2026年10月3日(土)、静岡県・伊豆半島の平沢で、「平沢サンゴ植樹~海に刻むひと枝の願い」を開催しました。平沢マリンセンターと東海大学の協力のもと、今年もサンゴの再生に向けた取り組みを実施しました。

「サンゴの植樹」と聞くと、沖縄を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、関東のダイバーにも馴染み深い伊豆・平沢でも、サンゴ保全の活動に参加できます。
2023年に始まったこのイベントは、今回で4年目。回を重ねるごとに、学びも参加の形も広がっています。

参加人数:約70人


潜る前に知る。サンゴを学ぶ特別な時間

イベントの大きな魅力のひとつが、東海大学のサンゴ研究者・中村雅子教授による事前レクチャーです。
今回も例年と同じように1日に3回実施。サンゴの生態や保全について学んでから海へ向かう機会となりました。さらに、研究室の学生2名にもご協力いただき、植え付けに取り組むダイバーをサポートしていただきました。
会場としてご協力いただいた平沢マリンセンターの朝倉氏も、平沢の海底に設置したサンゴの棚について、その植え付け方法について、ご説明をいただきました。
ただサンゴを植えるだけではなく、なぜ保全が必要なのかを理解し、自分たちが取り組む活動の意味を知る。その学びが、海での体験をより深いものにしてくれます。


事前レクチャー担当:中村 雅子 先生 東海大学 教授・博士(理学)

専門分野は、「海洋生態学、群集生態学、幼生生態学」。サンゴをはじめとした底生生物群集に関する生態学的研究を行なっています。スクーバ・ダイビングで、伊豆、高知、西表などに生息する造礁サンゴを対象とした幼生加入量調査、群集構造調査を始めとして、造礁サンゴと捕食生物の関係、空間競争相手との関係などについての研究も行なっています。
今年も、平沢のサンゴの産卵に関する研究を学生らが中心となって実施しています。


植えて終わりにしない。成長を見守る活動へ

これまでに植え付けたサンゴは、着実に成長しています。
今まで植え付けたサンゴの枝と今回植え付けた分についても、金属製の棚から移動させた後、平沢マリンセンター協力のもと継続してモニタリングを行なっています。
さらに、PADIジャパン公式サイト内には、サンゴの成長を追う特設ページを公開しています。参加者が自分の植えたサンゴの変化を確認できるようにすることで、イベント当日の体験を、その後の継続的な関心へとつながります。
サンゴ保全は、植え付けた瞬間に終わるものではありません。その後、どのように成長していくのかを見守り、変化を知り、次の行動につなげることが大切です。



ひと枝から、海の未来へ

ひと枝のサンゴが、すぐに海全体を変えるわけではありません。それでも、学び、植え付け、成長を見守る。その一つひとつの積み重ねが、海の未来を支えていきます。
伊豆・平沢で始まった小さな一歩が、これからも多くの人の関心と行動につながっていくことを願っています。




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