2026年6月7日(日)、静岡県東伊豆町・稲取マリンスポーツセンターにて、「廃魚網の回収とリサイクルプロジェクト」を実施しました。

今回の活動には、リサイクル事業を手掛ける株式会社リファインバースグループ、同志社大学の皆さん、東京大学・海洋調査探検部(ダイビング部)の皆さんが参加。
次世代を担う若い世代の皆さんに、地域特有の環境課題に触れていただき、不要になったものをただ処分するのではなく、アップサイクルによって新たな価値を生み出し、未来へつないでいく循環の大切さを体験していただく機会となりました。
さらに、この活動を後援してくれている東伊豆町から副町長の鈴木 嘉久(すずき よしひさ)氏、稲取漁業協同組合から鈴木 精(すずき くわし)氏にもご参加いただき、海の近くに生活する人や地域とともに海の未来を考える一日となりました。

相模湾と伊豆諸島を一望する風光明媚な港町の伊豆稲取。稲取漁港で水揚げされる一本釣りの「稲取キンメ」はブランド魚として全国的に有名。
後援いただいている東伊豆町から副町長の鈴木 嘉久氏(奥)、稲取漁業協同組合から鈴木 精氏(手前)もご参加。
会場となったPADI5スターIDリゾートの「稲取マリンスポーツセンター」。コース・ディレクターも常駐しており、プールも併設。

海へ流れ出る前に。廃漁網を「資源」へ変える

漁業で使用される網は、役目を終えたあと適切に回収されなければ、海へ流出し「ゴーストギア(幽霊漁具)」となる可能性があります。
海中に残された漁具は、海洋生物が絡まるなど、生態系へ影響を及ぼすこともあり、世界的にも大きな海洋環境課題のひとつとなっています。
この「廃漁網の回収とリサイクルプロジェクト」では、そうした廃魚網をゴーストギアになる前に回収し、さらにリサイクルによって新たな価値へと循環させることを目的としています。

単に「ごみを減らす」のではなく、不要になったものを未来につなげる。
それが、この取り組みの大きな意味です。

適切な処理をされない漁具は「ゴーストギア」となり、水中同生物に悪影響を与えます。
下田・稲取地区で回収されるキンメダイ・マグロ漁の仕掛けを回収・処理し、リサイクルに回します。

リファインバース株式会社」の工場で、高品質リサイクルナイロンペレット「リアミド」に生まれ変わります。

「海ごみゼロウィーク」に考える、私たちと海の関係

今回の開催時期は、ちょうど「海ごみゼロウィーク」と重なりました。
海洋ごみ問題は、遠い場所で起きていることではありません。私たちが楽しんでいる海にも、さまざまな課題が存在しています。
だからこそ、実際に海に潜るダイバーが現状を知り、行動することには大きな価値があります。
今回の活動が、参加者一人ひとりにとって、海との向き合い方を考えるきっかけになればと思います。


東京大学の学生ダイバーが地域の海を守る

昨年に続き、東京大学・海洋調査探検部の皆さんにもご参加いただきました。
イベント前日には水中清掃活動も実施。若い世代のダイバーが、自ら海へ入り、地域の海洋環境保全に取り組む姿は、未来への大きな希望を感じさせてくれました。
海を守る活動に、世代や立場の違いはありません。
一人ひとりの想いがつながることで、大きな力になっていきます。


予期せぬハプニングも。だからこそ生まれるつながり

開催直前には、台風の影響による伊豆急行線の運休など、思いがけない出来事もありました。参加者たちが載る予定だった列車が運休になったり、途中までしか動かなかったり。
しかし、多くの皆さまのご協力により、無事にイベントを開催することができました。
海の近くの場所で実施する活動だからこそ、今回のように天候の影響を受けたりして予定通りに進まないこともあります。それでも、その状況を乗り越えながら人が力を合わせること自体が、今回のイベントの大切な価値だったと感じています。


4年目を迎えた活動、新たな連携へ

この「廃漁網の回収とリサイクルプロジェクト:学生イベント」は今回で4回目(4年目)の開催となりました。
さらに、これまでの活動を通じて、株式会社リファインバースグループ稲取漁業協同組合の新たな連携も生まれています。
廃魚網の回収とリサイクルというひとつの取り組みから、地域・企業・漁業・学生・ダイバーがつながり、新しい価値が生まれています。
海を守るために必要なのは、誰か一人の力ではありません。
それぞれの立場の人ができることを持ち寄り、同じ未来を見つめること。
今回のイベントは、そんな「つながり」の大切さを改めて感じる機会となりました。


PADI AWARE(日本)が目指す、未来の海へ

PADI AWARE(日本)は、ダイバーによる海洋保全活動だけでなく、地域や企業、教育機関など、多様なパートナーとの連携を大切にしています。

これからも、人と海をつなぐ活動を通じて、美しい海を未来へ残していくための取り組みを広げていきます。







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