海に癒されたいとき、旅気分を味わいたいとき、または長時間の移動や休日の夜に、“海”をテーマにした映画で心をリフレッシュしませんか?感動の実話から、美しい映像に癒されるドキュメンタリー、スリル満点のサメ映画まで──「海映画のおすすめ30本」を厳選してご紹介します!海の魅力がぎゅっと詰まった名作ばかり。観終わったころには、きっとあなたも海に行きたくなるかも?
目次
- ライフ・アクアティック
- イントゥ・ザ・ブルー
- 007/ユア・アイズ・オンリー
- 007/サンダーボール作戦
- ザ・ダイバー
- ザ・ディープ
- アビス
- グラン・ブルー
- サンクタム
- 海底二万里
- オープン・ウォーター
- ダーク・タイド
- フールズ・ゴールド/カリブ海に沈んだ恋の宝石
- ディープ・ブルー
- ファインディング・ニモ
- スフィア
- アクアマン
- ザ・ケイブ
- ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
- ジョーズ
- タイタニック
- パーフェクト ストーム
- リトル・マーメイド
- レッド・オクトーバーを追え!
- ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
- トゥルー・スピリット
- DIVE ダイブ 海底28メートルの絶望
- アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
- ブルーバック あの海を見ていた
- ディープブレス 呼吸、深く
1. ライフ・アクアティック (2004)
ビル・マーレイが“海の変人”に!?ウェス・アンダーソン監督のカラフルな海洋冒険
『グランド・ブダペスト・ホテル』で知られるウェス・アンダーソン監督が、伝説の海洋探検家ジャック=イヴ・クストーに捧げたちょっと風変わりな海の映画。ビル・マーレイ演じる架空の海洋学者ズィスーが、相棒を襲った“幻のサメ”に復讐するために、個性的すぎる仲間たちと共に航海に出る…という物語です。どこかズレたキャラクターたちのやりとりに、思わず吹き出してしまうシーンも多数!
実はビル・マーレイ本人、この映画のためにPADIオープン・ウォーター・ダイバーの認定を取得しています。彼もまた、PADI認定のハリウッド俳優のひとりなんです。
2. イントゥ・ザ・ブルー (2005)
バハマの海で宝探し!?サメも麻薬組織も登場する水中アクション・スリラー
ジェシカ・アルバ&ポール・ウォーカー共演、南国バハマを舞台にした海中アドベンチャー。伝説の沈没船に眠る財宝を探しに行った若者たちが、偶然見つけたのは…なんと麻薬密輸の飛行機残骸。そこから事態は一変、犯罪組織を巻き込んだスリリングな展開へと突入します。
見どころはなんといっても、リアルなサメの水中映像。ほとんどのシーンが野生のサメを使って自然な環境で撮影されており、臨場感たっぷり!バハマの美しい海やカリブの風景に、観ているだけで次の旅に出たくなる1本です。
3. 007/ユア・アイズ・オンリー (1981)
スーツ姿で潜るボンド!ギリシャとバハマを舞台に繰り広げられる海中スパイアクション
海中映画といえば、ジェームズ・ボンド作品は外せません。この第12作『007/ユア・アイズ・オンリー』では、ロジャー・ムーア演じるボンドが、ギリシャやバハマで海底ミッションに挑みます。
水中での接近戦、沈船探索、サメとのスリル満点の駆け引き──海の中でもボンドはクールそのもの。
ただし、1980年代ならではの裏話も。リアルな海中シーンに見える多くは、実はスタジオ内で撮影されたセット。水の動きを後から特殊効果で加えるという、当時の技術と創意工夫が詰まっています。
“海でも決してネクタイを緩めない男”ボンドの活躍、ぜひ一度チェックしてみてください。
4. 007/サンダーボール作戦 (1965)
伝説のショーン・コネリー版ボンド、サメと泳ぐ!海中アクションの原点がここに
1960年代、ジェームズ・ボンドを演じるショーン・コネリーが一世を風靡していた時代に公開された本作。舞台はカリブ海・バハマ。スーツ姿のままサメが泳ぐ海に潜り、ミッションを遂行する姿は、まさに“水中でもボンドはボンド”。
実は撮影時、俳優とサメの間に透明な仕切りを入れて安全を確保する予定だったのですが、賢いサメたちはその存在を難なくすり抜け、キャストのすぐそばを悠々と泳いでいたという裏話も。多少のヒヤリ体験はあったものの、全員無事に撮影を終えたそうです。
