南国の青い海で優雅に泳ぐ人魚の姿を思い浮かべる人は多いかもしれません。でも実は、冷たい海でもマーメイド・ダイビングは楽しめるんです!
カリフォルニア州カタリナ島の冷たく澄んだ海で、一年中マーメイド・ダイビングを続けるPADI MSDT(マスター・スクーバ・ダイバー・トレーナー)であり、マーメイド・インストラクターのエレーナ・ガルシア。彼女は試行錯誤を重ねながら、寒冷地でも快適にマーメイド・ダイビングを楽しむ方法を見つけました。その答えは? そう、寒冷地のマーメイドはネオプレンを味方につけること!
ここでは、“カタリナのマーメイド” エレーナが伝授する、寒冷地でのマーメイド・ダイビングの9の秘訣をご紹介します。
寒いときのマーメイド・ダイビングのコツ
1. 適切な保温対策をする
幻想的な写真や映像を撮るために、見た目の美しさを最優先!というわけではなく、スポーツとしてマーメイド・ダイビングを楽しみたいなら、ウエットスーツやグローブ、フードを着用しましょう。リアルなマーメイドの雰囲気を壊さずに暖かさをキープする方法もあります。ウェットスーツの上にラッシュガードを着れば、見た目はそのまま!ただし、ウェイトベルトはラッシュガードの下ではなく、必ず上から装着すること。緊急時にすぐに外せるようにしておきましょう。
2. モノフィンはワンサイズ大きめを選ぶ
足を冷えから守るために、ネオプレン製のソックスを履くのがおすすめ。3mmや5mmの厚さのものがあり、長時間のマーメイド・ダイビングでも快適さが格段にアップします。

3. 適切なウェイト調整をする
新しい装備を使うとき、適切なウェイトをどのように判断すればよいのでしょうか? その答えは「マーメイド・ウェイトチェック」です!
足のつかない深さの水域で、フィンキックをやめるか足を動かさずに静止し、息を吐き出します。その状態で自然に浮く位置を確認しましょう。息を完全に吐き切ったときに、水面がちょうどアゴの高さにくるなら、ウェイトは適切です。もし水が口を覆うほど沈む場合は、ウェイトが重すぎます。逆に、水がアゴまで届かないなら、少しウェイトを足す必要があります。
装備が変わるたびにウェイトの量も変わりますし、ダイビングする場所によっても浮力は異なります。目標は、水面で息を完全に吐いたときに「わずかに正の浮力(少し浮きやすい状態)」を保つことです。
4. 陸に上がったらすぐに乾いた服に着替える
水から上がると、ウェットスーツは体温をどんどん奪っていきます。「脱がない方が暖かいのでは?」と思うかもしれませんが、それは誤解。最も素早く暖まる方法は、ウェットスーツを脱いで乾いた服に着替えることです!
おすすめの対策としては、温かいお湯を入れたボトルを持参し、ダイビング後に頭からかけて体を温めること。その後、タオルポンチョを羽織り、その上からボート・コート(防寒用の厚手ジャケット)などを着ると、さらに暖かさをキープできます。
5. バディと協力する
厚手のウェットスーツを着ると動きが制限され、特に足元に手が届きにくくなります。モノフィンの装着やマーメイドテイルを引き上げるときは、お互いに助け合いましょう! また、新しい装備を使用する際には、緊急時に素早くテイルを脱ぐ練習(エマージェンシー・テイル・リムーバル)をしておくことが大切です。これはPADIマーメイド・コースでも練習するスキルのひとつ。しっかり動けるか事前にチェックしておきましょう!
6. 写真撮影対策
寒い水中での写真撮影では、ネオプレン製のレギンスやシャークスキン(保温素材)をマーメイドテイルの下に着るのが効果的。さらに、ネオプレンジャケットやシャークスキントップを上から着ておくと、撮影前後の体温維持に役立ちます。
ジャケットは、頭からかぶるタイプではなく前ファスナー付きを選びましょう。撮影直前にジャケットを脱ぎ、アシスタントに渡せば、見た目はそのままで寒さを最小限に抑えられます。撮影が終わったらすぐにジャケットを着て、体を温めながら次のショットに備えましょう!


7. 軽くて動きやすいフィンを選ぶ
ビニール製のインサートが入ったテイルは重量があり、水の抵抗が大きくなるため、ウェットスーツを着て泳ぐ際には負担が増してしまいます。寒冷地でのマーメイド・ダイビングでは、軽くて動きやすいモノフィンを選ぶのがポイントです。
8. 体の内側から温める
ダイビング後は、温かい飲み物で体を温めることも大切。紅茶、コーヒー、ホットチョコレートなどを用意しておくと、冷えた体が芯から温まります。長時間のマーメイド・ダイビングを楽しむ日は、魔法瓶に温かい飲み物を入れて持参すると便利です。
9. 寒冷地でのマーメイド・ダイビングを学ぼう
寒い水域でのマーメイド・ダイビングを安全に楽しむには、寒冷地での経験が豊富なインストラクターのもとで学ぶのが一番! コントロールされた環境で実践的に学べるので、安心してスキルアップできます。
すでにPADIマーメイド認定を持っているなら、さらにステップアップして、アドバンスド・マーメイド・コースに挑戦するのもおすすめ。寒冷地での新しいテクニックを学び、より快適に泳ぐコツを身につけましょう!
冷たい水でマーメイド・ダイビングを始める準備はできましたか? 近くのマーメイドセンターでPADIマーメイド・コースに申し込みましょう。今すぐ下のボタンをクリックして、あなたの冒険をスタートしてください!
著者紹介 – エレーナ・トーマス
この記事は、ゲストブロガーのエレーナ・トーマス(PADIマスター・スクーバ・ダイバー・トレーナー)によって執筆されました。
エレーナは、PADI MSDT として2000本以上のダイビング経験を有し、カリフォルニア州アバロンのカタリナ島で生活しながらダイビングを楽しんでいます。さらに、予備消防士、EMT(緊急医療技術者) としても活躍し、特に救助活動における高い専門技術で知られています。また、エレーナは、カタリナ・アイランド・マーメイドのオーナー兼CEOとして、ビーチでのマーメイド・フォトシュートやPADIマーメイド・クラスを指導し、ダイビングの魅力を広めています。さらに、カジノ・ポイント・ダイバーズ・グループをFacebookおよびInstagramで立ち上げ、カジノ・ポイント・ダイブ・パークの保護活動を推進しています。このダイビングスポットでは、ジャイアント・シーバスやガリバルディ、ケルプの森といった多様な海洋生物と出会うことができます。