以前にダイビングのCカードを取得はしたものの、仕事が忙しかったり、生活環境が変化したりして、ダイビングから遠ざかってしまっている人も多いのでは? でも大丈夫。ダイビングは一生楽しむことができるアクティビティ。もう一度やりたいと思ったときに、いつでも戻ってくることができます。とはいえ「久しぶりのダイビングは不安」という皆さんに、ブランクダイバーのおすすめのダイビングスポット5選をご紹介。久しぶりのダイビングでもストレスなく潜ることができ、なおかつ海の中の景観や生き物を楽しむことができるスポットを取り上げてみました。久しぶりのダイビングを楽しんで、ダイバーとして復活してくださいね!


大瀬崎「湾内」

大瀬崎ってどんなところ?

大瀬崎は、伊豆半島西部に突き出た、富士山を望む美しい岬。富士山を背景に、美しい海岸線と透明度の高い海を楽しむことができます。岬の内側は「湾内」、外側は「先端」や「外海」と呼ばれ、それぞれ全く異なるダイビング環境を持っており、特に「湾内」はどの方向から風が吹いても穏やかな海況が維持されることから、一年中ダイビングを楽しめるとあって人気を集めています。大瀬崎には「伊豆七不思議」のひとつに数えられる淡水池「神池」があるなど、神秘的な見所も満載。国の天然記念物に指定されているビャクシン樹林が広がり、歴史ある大瀬神社も佇むなど自然の美しさと文化的価値が共存しています。

ブランクダイバーにおすすめのスポットはここ!-「湾内」

「湾内」は岬の内側に位置し、初心者からベテランまで楽しめるダイビングスポット。砂利浜が広がるビーチから簡単にエントリーができ、水深が浅くても多様な生き物を観察できるのが特徴です。透明度が高く安定した海況が維持されているため、講習スポットとしてもよく利用されます。湾内には人工魚礁も設置されており、さまざまな環境にする生き物を観察できるほか、珍しいな魚やウミウシ類も頻繁に登場するため、フォト派ダイバーにも大人気。ナイトダイビングも可能で、水面の浮遊系生物を観察するスタイルも楽しめます。

「湾内」がブランクダイバーにおすすめの理由

「湾内」は、岬による防風効果で波や流れがほとんどなく、水中でのストレスが少ない点が魅力です。透明度も高く、視界がクリアなため、安心感を持ってダイビングを楽しむことができます。砂砂利のビーチのエントリーも簡単で、久しぶりのダイビングでも安心してエントリーすることができます。なにより生き物が豊富で、季節ごとにさまざまな生き物を観察することができ、ダイビングの楽しさを再認識する場として最適です。浜辺には多数のダイビングサービスが並んでおり、更衣室、温水シャワー、鍵付きロッカーなどが利用可能。休憩スペースや屋根付きのジャグジーがある施設もあるため、快適なダイビングをサポートしてくれるのもうれしいポイントです。

アクセス

車で:東名高速道路「沼津IC」または新東名高速道路「長泉沼津IC」から、伊豆縦貫道(国道414号)を経由して沼津方面へ。国道1号から国道246号、県道17号などを経て大瀬崎に向かいます。ICからはおよそ40分〜1時間程度の道のりです。

電車で:JR東海道線「沼津駅」で下車。駅からはバスまたはタクシーを利用します。バスを利用する場合、東海バスの戸田方面行きのバスに乗り、「大瀬崎」バス停で下車します。駅からバス停までの所要時間は約1時間ほどです。タクシーを利用する場合は、沼津駅から大瀬崎まで約30〜40分で到着します。


黄金崎・安良里「黄金崎公園ビーチ」

黄金崎・安良里ってどんなところ?