迫力のある実写サメ映像、水中格闘、そして当時最先端の潜水撮影技術──スパイ映画×ダイビングの組み合わせが新鮮な、元祖“海中ボンド映画”です。
5. ザ・ダイバー (2000)
“海に人生を賭けた男”──実在した米海軍初の黒人マスター・ダイバーの物語
キューバ・グッディング・Jr.とロバート・デ・ニーロが共演した、実話に基づく感動作。舞台は1940年代のアメリカ海軍。人種差別が色濃く残る中、カール・ブラシアは「黒人でも潜水士になれる」と信じ、何度倒れても立ち上がり続けます。
鬼のように厳しくも、心の奥に熱いものを秘めた教官(デ・ニーロ)との対立と絆。学歴も支援もない中、海に賭けた夢を諦めず、ついには米海軍初の黒人マスター・ダイバーとなる──その姿は、まさに“誇り”そのもの。
数々の名セリフと、涙なしでは観られないシーンの連続。スクーバを知らなくても、「信じる強さ」に心揺さぶられる一本です。ハンカチのご用意をお忘れなく。
6. ザ・ディープ (1977)
沈没船、謎の遺物、そして記録的な水中撮影。70年代を代表する海洋サスペンス
『ジョーズ』の原作者ピーター・ベンチリー原作、海洋ロマンとスリルが交錯する一本。バミューダでバカンス中のカップルが、沈没船の中から謎の遺物を発見したことから、思わぬ事件に巻き込まれていきます。
本作の特筆すべきは、水中撮影への本気度。制作にあたってはなんと、9,985回の潜水、10,870時間の水中作業、そして約280万リットルの圧縮空気が使われたという記録も。もはや“映画史に残る潜水プロジェクト”と言っても過言ではありません。
7. アビス (1989)
深海に現れた“何か”──ジェームズ・キャメロンが描く、海×SFの傑作
『アバター』『タイタニック』のジェームズ・キャメロン監督が、深海と異星生命体をテーマに描いた壮大なSFサスペンス。物語は、アメリカの原子力潜水艦が深海で謎の存在と遭遇し、沈没するところから始まります。調査に向かったクルーたちが目にしたのは、人類の理解を超える存在でした──。
実はキャメロン監督自身、ダイバーであり、マリアナ海溝の最深部に単独で到達した世界で3人目の人物としても知られています。
海への情熱が詰まった本作は、当時としては画期的だった特殊効果とともに、今なお“深海映画の金字塔”と語り継がれています。ダイビングの知識がなくても、SF好きにも海好きにも刺さる一本です。
8. グラン・ブルー (1988)
地中海の蒼に魅せられた男たち──フリーダイビングが結ぶ友情と海の物語
ヨーロッパでは『Le Grand Bleu』として公開され、フランスを中心に大ヒットを記録した海洋ドラマ。舞台は地中海。幼なじみのふたりが大人になり、フリーダイビングの世界でライバルとなって再会します。
現実離れしたほど美しいヨーロッパの海、深く静かな水中シーン、そして自由に泳ぐイルカたち──
観ているだけで心がほどけるような映像美が、日常を忘れさせてくれる“海の旅”へと誘ってくれます。
海に潜ったことがなくても、きっと何かに“呼ばれるような感覚”を味わえるはず。フリーダイビング映画の名作として、今なお多くの人に愛されている一本です。
9. サンクタム (2011)
“生きて帰れるのか?”──実話に基づく、ジェームズ・キャメロン製作のケーブ・ダイビング・スリラー
『アバター』のジェームズ・キャメロンが製作を手がけた、実体験をもとにした洞窟ダイビングのサバイバル映画。世界最大級の水中洞窟に潜った探検チームが、突然の嵐で出口を失い、極限の脱出劇を繰り広げます。狭い通路、空気の残圧、心理的なプレッシャー──すべてがリアル。息を呑むような緊張感に包まれた90分は、まさに“画面の向こうの海に引き込まれる”感覚です。
ただし、閉所恐怖症の方や、これからPADIオープン・ウォーター・ダイバー講習を受けようとしている方は要注意。海の魅力というよりは、“人間の強さと弱さ”を描くディープな1本です。
10. 海底二万里 (1954)
巨大イカとの戦い、海底探査、そして冒険──ディズニーが描いた“深海クラシック”の原点
数々のリメイク作品が生まれてきたこの海洋冒険譚ですが、やはりディズニー製作のオリジナル版こそが、今なお語り継がれる名作。
物語の舞台は深海。伝説の潜水艦ノーチラス号に乗り込み、乗組員たちは海底に生きる生物を探して潜り、時に巨大なイカと死闘を繰り広げることも──!
