ダイバーになれば、他の人たちが写真や映像でしか見ることができなかった水棲の古代生物を間近に見られるチャンスがあります。 運が良ければ、人類が誕生する遥か以前から存在して来た生き物たちに会えるかもしれません。
本記事では、太古からの生き残りである12種類の水棲の古代生物をご紹介します。
1. ラブカ(フリルシャーク)
ウナギのような不思議な形をしたこの生き物は、私たちが思い浮かべる他のサメとはずいぶん違った形状をしていますが、ラブカはれっきとしたサメの一種で、1億5千万年以上も前から、その姿をほとんど変えずに生き残ってきました。現存する先史時代の生き物の中で、ラブカは最も不思議な海洋生物のひとつかもしれません。
2. カブトエビ
2億年以上も前から生息する小さな生き物です。カブトエビが現在まで生き残って来られたのは、環境条件が整わなければ卵が孵化しないことが理由の一つだと考えられています。
3. シーラカンス
約3億6千万年前から生息し、一度は絶滅したと思われていましたが、1938年に南アフリカの海岸で再発見されました。現在でも絶滅の危機に瀕しており、めったに見ることができません。
4. チョウザメ
チョウザメは実は27種を含む魚の仲間です。2億年以上前から生息し、寿命の長いものは100年くらいまで生きます。しかし、乱獲と違法なキャビア取引によって、絶滅の危機に瀕しています。
5. ホースシュー・シュリンプ
ホースシュー・シュリンプは約2億年の間、全く見た目が変わっていません。「生きた化石 」の良い例と言えます。実際、ホースシュー・シュリンプには目がなく、かろうじてゴマ粒ほどの大きさしかありません。
6. ニシオンデンザメ
サメは現在最も人気のある海洋生物のひとつだが、最古の化石が約4億5,000万年前のものであることをご存知でしたか?
ニシオンデンザメは、現存する最古の種のひとつであり、「最大」で「最長」です。最大体長7.3メートルにもなり、推定された最も高齢な個体500歳になる可能性もあると言われています。
7.ヤツメウナギ
ヤツメウナギは約3億年前から生息し、見た目はウナギに似ていますが実はウナギではありません。吸盤状の口を使って他の動物に寄生し、血を吸って生きています。
8. オウムガイ
オウムガイは約5億年前から生息していますが、現在は残念ながら絶滅の危機に瀕しています。独特で美しい貝の模様から、貝殻コレクターの絶好のターゲットとなっているのです。
9. カブトガニ
ホースシュー・シュリンプと同様、カブトガニも約4億4500万年という長い年月の間、姿を変えずに生き続けています。カブトガニはカニよりもクモやサソリに近縁であり、紫外線の下で発光します。
10. カイメン
カイメンがいったい何年前から生息しているのかは、はっきりしていませんが、ある種のカイメンは少なくとも8億9000万年前から生息していることが分かっています。これは、現存する水棲生物の中で最も古い種と言えます。
11. クラゲ
クラゲの誕生は5億年前にも遡ります。気候変動から良い影響を受ける数少ない海洋種のひとつです。その数は減るどころか、海水温の上昇とともに増加しています。 5億年後にも、クラゲの姿を見ることができるかもしれませんね。
12. ヒゲクジラ
この歯のないクジラの仲間には、ザトウクジラ、シロナガスクジラ、ホッキョクククジラがいます。最近、3600万年前の化石が発見され、この古代の動物の歴史がさらに明らかになりました。このリストの中では比較的新参者になりますが、それでも最も古い海洋哺乳類のひとつです。
海洋生物を守ろう
これらの魅力的な海洋生物は何百万年もの間、地球上に生息してきたが、悲しいことにその多くが絶滅の危機に瀕しています。乱獲、違法取引、生息地の喪失といった要因によって、私たちはこれらの太古の生物を永遠に失ってしまうかもしれないのです。
PADIは、オウムガイからサメまで、地球上で最も古い種類の海洋生物を含む、保護する価値のあるものを守ることに意欲を燃やす水中愛好家の情熱的なコミュニティです。ダイビングは、海を守り、自然を体験するために必要なツールです。ぜひあなたもコミュニティの一員になりませんか?