黄金崎は、静岡県西伊豆町安良里(あらり)地区にある、駿河湾に面した景勝地。特に夕日が美しいことで知られ、夕焼けに染まった岩肌が黄金色に輝く様子から「黄金崎」と名付けられたといわれています。入り組んだリアス式海岸が特徴で、この地形が、外洋の荒波から守られた穏やかな海況を作り出しています。周辺の安良里は、古くから漁業が盛んな港町で、新鮮な海の幸を味わうことができます。また、近隣には土肥金山や堂ヶ島など、観光スポットも豊富にあり、ダイビングと合わせて西伊豆の自然や歴史を満喫できます。富士山を望む景観も美しく、ダイビング前後も楽しめる魅力的なエリアです。

ブランクダイバーにおすすめのスポットはここ!-「黄金崎公園ビーチ」

「黄金崎公園ビーチ」は、西伊豆を代表するビーチダイビングスポットで、穏やかな海況と豊富な生物相が魅力。砂地のなかに大小の岩や小さな根が点在し、多彩な生物相を育んでいます。水中にはガイドロープが設置されており、初心者でもナビゲーションがしやすいのが特徴。ネジリンボウやミジンベニハゼなど人気のマクロ生物が豊富で、フィッシュウオッチングを楽しみたいダイバーにとって最適な場所となっています。スロープ付きのエントリーポイントがあり、エントリー/エキジットがしやすいのも魅力です。

「黄金崎公園ビーチ」がブランクダイバーにおすすめの理由

エントリーは、なだらかなコンクリートスロープから。スロープの先には砂地が広がり、水深1m程度の浅瀬から徐々に深くなる地形なので、足元も安定しており、無理なくエントリー/エキジットすることができます。器材を背負ってからエントリーするまでの距離も短く、楽にエントリーできるのも魅力です。湾内のため波や流れがほとんどなく、潜降や浮上の際も安心。クマノミやかわいいウミウシ、カラフルなソフトコーラルや小魚の群れなどが見られ、ときにはウミガメも登場するなど、多種多様な生き物に出会うことができるため、「久しぶりにダイビングをしてよかった!」と実感できるはず。ダイバー向けの施設も充実しており、広々とした更衣室、温水シャワー、スーツのまま入れるお風呂、雨の日でも快適に過ごせる休憩室があります。器材洗い場も完備されており、快適にダイビングを楽しめるのが魅力です。

アクセス

車で:東名高速道路「沼津IC」または新東名高速道路「長泉沼津IC」から、伊豆縦貫道(国道414号)を経由し、国道136号を修善寺方面へ。修善寺から西伊豆スカイラインを経由するか、土肥を抜けて安良里方面に向かいます。ICからはおよそ1時間30分〜2時間程度の道のりです。

電車で:JR東海道新幹線または東海道線「三島駅」で伊豆箱根鉄道に乗り換え、「修善寺駅」で下車。修善寺駅からは東海バスの松崎・堂ヶ島方面行きのバスに乗り、「黄金崎クリスタルパーク」バス停で下車します。修善寺駅からバス停までの所要時間は約1時間30分ほどです。


城ヶ島「梶ノ浜ビーチ」

城ヶ島ってどんなところ?

城ヶ島は、神奈川県三浦市の最南端に位置する自然豊かな島。城ヶ島大橋で本土と繋がっており、車やバスで気軽に渡ることができます。周囲約4kmと小さな島ながら、島全体が県立公園に指定されており、海岸沿いの特徴的な断崖や黒色の軽石層と白色の泥岩層が織りなす地質景観が魅力的。特に、太平洋の荒波によって削られた海食崖や、馬の背の洞門などの奇岩は、見る者を圧倒します。歌人・北原白秋が愛した地としても知られ、彼にちなんだ記念碑や詩碑が点在。島の東側からは房総半島まで眺めることができ、西側では夕日の美しい景色が広がります。アクセスの良さと豊かな自然から日帰り観光にも最適なエリアとして人気があります。

ブランクダイバーにおすすめのスポットはここ!-「梶ノ浜ビーチ」

「梶ノ浜ビーチ」は最大水深が7mと浅く、流れの少ない穏やかな海況が特徴。入り江の奥まった場所に位置するため、外洋の波やうねりの影響をほとんど受けません。そのため初心者やブランクダイバーにも適した場所となっています。水中にはガイドロープが設置されており、ナビゲーションが簡単にできるのも魅力。また、砂地と岩場が交差する地形の中、ダンゴウオやウミウシなどのマクロ生物が豊富に生息しており、フォトダイバーにも人気があります。季節ごとに訪れる魚種が変わり、夏~秋はカラフルな季節来遊魚が楽しめ、冬には珍しい生き物が現れることもあります。