スケール感たっぷりの特撮、冒険心をくすぐるストーリー、そして1950年代とは思えない映像表現は、初めて観る人にも新鮮に映るはず。アカデミー賞2部門受賞という評価もうなずける、まさに“深海映画の金字塔”です。“海のロマン”にワクワクしたい夜に、ぴったりの1本です。
11. オープン・ウォーター (2004)
ボートに置き去りにされた2人──“海に取り残される”という悪夢が現実に
この作品は、南国の海でダイビングを楽しんでいたカップルが、うっかりダイブボートに置き去りにされてしまうという、シンプルながらもゾッとするストーリー。広大な外洋で、周囲に誰もいない。漂いながら、体力も希望も少しずつ削られていく中、やがて現れるのは……サメ。
低予算ながらリアリティあふれる演出で、“もし自分だったら”と考えずにはいられない緊迫感。とはいえ、これから人生初のボートダイビングに挑もうとしている方には、あえて今は観ないほうがいいかもしれません……。
スリルと静かな恐怖がじわじわ迫る、“心の深海”にも潜ってくるサバイバル映画です。
12. ダーク・タイド(2011)
“サメと心を通わせる”女性ダイバー──恐怖を乗り越えた先にあるものとは?
ハル・ベリーが演じるのは、野生のサメと共に泳ぐ“シャーク・ウィスパラー”として知られる女性。
しかし、ある事故をきっかけに心に深い傷を負い、海から離れてしまいます。やがて、彼女は再び海へ戻り、自らのトラウマと向き合う決意をします。
正直、ハル・ベリーの代表作とは言えず、興行的にも大ヒットとはなりませんでしたが、サメへの恐れと向き合う姿を描いたヒューマン・サスペンスとしては、見応えあり。実際の海で撮影されたサメとのシーンは緊張感たっぷりで、海の美しさと危うさが同時に伝わってきます。
13. フールズ・ゴールド/カリブ海に沈んだ恋の宝石(2008)
財宝×恋愛×ダイビング!?マシュー・マコノヒー主演のトレジャーハンター系コメディ
舞台は美しいオーストラリア。マシュー・マコノヒー演じる海底の財宝ハンターが、元妻(ケイト・ハドソン)との関係を修復しながら、スペインの沈没船に眠るお宝を探す──というロマンと笑いが詰まった冒険ラブコメです。
水中での描写には“ちょっとツッコミたくなる”ダイビングシーンもありますが、そこはご愛嬌。
家族みんなで楽しめる、軽快でハッピーな一本としては文句なし。リゾート気分を味わいたい休日にぴったりです。マコノヒーファンならずとも、のんびり観られる海映画を探している人におすすめです。
14. ディープ・ブルー (1999)
改造サメ vs サミュエル・L・ジャクソン!孤島で巻き起こる水中バトルサバイバル
遺伝子操作によって生まれた“超頭脳サメ”たちが、人間の手を逃れようとする──舞台は孤島の研究施設。サミュエル・L・ジャクソン演じる登場人物たちは、知能とスピードを増したサメたちの猛攻に立ち向かいながら、決死の脱出を図ります。
スリル満点の展開と、水中×閉鎖空間ならではの緊迫感。「このあと何が起こるの!?」と目が離せないB級ホラー風味のアクション映画として根強い人気を誇る一本です。
サメ映画初心者にもおすすめ。怖すぎず、でも油断は禁物──“海の恐怖”をちょっと楽しみたい夜にどうぞ。
15. ファインディング・ニモ (2003)
海の中にも、家族の絆がある──笑って泣ける“魚たちの大冒険”アニメの金字塔
スクーバダイバーなら誰もが一度は観たことがある(そしてちょっと反省したくなる)この名作。カクレクマノミのニモと、その父マーリンが繰り広げる感動の冒険ストーリーは、海を知らない子どもにも、潜る大人にも愛され続ける不朽の名作です。
登場する魚たちは、実在する種の特徴をユーモラスに描写しており、「魚の見分け方」の勉強にもなるとダイバーからも高評価。クラゲ、ウミガメ、ナンヨウハギ、そしてもちろん人間のダイバーも登場。海の美しさと同時に、繊細な命のつながりも描かれています。
子どもと一緒に楽しめて、大人もほろっとくる──ファミリーで観たい“海アニメ”の決定版です。
16. スフィア (1998)
深海1,000フィートの謎──タイムトラベル×宇宙×海底SFの異色ミステリー
サミュエル・L・ジャクソンに加え、ダスティン・ホフマン、シャロン・ストーンという豪華キャストが集結した深海SFサスペンス。科学者チームが調査に向かったのは、水深約300メートル(1,000フィート)に沈んでいた300年前の宇宙船。しかし、その正体はなんと、未来から過去へタイムスリップしてきた“アメリカの宇宙船”だった──?
