こんにちは。この度、ダイブマスタートレーニングコースを修了し、ダイブマスターになったPADI AmbassaDiverのNanaです。今回は、私が海洋保護に興味を持ったきっかけや、ダイブマスターを目指した理由、そしてコースを通して学んだことについてお話ししたいと思います。


海との出会いが人生を変えた

私の父は東京都の三宅島出身で、小さい頃から三宅島を訪れるたびに海で遊び、生き物を観察して育ちました。

そんな私が本格的に海に魅了されたのは、15歳の時に参加したメキシコ・ラパスへの1か月間の留学です。その時初めてダイビングライセンスを取得し、海の世界に飛び込みました。

初めて潜った海は本当に新鮮で、「ずっと海の中にいたい」と思うほど感動したことを今でも覚えています。

一方で、リーフチェック活動に参加した際には、サンゴの白化現象を目の当たりにしました。美しい海の裏側で環境変化が起きている現実を知り、「このままでは私が大好きな海が失われてしまうかもしれない」と強い危機感を抱きました。

この経験が、私が海洋環境問題に関心を持つきっかけとなりました。


海洋保護を将来の進路に選んだ理由

海洋環境問題について学ぶうちに、「海を守りたい」という思いは、将来の進路へと変わっていきました。

私は2026年秋からアメリカのBowdoin Collegeで地球海洋科学(Earth and Oceanographic Science)を専攻する予定です。

私が目指しているのは、50年後も人と海の生き物が豊かな海で共生できる未来です。その実現のために、特に取り組みたいテーマが海洋観測です。

海は地域によって地形も生態系も大きく異なります。環境変化への対策を考えるためには、それぞれの海域で継続的なデータを集めることが不可欠です。将来は海洋観測技術の向上に関する研究に携わりたいと考えています。

また、海洋保護に取り組む世界中の研究者や団体をつなぐネットワークづくりにも挑戦したいと思っています。地域ごとに異なる課題や成功事例を共有することで、より効果的な保全活動につながると信じています。

そのためには、研究室で学ぶだけではなく、自分自身が海に入り、現場を理解できる研究者でありたいと思うようになりました。海で起きている変化を自分の目で見て、肌で感じる経験は、海洋保護に携わる上で大きな強みになると考えています。


なぜダイブマスターを目指したのか

こうした思いから、海洋観測や生態系調査などのフィールドワークに必要なダイビングスキルをさらに高めたいと考え、ダイブマスター取得を目指しました。海中での調査では、安全管理能力はもちろん、正確なナビゲーションや状況判断など、高いダイビングスキルが求められます。ダイブマスターコースは、それらを体系的かつ実践的に学べる環境だと感じました。

ダイビングの魅力は、海を五感で感じながら、教科書だけでは得られない学びを得られることです。

例えば、潜っている時に急に冷たい水が流れてきた経験はないでしょうか。私も初めてその感覚を味わった時、教科書で学んだ海流や潮流、水塊の移動を、身体で理解することができました。

そして、「この流れは海の生き物にどのような影響を与えているのだろう」と新しい視点で海洋生態系を考えるようになりました。

私にとってダイビングは、単なるレジャーではなく、海を理解するための学びの場です。だからこそ、より高いレベルで海と向き合えるダイブマスターに挑戦したいと思いました。


ダイブマスターコースで学んだこと

ダイブマスターコースは、単にダイビングスキルを磨くためのものではありませんでした。将来、海洋研究や海洋保護の現場で活動するために必要な「考え方」と「責任」を学ぶ時間だったと感じています。

もちろん、その道のりは決して順調ではありませんでした。正直に言うと、私は何度も注意を受け、思うようにできないことの連続でした。

特に印象に残っているのはリーディング練習です。コンパスばかり見て周囲の目印や地形を確認していなかったため、予定とは違う方向へ進んでしまい、最終的には水面を泳いで戻ることになりました。

当時は悔しかったですが、の経験から「なぜ失敗したのか」を振り返り、原因を分析し、次にどう改善するかを考える習慣が身につきました。この姿勢は、研究だけでなく、あらゆる場面で大切になると感じています。

また、このコースを通して海への向き合い方も大きく変わりました。

これまでは自分自身の安全管理が中心でしたが、ダイブマスターになるためにはバディや他のダイバーの安全まで考えなければなりません。

海は楽しい場所である一方、自然相手だからこそ危険と隣り合わせでもあります。そのため、周囲の状況を常に観察し、起こり得るトラブルを予測しながら行動することの大切さを学びました。

こうした「安全を最優先に考え、周囲と協力しながら行動する姿勢」は、将来、海洋観測やフィールドワークを行う上でも欠かせないものだと感じています。ダイブマスターコースで身につけた責任感や判断力は、研究や海洋保護の現場でも必ず活かしていきたいと思います。


これから挑戦したいこと

これからは研究とダイビングの両方を活かして海洋保護に取り組んでいきたいと考えています。

大学では海洋環境の研究に取り組みながら、ダイビングを通して海洋調査や保全活動にも積極的に参加したいです。ダイブマスターコースで身につけた知識や経験を活かし、安全に海で活動しながら、現場だからこそ得られる気づきを研究へつなげていきたいと思っています。

また、同世代の仲間たちとつながり、海洋調査や海洋保全活動の輪を広げていきたいと思っています。

海洋保護は一人ではできません。だからこそ、多くの人に海を知ってもらい、海を好きになってもらい、一緒に行動できる仲間を増やしていきたいです。

ダイブマスターになった今は、自分が海から学ぶだけでなく、その魅力や大切さを伝え、人と海をつなぐ役割も担っていきたいと思っています。研究者として新たな知見を生み出すだけでなく、一人のダイバーとして海の素晴らしさを発信し、海を守る仲間を少しずつ増やしていける存在になることが、これからの私の目標です。


これからダイブマスターを目指す皆さんへ

ダイブマスターコースは決して楽なコースではありません。思うようにできず落ち込むこともありますし、自分の未熟さを痛感する場面もたくさんあります。私自身、コース中は失敗の連続でした。しかし、その失敗から学んだからこそ、今の自分があります。

私は将来、海洋保護や海洋研究に携わりたいという目標があったからこそ、ダイブマスターに挑戦しました。

でも、ダイブマスターを目指す理由は人それぞれでいいと思います。もっと海を知りたい、ダイビングが上手くなりたい、人に海の魅力を伝えたい、誰かを安全にサポートできるダイバーになりたい。どんなきっかけでも、その挑戦にはきっと意味があります。

ダイブマスターコースで得られるのは、技術や知識だけではありません。海への向き合い方や責任感、そして自分自身の成長を実感できる経験が待っています。

皆さんが海の世界で新しい発見と出会いを重ねながら、自分らしいダイビングの道を歩んでいくことを応援しています。

そして、ぜひいつか一緒に海で潜りましょう!

シェアする