「梶ノ浜ビーチ」がブランクダイバーにおすすめの理由

「梶ノ浜ビーチ」は最大水深7mと浅い場所が中心で、流れや波が少ないため、安心してダイビングに集中することができます。足場が整ったコンクリート階段を降りてからフィンを履ける構造で、楽にエントリーすることが可能。東京都心から手軽のアクセスできる距離にも関わらず、タツノオトシゴや季節来遊魚など様々な生き物を観察することができ、久しぶりのダイビングでもストレスなく楽しめるのが魅力です。利用する城ヶ島ダイビングセンターは更衣室やシャワー、器材洗い場など施設が整っており、ログ付けや休憩のための屋根付きスペースも用意されているため、天候を問わず快適に過ごすことができます。

アクセス

車で:横浜横須賀道路の衣笠ICから、県道26号を経由して三浦縦貫道路へ。終点の高円坊交差点から国道134号を三崎方面へ進み、城ヶ島大橋を渡ります。都心からは約1時間30分〜2時間程度の道のりです。

電車で:京浜急行電鉄「三崎口駅」で下車。駅からは京浜急行バスの「城ヶ島行き」に乗り換え、「城ヶ島大橋」バス停で下車します。三崎口駅からバス停までの所要時間は約20分ほどです。


串本「串本ダイビングパーク前ビーチ」

串本ってどんなところ?

串本は、和歌山県の紀伊半島最南端に位置する本州を代表するダイビングエリア。黒潮が流れ込む豊かな海域で、温帯と熱帯の生物が共存する独特の海中環境が広がっています。黒潮の影響を強く受けるため海水温は比較的高く、冬でも水温が15℃前後を保っているのが特徴。本州最大のサンゴ群落が広がり、約1100種以上の魚が生息しています。さらに、ラムサール条約に登録されるほどの生態系の重要性を誇り、まるで南国リゾートのように美しい海中景観を体感することができます。町内には温泉や観光地も多く、アフターダイブをたっぷりと楽しめるのも魅力です。

ブランクダイバーにおすすめのスポットはここ!-「串本ダイビングパーク前ビーチ」

「串本ダイビングパーク前ビーチ」は、施設の目の前からエントリーできるビーチダイビングスポットで、波や流れが少なく、落ち着いた海況が魅力。湾内に位置しており、外海のうねりの影響を受けにくいため、一年を通して比較的安定したコンディションで潜ることができます。エントリーは緩やかな砂地から始まり、徐々に水深が増していく地形で、初心者やブランクダイバーでも安心して水慣れが可能。水深5〜10m付近にはサンゴ群生や岩場が広がり、小魚の群れやカラフルな熱帯魚を間近で観察できます。水中にはガイドロープが設置されており、方向感覚が不安なダイバーでも安心。生物層が豊かで、クマノミやソラスズメダイ、季節によってはアオウミガメが姿を見せることもあります。

「串本ダイビングパーク前ビーチ」がブランクダイバーにおすすめの理由

エントリーはなだらかなスロープから。水深は比較的浅く最大でも10m程度なので、初心者から安心して潜ることができます。本州にいながらにしてテーブルサンゴが広がる美しい水中景観を見られるのは串本ならでは。サンゴの群生の上をルリスズメダイやクマノミ、チョウチョウウオなど、カラフルな魚たちが泳ぐシーンはとても華やかで、久しぶりのダイビングで感じるストレスも吹き飛ばしてくれるはず。利用する串本ダイビングパーク内には温水シャワー、更衣室、ロッカー、器材洗い場が完備されており、休憩スペースも利用可能。ダイバーのニーズに応える快適な設備が整っています。

アクセス

車で:大阪方面からは、阪和自動車道を経由し、南紀田辺ICから国道42号線を南下します。名古屋方面からは、紀勢自動車道から同じく国道42号線を利用します。ICからはおよそ1時間30分〜2時間程度の道のりです。

電車で:JR大阪環状線またはJR新大阪駅からJR特急「くろしお号」に乗り、串本駅で下車します。串本駅からは、タクシーで串本ダイビングパークへ向かいます。特急「くろしお号」で串本駅まではおよそ3時間30分〜4時間程度の道のりです。


沖縄本島・崎本部「ゴリラチョップ」

沖縄本島・崎本部ってどんなところ?

