのが、体験型のPADIスペシャルティです。
- レック・ダイバー — 沈船は、探検心をくすぐるダイビングポイントであると同時に、多くの海洋生物が集まる特別な生息環境でもあります。このコースでは、沈船を安全かつ責任を持って探検する方法を学び、一本一本のレックダイブを、より印象深い体験へと変えてくれます。
- ドライスーツ・ダイバー — 実は、世界屈指のダイビング環境の多くは冷たい海にあります。ドライスーツの使い方を学ぶことで、寒冷地でも快適に潜れるようになり、これまでとはまったく違うダイビングエリアへの扉が開きます。
- アイス・ダイバー — ドライスーツの快適さに慣れてくると、氷の下に広がる神秘的な世界をのぞいてみたくなるかもしれません。アイスダイビングは、まさに特別な体験を求めるダイバー向けのスペシャルティです。
- サイドマウント・ダイバー — 「一度サイドマウントを経験すると、もう戻れない」と言うダイバーもいるほど。従来とは異なる器材構成でのダイビングを体験し、将来的にケーブダイビングやテクニカルダイビングへとつながる可能性も秘めたコースです。

そのほかのMSDにカウントされるPADIスペシャルティ
ここまでご紹介してきたスペシャルティは、ほんの一例にすぎません。MSDにカウントされるPADIスペシャルティは他にも数多くあり、興味や目標に応じて自由に選ぶことができます。たとえば、将来的にPADIプロフェッショナルを目指している方であれば、サーチ&リカバリー・ダイバー、器材スペシャリスト、酸素プロバイダーといった、知識や対応力を高めるコースが役立つでしょう。
一方で、「海の魅力を発信したい」「表現することが好き」という方には、デジタル水中フォトグラファーや水中ビデオグラファーといった、クリエイティブなスペシャルティもおすすめです。SNSやブログ、映像制作を通じて、海の世界を多くの人に伝える楽しみが広がります。
次のステップに進む準備はできていますか?
どのスペシャルティを選べばいいか迷ったときは、馴染みのインストラクターに相談してみてください。あなたのこれまでのダイビング経験や、これからやってみたいことに合わせて、無理のないステップアップを一緒に考えてくれます。
対象となるPADIスペシャルティを5つ修了すると、先着100名様に限定PADI60周年パーカーがもらえる特別企画も実施中!
スキルアップの達成感とともに、形に残るリワードを手に入れるチャンスです。
