「サンゴの植樹=沖縄」というイメージを持つ方は多いかもしれません。
しかし、関東ダイバーに親しまれている伊豆半島・平沢でも、サンゴ植樹ができます。

この取り組みは、地元の方々の協力のもと、2023年から継続的に実施。
実際の植樹の前には東海大学のサンゴ研究者によるレクチャーも行なわれ、「潜る前に学ぶ」ことが大切にされています。

この活動に参加ご希望の方は、PADIジャパンやPADIショップから発信される各種情報をご覧ください。


平沢ならではの植樹手法

平沢のサンゴ植樹の最大の特徴は、「折れてしまい、海底に落ちているサンゴ」を再び植え付けるという手法にあり、この方法は2025年から採用しています。

なぜ、サンゴは折れているのか――。

自然と人間の関わり方を静かに突きつけてきます。
東海大学の研究者によれば、台風などの自然要因だけでなく、人為的な影響も決して少なくないとのこと。
特に、潜水エリア周辺に折れたサンゴが集中している現実は、私たちダイバー自身の行動を見直すきっかけになります。

フィンの一蹴。ゲージやオクトパスの不用意な接触。ほんの小さな意識の違いが、守れる命を左右します。
装備の位置、姿勢、そして心構え。
単にサンゴを植え付けるだけでなく、「心して潜る」――その原点を、もう一度思い出すのもこの植樹イベントの目的でもあります。


ただ植えるのではなく、理解して植える

実際の植樹の前には東海大学のサンゴ研究者によるレクチャーも行なわれ、「潜る前に学ぶ」ことが大切にされています。

ただ植えるのではなく、理解したうえで植える。
そこには、知識と行動を一致させる「知行合一」の精神が息づいています。

事前レクチャー担当:中村 雅子 先生 東海大学 教授・博士(理学)
専門分野は、「海洋生態学、群集生態学、幼生生態学」。サンゴをはじめとした底生生物群集に関する生態学的研究を行なっています。スクーバ・ダイビングで、伊豆、高知、西表などに生息する造礁サンゴを対象とした幼生加入量調査、群集構造調査を始めとして、造礁サンゴと捕食生物の関係、空間競争相手との関係などについての研究も行なっています。
今年は、平沢のサンゴの産卵に関する研究を学生らが中心となって実施しています。


ひと枝から始まる、確かな希望

ひと枝のサンゴに込めた願いは、小さくとも確かな希望の灯です。
千里の道も一歩から。
私たち一人ひとりの行動が、やがて海の未来を形づくっていきます。


2025年12月15日

植樹後72日(10週2日/2ヶ月11日):
先日の時化の影響で、設置していた3枚のネットのうち2枚が流され、数枝が外れてしまいました。そのため一部の配置やネットの向きが変わった可能性があります。


2025年11月29日

植樹後56日(8週)
目合い5mmのステンレスネットに藻類が付着し、判別しづらくなってきたため、サイズ確認用に折尺を置いて撮影。
いずれのサンゴも、特に問題なく生育しているようです。


2025年11月14日

植樹後41日(5週6日)
植樹から約1ヶ月。
サンゴの発色が、より鮮やかになってきたように見受けられます。


2025年10月31日

植樹後27日(3週6日)
植樹床に使用しているステンレスネットが、1ヶ月を待たずに腐食。
なお、ネットの目合いは5mmです。


2025年10月17日

植樹後13日(1週6日)
初期経過として、安定した状態を確認。


2025年10月7日

イベントで皆さんにご協力いただいたサンゴを水底へ移設。
完全に枯れていた枝が含まれていたため、生きている枝への交換・追加も行ないました。



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