9月12日(土)・13日(日)、千葉県館山市・西川名の「西川名ダイビングサービス」の協力のもと、AWARE MONTH 2026の第2弾となる「西川名~海中の森・再生ダイブ」を開催しました。
2日間で約100名のダイバーが参加し、海に潜りながら、海中環境の再生に取り組みました。
2024年に始まったこの活動も、今年で3年目。テーマは、近年各地で深刻化している「磯焼け」です。

● 参加人数(2日間合計):85名

● 参加PADIショップ:
カレントブルー西川名ダイビングサービス海のをかし屋さんmic21千葉駅前店オーシャンドリーム


西川名ならではの海の魅力

起伏に富んだダイナミックな地形と、黒潮の影響を受ける豊かな海。西川名の大きな魅力は、魚との距離の近さです。
まるで魚たちの暮らす世界に、私たちがそっとお邪魔しているような感覚を味わえます。
また、透明度や流れなど、短い時間でも海の表情が大きく変わるのも西川名ならでは。潜るたびに新しい発見があるからこそ、何度潜っても飽きない。それが、西川名の海の魅力です。

こちらもご覧ください:現地ダイビングガイドが語る、日本の海の魅力|西川名

西川名ダイビングサービス:西川名の海を知り尽くす、頼れる現地サービス

西川名の海を長年にわたって見つめ続けてきた「西川名ダイビングサービス」。ダイナミックな地形と豊かな生態系が広がる西川名の海を知り尽くし、その日の海況に合わせたダイビングを楽しませてくれます。
また、地域の海を守る活動にも積極的に取り組んでおり、今回の「海中の森・再生ダイブ」でも、サンゴモの除去作業などをサポート。潜るだけではなく、地域の海と向き合い、その魅力を次の世代へつないでいく。そんな姿勢も、西川名ダイビングサービスの魅力です。


海の砂漠化。その原因はひとつではない

「磯焼け」という言葉を、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
磯焼けとは、浅い海の岩礁域でコンブやワカメなどの海藻が著しく減少・消失し、海底が岩肌の露出した不毛な状態になる現象です。いわば、「海の砂漠化」ともいえる状態です。
その原因はひとつではありません。
地球温暖化による海水温の上昇に伴い、ウニやアイゴ、イスズミなどの植食性動物による食害が活発になるほか、高水温による海藻の衰退、栄養塩の不足、海洋環境の悪化など、地域によってさまざまな要因が複雑に絡み合っています。
まさに、海の環境変化は一筋縄ではいきません。


西川名で海藻を阻む「サンゴモ」

ここ西川名で大きな課題となっているのが、サンゴモと呼ばれる石灰藻(無節サンゴモ類)です。
薄いピンク色をした硬い殻のようなサンゴモは、岩の表面を覆うように広がります。そして、いったん海底を覆ってしまうと、ワカメやコンブなどの海藻の胞子が着底・成長しにくくなります。サンゴモは、表面からほかの海藻が付着するのを防ぐ物質を分泌したり、表層の細胞を剥離させたりすることで、自らの体の上にほかの海藻が生育しにくい環境をつくります。サンゴモそのものが磯焼けの直接的な発生原因というわけではありません。しかし、いったん始まった磯焼けを長期化させ、その状態を固定化してしまう一因となっています。


海の再生に、ダイバーの力を

西川名では、これまでも地元の漁師の皆さんが少しずつサンゴモの除去に取り組んできました。
しかし、作業できるのは水深の浅い場所が中心。そこで活躍するのが、ダイバーです。
ダイバーなら、より深い場所まで潜り、海底の岩を直接清掃することができます。
今回の「海中の森・再生ダイブ」では、参加者自身が海に入り、サンゴモをしっかりと除去しました。
海を守るというと、何か特別なことを想像するかもしれません。けれど今回の作業は、いたってシンプルです。
潜る。見つける。そして、削る。
小さな作業の積み重ねが、海中の環境を変える一歩になります。


作業の後には、西川名ならではのおもてなし

2日間とも、お昼には西川名ダイビングサービスからイセエビの味噌汁が振る舞われました。
小ぶりなイセエビですが、ひとり分のお味噌汁に半身が入っています。海でひと仕事した後に味わう、濃厚なイセエビの旨み。
参加者の皆さんは舌鼓を打ちながら、ダイビングや環境保全について語り合い、ショップの垣根を越えた交流も楽しみました。


削った先に、新しい「海中の森」を

今回きれいにした海底は、ここで終わりではありません。
これからは、サンゴモを除去した場所へのカジメの胞子の着底・成長を促す取り組みへとつなげていきます。
そして、定点観測を継続し、海底がどのように変化していくのかを記録・発信していきます。

一度のダイビングで海が変わるわけではありません。
それでも、一人ひとりのダイバーが海に入り、小さな変化を積み重ねることが、再生への道を切り拓きます。
AWARE MONTHを通じて、今年も西川名の「海中の森」の再生を継続してサポートしていきます。

>>経過観察ページはこちら:AWARE MONTH 西川名・経過観察ページ


写真:西川名ダイビングサービス

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