崎本部(さきもとぶ)は沖縄本島北部、本部町に位置する美しい自然に囲まれた地域。遠浅のビーチ、透明度の高い海、そしてラムサール条約にも登録された沖縄特有の自然が広がっています。西海岸に面しているため、夕日が美しく、海辺から望むサンセットは絶景。観光の拠点としても優れており、美ら海水族館や備瀬のフクギ並木、瀬底島などが車で10〜15分圏内。冬場は北風を避けられる地形のため、安定した海況を保ちやすく、年間を通じてダイビングやスノーケリングが可能です。観光地でありながら、自然の静けさや温かさを味わえるため、リラックスしたひとときを過ごすことができます。

ブランクダイバーにおすすめのスポットはここ!-「ゴリラチョップ」

「ゴリラチョップ」は沖縄本島を代表する初心者向けのビーチダイビングスポット。このユニークなスポット名は、ビーチのそばにある岩が、腕を振り上げてチョップしているゴリラに見えることから付けられたといわれています。最大水深15mと比較的浅めで、流れも少なく、初心者から安心して潜ることができるのが魅力。砂地が広がる海底には、クマノミやハナビラクマノミなどのかわいらしい魚が泳ぎ、色鮮やかなソフトコーラルがパステルカラーで揺れる美しい景観が広がっています。階段とロープが設置されており、エントリー/エキジットもラクチン。特に冬場は北風に強い地形のため、年間を通じてダイビングを楽しむことができます。

sakimotobu beach with gorilla look like rock in okinawa

「ゴリラチョップ」がブランクダイバーにおすすめの理由

「ゴリラチョップ」と呼ばれる岩が天然の防波堤となり、外洋の波やうねりの影響をほとんど受けないため、水中でのストレスが少ないのが特徴。エントリーは、なだらかな砂浜から歩いて入るビーチエントリーが基本で、水深は最大でも6m程度と浅いため、久しぶりのダイビングでも安心して楽しめます。太陽の光がサンゴ礁に降り注く様子はいかにも南の島といった雰囲気で、そこにスズメダイやクマノミ、チョウチョウウオの仲間が泳ぐシーンは、まるで竜宮城のようです。すぐそばに崎本部緑地公園の設備があり、トイレ、更衣室、シャワー(100円/3分)、無料ロッカーなどが完備されているほか、自動販売機や休憩スペースもあり、快適に過ごせる環境が整っています。

アクセス

車で:那覇空港から沖縄自動車道を利用し、許田ICで降ります。ICから国道58号線を北上し、国道449号線に入ります。那覇空港からはおよそ1時間30分〜2時間程度の道のりです。「ゴリラチョップ」の目の前に無料駐車場があります。

バスで:那覇空港から高速バス(111番)で名護バスターミナルへ。名護バスターミナルから路線バス(65番・66番)に乗り換え、「本部」バス停で下車します。そこからタクシーを利用するか、徒歩で向かいます。


ブランクがあっても大丈夫。ReActivateや次のコースで、またすぐに“あの時の自分”に戻れます。

しばらく潜っていないと「器材の扱いを忘れてしまったかも」「潜降や中性浮力に自信がない…」と不安に感じることもあるかもしれません。ですが安心してください。ダイビングの感覚は、一度身につければ必ず体に残っています。

PADI ReActivate™では、必要な知識とスキルを効率よく復習できるので、ブランクがあっても短時間で安心を取り戻せます。さらに、アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバーやスペシャルティ・コースなど、次のステップに進むことで、自信を深めながら新しい楽しみ方も広がります。

久しぶりに潜る一歩を踏み出せば、あの頃のワクワク感や笑顔がすぐに戻ってくるはず。次の海に出かける準備を、今から始めてみませんか?

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