7月5日(日)、静岡県・下田市の下田海中水族館にて、「廃漁網の回収とリサイクルプロジェクト」を開催しました。一般来館者を対象とした本イベントは今回で5回目。地域の皆さまと観光で訪れた方々が一緒になり、海洋ごみ問題や資源循環について学びながら、廃漁網のリサイクル作業に取り組みました。
当日は梅雨時期でもあったため、前日の天気予報では一日中雨予報。しかし、心配された雨も降ることなく、天候にも恵まれた一日となりました。
海を守る第一歩は、「知ること」から
近年、海洋プラスチックごみの増加は世界的な課題となっています。なかでも、海に放置・流出した漁網やロープなどの漁業資材「ゴーストギア」は、海洋生物に深刻な影響を及ぼしています。
下田・東伊豆地域では、名産であるキンメダイ漁で使用される「たて縄・はえ縄漁」が盛んに行なわれていますが、その漁具の多くは使い捨てとなっています。一方で、その素材であるナイロンは、適切に処理することで再資源化できる貴重な資源でもあります。
このプロジェクトは、こうした廃漁網を資源として循環させることを目的に2020年からスタート。現在は、地域・企業・教育機関・水族館が連携しながら、持続可能な海づくりを目指す取り組みへと広がっています。



地道な作業が、未来の資源になる
キンメダイ漁で使われる漁網(仕掛け)には、針やサルカンなど数多くの金属部品が取り付けられています。リサイクルするためには、それらを一つひとつ丁寧に取り外す前処理が欠かせません。単純な作業に見えて、実は資源循環の第一歩となる重要な工程です。
当日は、地元の皆さまをはじめ、水族館を訪れていた観光客の方々にもご参加いただきました。
また、PADIアンバサダイバーでMORE企画の代表である白井ゆみさんとスタッフの方も飛び入り参加いただきました。
参加者からは、
「昨日キンメダイをたくさん食べました。この漁網で獲られているんですね!」
「集中すると夢中になってしまいますね(笑)」
といった声も聞かれ、楽しみながら地域の海や漁業への理解を深める時間となりました。






15キロの漁網を資源へ。循環型社会への一歩
今回は例年以上に金属部品の多い漁網が使用されたため、細かな作業が続きましたが、参加者の皆さまや協力企業の皆さまが力を合わせ、約15キロの廃漁網と約20キロの金属部品を選別・回収しました。
回収された漁網は、今後リサイクル工程を経て、再生ナイロンペレット「REAMIDE®(リアミド)」へと生まれ変わります。
作業終了後には、参加者へ下田海中水族館のカワウソ給餌体験用エサ引換券や、廃漁網から再生されたテープのりなどのノベルティがプレゼントされ、資源循環を身近に感じられる一日となりました。



地域とともに、海の未来を育む
本プロジェクトは、単に廃漁網をリサイクルするだけではなく、地域の海で起きている環境課題を知り、一人ひとりが未来につながる行動を考えるきっかけづくりでもあります。
ご参加いただいた皆さま、ご協力いただいた関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。
なお、次回の下田海中水族館での開催は11月頃を予定しています。
これからもPADI AWARE(日本)は、地域・企業・教育機関・自治体と連携しながら、海洋保全と資源循環の輪を広げ、豊かな海を未来へつなぐ取り組みを続けてまいります。