マイケル・クライトン原作の緻密なストーリーと、閉鎖空間ならではの心理サスペンスが交錯し、ただのSFにとどまらない深海×人間心理のスリラーとしても見応えあり。
難解な部分もありますが、キャストの演技力と独特の世界観で引き込まれること間違いなし。海、宇宙、そして“もしも”の未来にワクワクしたい夜におすすめです。
17. アクアマン (2018)
海の王が目覚める!7つの海を駆け巡る、超ド派手・水中スーパーヒーロー映画
長年ファンに待ち望まれていたDCコミックス原作の『アクアマン』が、ついに映画化。水中世界を舞台に繰り広げられるのは、超スケールのバトルとアドベンチャーの連続!“海の王”としての運命を背負った主人公アーサー・カリーが、地上と海中の架け橋となるべく戦います。
ストーリー展開は王道ながら、それがまた良い。海底王国のビジュアルはまさに圧巻で、海の世界がここまで派手に、そして美しく描かれた映画は他にありません。
ダイバーにとっては、「こんな海の世界が本当にあったら…」と思わず夢見てしまう1本です。
18. ザ・ケイブ (2005)
水中で24時間生き延びろ!謎の生物が潜む地下洞窟アドベンチャー・スリラー
舞台はルーマニアの深い森。考古学者たちが発見したのは、古代の修道院とその地下に広がる巨大な洞窟ネットワーク。調査のために招集されたのは、最新のハイテク潜水装備を備えたダイビングチーム。特別なリブリーザーを使い、最大24時間の水中行動が可能という設定も、ダイビング好きには興味をそそられます。
しかし、彼らが暗い水路を進むうちに、この洞窟には“何か”が棲んでいることが次第に明らかに──。
神秘と恐怖が交錯する閉鎖空間、チームの緊張感、そして正体不明のクリーチャー。水中探検にスリルを求める人にぴったりな、“深海+ホラー”系ケーブ・ダイビング映画です。
19. ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション (2015)
息を止めろ、任務を遂行せよ──トム・クルーズが本気で挑んだ“水中6分間ミッション”!
シリーズで毎回限界突破のアクションを見せるトム・クルーズが、本作ではなんと6分間の息止めフリーダイブに挑戦!水中データベースに潜入するシーンのため、彼は約2か月間のトレーニングを経て、実際に6分の静止潜水(スタティック・アプネア)を成功させたと報じられています。
映画自体はスパイアクションの王道ながら、水中での息止めシーンは圧倒的なリアリティと緊張感。「これ、本当に本人がやってるの?」と疑いたくなるようなパフォーマンスは、ダイバーやフリーダイバーにも話題となりました。
フリーダイビングに少しでも興味がある方はもちろん、ハラハラドキドキの水中アクションを体験したい方にもおすすめの一本です。
20. ジョーズ (1975)
サメ映画の原点にして頂点──“海の恐怖”を世に知らしめた伝説的スリラー
海をテーマにした映画を語る上で、『ジョーズ』は絶対に外せません。スティーヴン・スピルバーグ監督が手がけたこの作品は、人食いザメが海水浴客を襲うというシンプルながら強烈なストーリーで、世界中に衝撃を与えました。ダイビングシーンはそれほど多くないものの、“サメ=恐怖”というイメージを決定づけた映画として、その影響力は計り知れません。
一方で、映画の大ヒットにより実際のサメが過剰に恐れられるようになったという側面もあり、近年では海洋保護の観点から再評価の声も上がっています。
それでもなお、映画史を語る上で欠かせない金字塔。スリルと緊張感、そして“海に潜る”という行為への畏敬の念を感じさせてくれる作品です。
21. タイタニック (1997)
沈んだ豪華客船、深海のロマン、そして永遠のラブストーリー──海映画の金字塔
ダイビングのシーンは登場しませんが、映画史上もっとも美しく、もっとも切ない“水中シーン”が詰まった一本。レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットの名演、豪華なセット、そして誰もが知る運命の悲劇──『タイタニック』は“海を舞台にした映画”としても外せません。
