海が汚染されていることは周知の事実です。しかし、実際にどの程度汚染されているかはわからないかもしれません。
特に、海を愛する人たち・私たちにとっては、衝撃的で信じられないほど動揺させられることでしょう。
以下に、海洋汚染に関する10の事実を紹介します。また、私たちの海が直面している状況を改善するために、あなたが直接関与できる方法と、他の人にも奨励する方法も紹介いたします。


Sea Life Impacted by Pollution

1. 年間10万匹の生物がプラスチックに絡まって死亡

プラスチックだけで毎年10万匹の海洋生物が死んでいると言われています。これはビニール袋や、ゴーストギアと呼ばれる水中に投棄された漁網に絡まることが原因であることが多いようです。しかし、ストローや食品の袋など、あまり意識されていないものもこれに含まれています。
AWARE(日本)では、このような水中に投棄された漁網を限りなく少なくするための仕組み作りとして、「廃漁網の回収とリサイクルプロジェクト」を2022年より開始しました。ぜひ皆さんもこの活動にぜひご参加ください(参加ご希望の方は、AWARE(日本)までメールでご連絡ください)。


2. 5兆2,500億個以上のプラスチックごみが海を漂っている

ナショナルジオグラフィックによると、海には5兆2,500億個ものプラスチックが存在しているそうです。地球上には80億人強の人類がいます。


plastic pollution

3. 日本の面積より大きいテキサス州のさらに2倍の大きさの海洋ごみの海域がある

カリフォルニア州の沖合には、世界最大の海洋ごみ集積地である「太平洋ゴミベルト」があります。アメリカのハワイ北西部ミッドウェー環礁付近の北太平洋上で大量の漂流ごみが集まっている海域です。約2,000キロにわたる海域にごみが蓄積されています。その大きさは日本の約2倍の面積を持つアメリカのテキサス州の、さらに約2倍です。


4. 人間の活動が生み出した、海のデッドゾーン

海のデッドゾーンは「低酸素海域」とも呼ばれ、酸素濃度が非常に低く、生物が生存できない場所のことです。デッドゾーンは自然に発生することもありますが、人間の活動(特に栄養塩汚染)により、このような状態に陥る地域が増えています。


5. マリアナ海溝で発見されたプラスチック汚染

世界で最も深いと言われている、水深約1万メートルのマリアナ海溝があります。しかし、その深さでも海洋汚染の心配はないわけではありません。マリアナ海溝で甲殻類が検査された結果、プラスチックを摂取していることが判明しました。また、実際にプラスチック袋の破片と見られるごみも発見されています


6. 海中のプラスチックは地球を400回覆う可能性がある

半径6,371キロの地球は、海の中のプラスチックで400回も覆われる可能性があります。


Plastic - Ocean - Pollution - Rubbish


7. 多くの国が海洋汚染問題を他国に押し付けている

海洋汚染を免れる国はないと言ってよいでしょう。さらに悪いことに、多くの国が自国のごみを他国に販売などの名目で移動していることも少なくないのです。これによってごみの量が増えるだけでなく、世界中に運ばれているのです。


8. 使い捨てプラスチックが最大の原因、ひとりあたりのプラスチック廃棄量は日本は世界で2番目

海で最もよく見られるプラスチックは、使い捨てのプラスチックです。レジ袋、プラスチック製のスプーン、ストロー、商品のパッケージなどがこれにあたります。
また、ひとりあたりのプラスチック容器包装の廃棄量を国別で比較した場合、日本はアメリカに次いで2番目に多く、年間約32キロに相当。実は日本もプラスチックごみ大国だったのです。


9. 海のごみの8割は陸上から

海洋汚染の問題の大部分は、漁業や水辺の活動によって水路が汚染されていることに起因していると思うかもしれません。しかし、海で発見されるごみのうち、漁業や海洋活動によるものは、実は2割に過ぎないのです。海ごみの8割は街から、つまり陸上での人間の活動によるものなのです。例えば、庭木の処分、ポイ捨て、食品産業などです。
海のごみは川から、川のごみは街から、街のごみは人の心が出すのです。

10. 海洋酸性度の上昇も問題視

大気汚染と海洋汚染を結びつけて考える人はあまりいないかもしれません。しかし、この2つは密接に関係しています。化石燃料を燃やし、大気中に放出される二酸化炭素は大気環境を悪化させる最大の要因です。二酸化炭素の排出は海のpHにも影響を与え、海洋酸性化を促進する可能性があります


海洋汚染防止に貢献する

海洋汚染を食い止めるために、私たちができる最も効果的な方法のひとつは、ダイバーとして海の大使(アンバサダー)になることです。ダイビングをすることで水中で起こっていることに直接触れることができ、汚染の影響を見るだけでなく、行動することもできます。また、自分の経験を共有することで愛する世界のために行動を起こそうとする仲間を増やすことができるのです。

eラーニング(オンライン学習)でPADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースを始めましょう!

 

Dive Against Debris
Diving Against Debrisは、ダイバーが海洋プラスチック汚染の危機と戦うための最も効果的な方法のひとつです。

ダイバーにできることは?

ダイバーとして認定されたら、陸上と水中の両方で海洋汚染を防ぐために貢献できる方法が無限にあります!

  • Dive Against Debris(ダイブ・アゲインスト・デブリ)に参加する
  • 海のためのトーチベアラーになる:
    ※ PADI のロゴに描かれた、灯火(トーチ)を持ち導く人(ベアラー)。PADI は実現のための5つの指針を立て、この志を持つ人を「PADI Torchbearer トーチベアラー」と呼びます。
  • PADIプロフェッショナルの場合、Dive Against Debrisスペシャルティ・コースのインストラクターになる
  • 友人や家族に海洋汚染について教える
  • 他の人にダイビングを学ぶよう勧める

私たちはダイビングを学び、水中世界に対する過剰に煌びやかなイメージを取り除き、海が私たちの助けを必要としているという現実に直面する必要があるのです。あなた自身の人生を変えるだけでなく、海洋動物や未来の世代の人生も変えることができるのです。そして、今こそ行動するときです!

 

 

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