2025年6月1日(日)、静岡県東伊豆町のPADI 5スターIDリゾート「稲取マリンスポーツセンター」にて、「廃漁網の回収とリサイクルプロジェクト」の学生イベントを開催。今年で3年目を迎えるこのイベント、回を重ねるごとに活動の輪は広がっています。

このプロジェクトは、廃棄網の海洋流出防止などを目的としてAWARE(日本)が2020年より進めている活動です。


毎回ご参加いただいている同志社大学の学生に加え、今回は東京大学・海洋調査探検部の皆さんも参加。前日から現地入りし、水中清掃にも取り組んでくれました。まさに一石二鳥の環境保全デイズ。今回の活動は、環境省と日本財団が推進する「春の海ごみゼロウィーク」に合わせて実施し、全国的な潮流の中でもひときわ存在感を放ちました。

地元も大学生も企業も、異体同心で連携

このプロジェクトは、海への廃棄網流出を防ぐことを目的に、AWARE(日本)が2020年から推進しているもの。2023年からは地元・東伊豆町の後援も受け、地域ぐるみの取り組みに進化しています。

当日は、東伊豆町・副町長の鈴木嘉久(すずき よしひさ)さんも参加。漁網の金属部品除去作業に加え、地域の魅力や海の現状についての貴重なお話もいただきました。
また、このプロジェクトの「出口」部分を担うリサイクル企業・株式会社リファインバースグループも全面協力。代表取締役自らが参加し、漁網が再生素材へと生まれ変わるプロセスを、学生たちに直接レクチャーしてくださいました。
廃材は、洗浄・細断を経てナイロンペレットや糸へと再生され、やがて製品となって世に出る。まさに廃物利用の好例です。
行政と民間企業、学生とプロが三位一体となって取り組む姿勢に、未来への光が見えた気がします。

東伊豆町・副町長の鈴木 嘉久氏
株式会社リファインバースグループ代表取締役社長・越智 晶氏

目指すは「静岡県産100%」のエコ素材

最近では「リサイクル製品」と銘打つ商品も増えましたが、輸入廃材を使用していたり、廃素材の含有量が非常に少なかったりするような羊頭狗肉(ようとうくにく)な製品であることも少なくありません。

このプロジェクトが掲げるのは「静岡の海で回収した漁網を使った、正真正銘のリサイクル」。素材の出どころまで明確にし、真実一路で循環型社会を実現していく構えです。
今後も県内の漁業関係者や企業と力を合わせながら、地産地消のエコ素材開発を進めていきます。

協働パートナー(敬称略):


環境保全は、一朝一夕では成し得ない。
けれど、小さな一歩の積み重ねが、やがて大きな変化を生む。
私たちの海を、次の世代に引き継ぐために。
これからも、力戦奮闘の現場から発信していきます。






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