ダイビングは、海洋生態系の美しさを体験する絶好の機会です。しかし、このマリンスポーツの人気度と海洋環境への影響が共に増えるにつれて、スキューバダイビングの業界に対する責任のあるアプローチの必要性も高まっています。これが、Green Finsが最初に開発された理由であり、Green Finsアセスメントが重要な役割を果たす結果です。それは、持続可能なダイビングの実践を世界的に推進するための重要なツールとして機能します。


Green Finsとは?

国連環境計画(UNEP)とリーフ・ワールド財団(The Reef-World Foundation)の協力によって開発されたGreen Finsは、現在、スキューバダイビング、シュノーケリング、および他のマリンスポーツの環境への影響を軽減することを目的とした唯一の国際的に認識されたプログラムです。一貫した環境基準を提供することで、ダイブセンターがサンゴ礁や海洋生物を保護する持続可能な実践に向かって役立ちます。


Green Finsアセスメントとは?

Green Finsアセスメントとは、トレーニングを受けたアセッサーが年に一回実際にダイブセンターを訪問し、Green FinsメンバーがGreen Fins行動規範に準拠しているかどうかを評価し、メンバーの環境への影響を改善するための提案を行います。

この評価は、0から330点のシステムを使用して行われ、低いスコアほど環境への影響が少ないことを示します。アセッサーは全スタッフに環境トレーニングを提供し、ダイブセンターの担当者と、次の年に環境持続可能性を向上させるためのアクションポイントを相談します。これらのアクションポイントには、環境に優しい日焼け止めの使用することや、新規ダイバーの書式をデジタル化して紙の使用量を減らすことなどがあります。

Green Fins認定メンバーは、この評価でのパフォーマンスに基づいてゴールド、シルバー、またはブロンズのランク付けがされます。Green Fins認定メンバーになるためには、ダイブセンターは評価で200点以下を獲得する必要があります。


Green Finsアセスメントの主要な領域

Green Finsのアセスメントは包括的であり、ダイビング施設のさまざまな側面に焦点を当てて、環境への最小限の影響を確保します。以下は、アセスメントが含む内容に関する情報です。

1. 環境ブリーフィング: Green Finsでは、ブリーフィング時に、環境を傷つけないダイビングをするようにダイバーに教育することの重要性を強調しています。優秀な環境ブリーフィングは、水中での行動方法、海洋生物に対する責任ある行動、およびサンゴの損傷を避ける方法に関する情報が含まれます。

2. 廃棄物の管理: 各ダイブセンターの廃棄物を効果的に管理できる能力を評価されます。これには、リサイクル、有害物質の適切な処理、水に入る前に灰皿を覆い、使い捨てプラスチックの最小化策などの実践が含まれます。

3. エネルギー使用: アセスメントでは、ダイブセンターがエネルギー消費をどのように管理しているかが見直されます。これには、エネルギー効率の良い機器の使用、可能な場合は太陽光発電の採用、および水の節約策の実施などがあります。

4. 保護活動: 地域の保護・保全活動へ積極的な参加もアセスメントの中に重要な部分です。ダイブセンターは、サンゴ礁のモニタリング、海中清掃、および教育啓発プログラムなどの海洋保護・保全活動の参加や取り組みが必要です。

5. 安全なダイビングプラクティス: 環境に害を及ぼさないようなダイビングはとても重要です。適切な浮力を維持して海底やサンゴ礁との接触を避けること、そして海洋生物に触れないこと(写真撮影のためでも)が含まれます。

6. スタッフトレーニング: スタッフに対する最新の環境実践とその実施方法についての定期的なトレーニングも、アセスメントの重要なポイントです。


デジタルメンバーシップと認定Green Finsメンバーシップの違い

Green Finsは現在、アジア、中東、カリブ海の14か国で地域において活動しています。これらの“アクティブ“な国々では、Green Finsメンバーに対して上記で説明したようなアセッサーによる対面評価とトレーニングが提供されます。

一方で、Green Finsデジタルメンバーシップであれば、アセッサーがいない地域のダイブセンターも利用可能です。これは、その地域で公式にGreen Finsプログラムが導入される前に利用することができます。デジタルメンバーシップは、完全にオンラインで自己管理できるように設計されています。加入後、メンバーは自らの環境活動の自己評価を行います。この評価により、スコアと各自のニーズに合わせた年次のアクションプランが生成され、持続可能性の取り組みを継続的に改善するのに役立ちます。

デジタルメンバーには、上記に記載されたGreen Fins認定のための最低スコアの要件はありません。

対面で評価を受けたGreen FinsメンバーとGreen Finsデジタルメンバーを区別するには、ダイブセンターやウェブサイトで掲載するGreen Finsのロゴからわかります。対面評価を受けたダイブセンターは、ブロンズ、シルバー、またはゴールドのロゴを表示し、デジタルメンバーは濃い青のGreen Finsロゴを使用します。


PADI Eco CenterにたいしてGreen Finsの役割

Green Finsが設定する厳格な基準を遵守することを含む他の要件を満たすことによって、ダイブセンターはPADI Eco Centerとして評価されることができます。この名誉は、環境に配慮した実践を実施するだけでなく、それ以上優れて実践する者に授与されます。ダイバーは、次回のダイビングでPADI Eco Centerを選ぶことは、環境への優れた取り組みを実証した施設を選ぶことになります。

Go Eco!

PADI Eco Centerを授与されたダイブセンターは、厳格なGreen Finsのアセスメントに合格し、海洋生態系に最大限の敬意を払いながら運営しています。

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