監督のジェームズ・キャメロンは、実際にロシアの潜水艇「ミール」や探査船を使ってタイタニック号に潜航。この映画を作ったのは「沈没船に潜りたかったから」と語っており、そのこだわりは、レストランの食器に至るまで実物通りという徹底ぶりに表れています。そして、ハリウッドのスター俳優たちと胸が締めつけられるようなラブストーリーが組み合わさることで、非常に引き込まれる映画となっており、まさに映画製作の偉業だといえるでしょう。
22. パーフェクト ストーム (2000)
“史上最悪の嵐”に挑んだ漁師たち──実話に基づく、壮絶な海のサバイバルドラマ
1991年、アメリカ東海岸沖で実際に発生した「パーフェクト・ストーム」をもとに描かれた海難映画。
ジョージ・クルーニーとマーク・ウォールバーグ演じる漁師たちが、巨大な嵐に翻弄されながらも帰港を目指して戦う姿が描かれます。
リアルな海の描写と、“自然には逆らえない”という現実を突きつけるドラマ展開は重厚そのもの。レビューは賛否ありつつも、自分の目で確かめる価値はじゅうぶんにある1本です。
美しいだけじゃない、“海の厳しさ”を真正面から描いた作品として、心に残る海映画です。
23. リトル・マーメイド (1989)
海のプリンセスが憧れた“陸の世界”──ディズニーが贈る、永遠の海のミュージカル
ディズニーの名作アニメの中でも特に人気の高い1本。主人公は、地上の世界に強く憧れる好奇心旺盛な人魚アリエル。その夢に反対する父・トリトン王をよそに、彼女は海の魔女と危険な取引をして、人間の王子と出会い恋に落ちることに。
鮮やかな海の描写、名曲「アンダー・ザ・シー」、そして心躍るストーリー展開。子どもにぴったりな“水中映画”でありながら、大人が観ても心に残る内容で、今もなお多くのファンに愛されています。
まだ観たことがないなら、この機会にぜひ。“海の世界って、こんなに楽しいんだ”と思える一本です。
24. レッド・オクトーバーを追え! (1990)
深海で繰り広げられる、頭脳と信念のスパイ戦──潜水艦スリラーの傑作
スパイスリラーが好きなら、これを見逃すにはいきません。トム・クランシー原作のベストセラーを映画化した本作は、ソビエトの最新鋭原子力潜水艦“レッド・オクトーバー”を巡る、アメリカとソ連の静かで熾烈な攻防を描きます。
ショーン・コネリー演じる艦長はアメリカ亡命を企て、CIA分析官ジャック・ライアン(アレック・ボールドウィン)はその意図を読み解こうと奔走。水中という“逃げ場のない密室”で繰り広げられる心理戦と、潜水艦同士の緊迫感は圧巻です。
銃撃も爆発も最小限、それでも手に汗握る展開が続くこの映画は、“静かな海の中での知的戦争”を体感できる珠玉の一作です。
25. ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日(2012)
“信じる力”が、海を越える──美しさと哲学が共存する海上サバイバルの名作
アカデミー賞受賞監督アン・リーが手がけた、信仰・友情・命の尊さを描く壮大なサバイバル物語。主人公は、難破事故により家族を失った16歳の少年パイ。彼は、なんとベンガルトラと2人(?)きりで227日間、救命ボートで大海原を漂流することになります。
壮絶な状況で生まれる絆、夢と現実の境界を行き来するようなストーリーテリング、そして思わず息を呑むほど美しい映像表現。この作品は、よくある“海のパニック映画”とは一線を画す、静かで力強い感動作です。
観終わったあと、きっと誰かと語り合いたくなる──心に深く残る“もうひとつの海映画”。
26. トゥルー・スピリット (2023)
“世界一周は夢じゃない”──16歳の少女が海に挑んだ、実話に基づく感動の航海ストーリー
この作品は、実在するオーストラリアの少女ジェシカ・ワトソンの冒険を描いたもの。わずか16歳にして、支援なし・単独・無寄港で世界一周航海を成し遂げようとするという、まさに“無謀”とも言える夢に挑みます。
嵐に翻弄され、巨大な貨物船とニアミスし、孤独と戦いながらも、彼女はあきらめない。主演のティーガン・クロフトが演じるジェシカは、勇気、粘り強さ、そして何より“信じる力”で航海を続けます。
若い冒険者と一緒に観たい、海と人生の可能性を教えてくれる1本。ダイビングではなくヨットの物語ですが、“海を旅すること”の魅力がたっぷり詰まっています。
27. DIVE ダイブ 海底28メートルの絶望 (2023)
“空気が尽きる前に──”命を懸けた姉妹の水中サバイバル・スリラー
2020年のノルウェー映画『ブレイキング・サーフェス』をリメイクした本作は、最初から最後まで緊張感MAXの海中サスペンス。ダイビング旅行に出かけた姉妹は、まさかその旅が命を懸けたタイムリミットとの戦いになるとは想像もしませんでした。
水中での突発的な事故により、妹のひとりが岩場に閉じ込められ、浮上できない事態に。残された姉は、限られた空気と時間の中で、絶望的な状況に立ち向かいます。
ダイビングの知識がなくても引き込まれる、リアルで迫真の海中演出と、姉妹の絆に心を揺さぶられる1本です。
28. アバター:ウェイ・オブ・ウォーター (2022)
今度の舞台は“海のパンドラ”──映像革命、ふたたび。
2009年に世界中を驚かせた『アバター』の続編となる本作では、舞台がパンドラの海中世界へと移ります。ジェームズ・キャメロン監督ならではの圧倒的なビジュアルに加え、自然との共生や家族の絆といったテーマも深く描かれています。
注目は、水中シーンの撮影に挑んだ俳優たちの本気度。ケイト・ウィンスレットは、撮影のために7分間の息止め(スタティック・アプネア)を達成したと話題に。これはプロのフリーダイバーでも難しい記録です。
続編の構想もすでに動いており、ハリウッドの名優たちがさらに登場するとの噂も。“海のパンドラ”の世界をぜひスクリーンで体験してみてください。
29. ブルーバック あの海を見ていた (2022)
“海を守りたい”という気持ちは、ひとつの出会いから始まった──
ティム・ウィントンの小説を原作とした本作は、自然との絆と環境保護への目覚めを描いた、静かで力強い感動作。主人公のアビー(ミア・ワシコウスカ)は、フリーダイビング中にブルーグルーパーと出会い、特別な絆を育んでいきます。
その体験がきっかけとなり、彼女はオーストラリアのサンゴ礁保護活動の声となって立ち上がるように。美しい海中映像と、自然の生命力に満ちた海の生き物たちが織りなすビジュアルは、まさに“癒し”と“メッセージ”を同時に届けてくれます。
ダイビング経験の有無を問わず、“海を大切に思う心”を感じさせてくれる一本。心温まるストーリーと美しい海の世界に、ぜひ癒されてください。
30. ディープブレス 呼吸、深く (2023)
深海へ、ただ一息で──命を預け合う“フリーダイビング”のリアルと絆に迫るドキュメンタリー
ローラ・マガン監督による本作は、フリーダイバーのアレッシア・ゼッキーニと、彼女を支えるセーフティダイバーのスティーブン・キーナンとの関係を描いた、緊迫感あふれるドキュメンタリー。
舞台となるのは、世界中のトップフリーダイビングスポット。信じられないほど美しい海の中で、限界ギリギリまで“息を止めて”挑戦する人間たちの姿が、リアルかつ繊細に映し出されます。
スポーツとしての厳しさだけでなく、選手とサポートの間にある信頼関係、葛藤、覚悟──“潜る”という行為の裏にある物語を、これほど深く掘り下げた作品は他にありません。
ダイビング経験者はもちろん、競技に興味がある方、心を揺さぶる実話が好きな方にもおすすめの一本です。
映画を観ているうちに、まるで自分も海の中にいるような気分になったのではないでしょうか?
ダイバーの方なら、「そろそろ海に行きたいな」とうずうずしてきたはず。
そして、まだ潜ったことがない方へ──その“海への憧れ”、今こそ現実にしてみませんか?
ポップコーンの準備ができたら、次はダイビングの準備を!PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースなら、オンライン学習 → プールや限定水域での練習 → 映画のような海での本番ダイビング、という流れで、誰でもダイバーになれます。

